初心者のための登山とキャンプ入門

車(ノア)のキズを自分で修理「費用と道具」

ノアの擦り傷の修理

1年前にノアの左うしろの角をこすって自分で補修してから(日記:車のキズの修理に挑戦(トヨタのノア))、1年も経たないうちに右のスライドドア下にこすり傷を付けてしまいました。しかし前回の経験があったので「これは自分で直せる」と直感。
クオリティはあまり高くないですが、「言われなきゃ気付かない」程度には直ったと思います。

今回は下地が2種

99工房の補修ナビによると、どうやら「ボディ」と呼ばれる部分は下地が金属の部分で、「バンパー」と呼ばれる部分は下地が樹脂部分のことらしい。今回は2種類の下地に違った処理をしないといけないことになった。

金属部分には溶けてしまうため所有しているパテは使えないようだ。しかし範囲がそんなに大きくないのならタッチペンの塗料によって傷を埋め、さらにモリモリに塗装を重ねた後、1週間後にコンパウンドで削って磨き上げて周囲に同化させていく、という簡単な方法があることが分かった。

タッチペンは持っていないけれど、買いに行くには面倒くさい。塗装のスプレーでなんとかなるだろうか。傷は小さい箇所だから放っておきたいところだけど、金属の下地だと錆びてきてしまうという話も聞いたことがある。それに、箇所は小さいけれども、「はげてしまっている」感が否めない。よし、塗装スプレーでチャレンジしてみよう。

家を出る前の用意

今回も前回同様に猛暑日だった。2時間くらいで作業を終わらせたい。そこで何度も道具を取りに家に戻らなくても済むように、一式を揃えてから家を出た。
そして金属部分と樹脂部分、2つの異なる手順を予めメモっておいた。前回は、外の明るい元で見づらい携帯画面を何度も何度も開いて、99工房のサイトを確認しながら作業したり手順を迷ったりしたことが時間のロスになったからだ。

補修セット(前回の残り)の他に用意したのはこのようなもの。

車のキズ補修に使った道具
  • いらないタオル2枚
  • ガムテープ
  • レジャーシート(自分が座る用)
  • 折りたたみ座布団(自分が座る用)
  • カッター(ささくれなどをカット)
  • マスキングテープ(医療用で代用)
  • 新聞紙1部
  • オケに水
  • 手順をかいた紙とペン

修理で使用した道具

( )は私が前回ホームセンターで購入した税込金額。合計4056円。
今回はその他に、コンパウンドとスポンジを使った。6年ほど前から家にあるけど、普通に使えたと思う。

金属・ボディ部分 の下処理

バンパーの傷

この写真は、後輪の真上にくるボディの下部で、後輪とスライドドアの間にくる部分だ。金属で出来ていて、塗装が剥がれてしまっている。

ここの補修手順はこうだ。

  1. コンパウンドで消せる傷を消す
  2. 耐水ペーパー(やすり)600番で汚れやサビを削る
  3. シリコンオフスプレーで油膜を取り、タオルで拭う
  4. マスキングして、タッチペンで塗装をモリモリと傷に塗る
  5. 1週間後、1000番の耐水ペーパーやコンパウンドで磨き上げ

ヤスリがけをするときに他の部分を傷つけないようにマスキングテープをして、まずはペラペラと塗装が剥がれてしまっている部分をカッターで剥がすと、こすって3日しか経っていないのに錆びていた。

バンパーの塗装をキレイにする

コンパウンドではどうもならないようだったので、150番の粗い耐水ペーパーや600番で削る。

その後、水で洗い、タオルで拭き取ってキレイに。

ノア ボディ 補修

一応塗装と下地との段差が少なくなるように意識してやってみたが、もっと細かいやすりで削ってもよかったのかもしれない。

これで金属部分の下処理は終了、あとは樹脂部分をやってからまとめて塗装することにした。

樹脂・バンパー部分 の下処理

ノア バンパー 傷ビフォー

ここはスライドドアの真下。樹脂がこすられて伸びている。この部分の、想定した手順はこうだ。

  1. ささくれはカッターで、傷はサンドペーパーで削る
  2. シリコンオフスプレーで油膜を取り、タオルでぬぐう
  3. パテで傷を埋め、5~20分乾かす
  4. 300番~600番の耐水ペーパーで磨き上げ
  5. シリコンオフスプレーで油膜を取り、タオルでぬぐう
  6. 塗装スプレーをする(ぼかし、カラー・・・クリア)

しかし、実際に400番の耐水ペーパーを手に削り始めると、これはかなりの範囲になってしまうなと気付いた。よくよく見てみるとけっこう浅い傷も多いのではと思いなおし、家にあった古いコンパウンドで磨いてみた。

キズ消し コンパウンド

下の写真は、コンパウンド磨き、カッターではみ出たささくれ部分をカットした後。こまかい傷は無くなったために、だいぶ処理すべき範囲が範囲が狭まった。

バンパーの傷なおし

その後、耐水ペーパーの種類を粗いものや細かいものに何度か取り換え変えつつ、凹凸ができてしまった傷を磨いて平らにしていく。ガンガン削れてしまうので、どこまで広げようか迷う所。全体的に目立たない場所なので、あまり広げないで黒い下地がでちゃっている部分と深い傷のみを補修することにした。

下の写真は耐水ペーパーで削り終わった所。

バンパー 耐水ペーパーで削り終わった所

その後、シリコンオフスプレーを掛けて、タオルで拭き取る。先ほど処理した金属部分にも掛けておく。

シリコンオフスプレー

その後、樹脂用プライマーを埋めていく。付属のヘラを使って、傷に押し付けるように埋め込んでいく。

樹脂用バンパー

下の写真が、埋め終わった後の写真。今回も特にはじっこの部分が乾いてボコボコになってしまったが、たぶんこれは良くない。

車 傷 プライマーで傷を埋める

20分乾かした後、水をつけながら、耐水ペーパー600番で磨いていく。手で感触を確かめつつ、ツルツルになるまで削り過ぎないように注意する。

前回同様、角の部分は削り過ぎたら無くなってしまいそうであまり磨けなかった。パテ自体がボコボコになってしまったのはあまり解決できなかったけど、まあ良いとしよう。
もし気になる場合は、凸凹のパテを削り取ってしまって、またパテを重ねて削るというふうにいくらでもやり直しは出来る。

車の傷 パテを磨き上げた所

再び全体をシリコンオフしたら、新聞紙とマスキングテープを使って養生する。

ガムテープやマスキングテープを使って養生する時、粘着が強すぎるのではと気がかりになる場合がある。そんな時は、一旦自分のウデなどの皮膚に貼り付けて粘着を弱めてから使うと良いらしい。

いよいよ塗装

写真を撮るのを忘れてしまったが、ボディ部分(はじめに処理した金属部分)は下地が黒のままなのでぶ厚めに、ピンポイントに塗装を盛って塗らないといけない。というか、そもそも99工房ではタッチペンでのやり方を勧めていた。
今回はスプレー塗料缶を使ってポイントだけに塗装を掛けたいので、周りは全部新聞紙とマスキングテープでかくし、さらに液が垂れないように新聞紙で受け止めながら、ジュ!っと塗料を吹き付け、乾かし、また吹付け、を数回繰り返した。

金属部分 補修後

下の写真が補修後。下地の傷が残っている。これは1週間後にコンパウンドで磨いても消えないと思われ、やはり下地をもうちょっと丁寧に磨いておくべきだったと反省。
そもそももっと厚く盛って、削って地肌に近づけていくのが本来のやり方だった。しかし、目立たない場所だし、これで終了しよう。

ボディ部分 塗装後

金属部分 補修前

補修前はこうだった。

バンパー 補修前

樹脂の部分 

次に、樹脂・バンパーの部分を塗装する。

前回同様、ボカシスプレー、塗料、ボカシスプレー、塗料・・・を、薄く、数回繰り返してムラを消していく。最後に、一番右のクリアスプレーをする。

ぼかしスプレー 塗料 クリアスプレー

1回めは下の写真のように、パテの白いあとがムラとなっていて、やや焦る。
しかし、ここで部分的にスプレーして同じ色にしようとするのではなく、全体に、薄く、平行に、スプレーを繰り返していくのが鉄則らしい。厚くやると垂れてきてかっこ悪くなってしまう。

塗装 バンパー 1回め

樹脂の部分 補修後

5-6回薄くスプレーを繰り返すと、下の写真のように色ムラは気にならなくなった。左端の部分はパテが凸凹だったので、やはり色を付けても凸凹はそのままになった。
でもいいや、これでおしまいにしよう。

バンパー 補修後

樹脂の部分 補修前

補修前はこうだった。

バンパー 補修前

まとめ・用意した道具と費用

今回は2回めとあって、前回の残りの道具を使用して、2時間以内で終えることができた。もうこれで多少のこすり傷ができても、すぐに自分で直せる気がしてしまう。

ただ、言われなければ補修跡と気付かないけれども、クオリティとしては高いとはいえないだろう。肌にはツヤがなくマットな感じになっていて、部分的にザラつきもある。

塗装後 ざらつき

前回同様”プラサフ塗装”という作業を省いたからだろうか。それとも1週間後に液体コンパウンドで磨き上げれば、違ってくるのだろうか。

ただ、これまで補修したところはすべて車体の下部になるので目立たないし、車の色がシルバーメタリック(ラメが入っている感じ)なので、目立たないということもあるんじゃないかと思う。この色はホコリが目立ちにくいという大きな利点があるが、ホコリだけじゃなくて補修跡も目立ちにくいんだろうか。もし、ピアノブラックとかだったらおそらく表面のツヤとの差が目立ってしまうかもしれない。

しかし、道具を買ってしまって手順を覚える醍醐味は、この先何度でも直せるという安心感だと思う。特に車は、人生の長い期間乗るだろうから、覚えておいて損はない技術だと思う。

修理で使用した道具

( )は私が前回ホームセンターで購入した税込金額。合計4056円。
今回はその他に、コンパウンドとスポンジを使った。