初心者のための登山とキャンプ入門

ウェリントンでアパート暮らし初日

朝は6時過ぎに起きた。今日からアパート暮らしなのでとっとと移動しようという魂胆だ。暗い部屋の中1分ほどで荷物をまとめ、部屋をでた。バックパッカー生活が続いているので、移動の前日には荷物を完璧にまとめてある。しかし悲しいことが起こった。共用の冷蔵庫に入れておいたチーズとハムがなくなっていた。日付を昨日までにしておいたから、恐らく処分されたのであろう。1日延長したのがあだとなった。全ては、期待を持たせてメールをよこさないエリカのせいである。

一週間ぶりに重い荷物を持って歩くのにはなかなか堪えた。宿から15分くらい歩いただろうか、語学学校のアパートについた。しかし語学学校と言っても、ここは語学学校だけのアパートではない。いくつもある部屋の中の2つくらいを語学学校が抑えているだけである。残りは大学生だろう。

語学学校のアパート
語学学校のアパート
語学学校のアパート

アパート全体は「日」の形をしている。線の部分が部屋であり、空白部分は中庭になっていて芝生が生えている。空間があってなかなか気持ちがいい。

アパートの中庭

ワンルームの部屋は6畳よりちょっとでかいくらいだろうか。家具は、勉強机、ダブルのベッド、クローゼット、見れないテレビ、冷蔵庫、テレビ台件食器いれ、トイレ、シャワ、洗面所、椅子2脚、折りたたみ式の物干しなどあり、いたれりつくせりである。布団も掛け布団は2枚、ブランケットのようなもの、そしてバスタオル的なものもあった。

アパート
アパート
アパート

先人が残していったのか、変換プラグ、塩、こしょう、洗濯用洗剤もあった。今までの暮らしぶりから考えると、ほんとにいたれりつくせりである。バックパックの中の荷物を適当に片付けるともうやることも見つからず、じゃぶじゃぶと洗濯をした。早朝の手洗いは気持ちがいい。天気もいい。

アパート

なんだかんだ昼になり、空を見ると雲行きがあやしい。タバコを吸うついでに、部屋のリフォームをしているおっさんに、今日は雨は降るか、と聞くと、多分降る、といった。なので急いで部屋に戻り着替え、買い物にでかけた。買い物のでかけついでにリフォームのおっさんに、一番近いスーパーマーケットはここか、と聞くと、僕が連れて行ってやる、と言って車に乗せてもらった。

彼はトーイと言った。ニュージーランドのネイティブ、そして生まれも育ちもウェリントンっ子だ。スーパーに向かう車中、メインストリートのお話や、ミュージアムのお話しなどをしてくれた。1週間も歩きまわっているので全て知っていたが、仲良くなるには知らない振りが一番いい。彼は帰り方まで親切に教えてくれた。

週末のスーパーはなかなか混んでいる。今日は何にしようかしら、と素材を見ながらイマジネーションを膨らましている日本の買い物とは違って、こちらの人は本気だ。買うものは大体きまっているようでスピードが早い。逆流して入り口付近のにんにくを取りに行っているのは僕くらいだ。

ニュージーランドに来て3週間くらいか。ここにきてやっと買い物らしい買い物をした。
安いトマト缶59.52円、ちょっと高いトマト缶72.96円、オリーブオイル500ミリリットル352円、パスタ麺500gA145.28円、パスタ麺500gB149.76円、パン、191.36円、シリアル大量189.44円、ベーコン500g535.33円、牛乳2リッター238.08円、バナナ一房181.76円、にんにく少×2ケ90.88円、玉ねぎ1個28.16円。1ドル64円で計算している。

以上のようなお買い物になった。なるべく全て安いのを選んで買ったつもりだったが、どうであろうか。ベーコンは大量にしか買えないので困った。全てあわせて日本円で2210円くらいだろうか。これで2週間もたせたいものだ。

スーパーで買い物

アパートに戻ると雨がふりだした。トーイの言う通りである。さすが地元の人だ。買い物に急がなかったら夜は飢えていただろう。
しかしやることがない。遊び道具もテレビも、そして友達もいない。なのであきらめて英語の勉強をすることにした。入学試験前にホテルに泊まらされる子の気分である。勉強以外何もないのだ。

アパートで勉強

夜はパスタを作った。これからはパスタ三昧のつもりで気負っていたが、鷹の爪を買い忘れてへこんだ。そして食器を洗う洗剤がない。まあティッシュで拭けばいいんだけど、アパートのキッチンには何も用意されていない。台ふきんもなければ洗剤もたわし的なものも包丁もない。全て自室の物をキッチンまで持って行き、そして持ってかえる。毎度その作業をしなければいけないので大変だ。どうりでみな銭湯に行くみたいな格好でキッチンに向かうわけである。これからは部屋で下ごしらえをしてからキッチンに行こう。

パスタの味は中の中と言ったところか。麺は茹で過ぎ、塩が多かった。電気のコンロは火加減がなれないと難しい。

アパートに人はほとんどいない。食事の時間も僕一人だけだった。週末だからであろうか。また、時たますれ違う学生達は、特にコミュニケーションをしようとしてこない。僕はおっさんのアジア人で存在は異色かもしれない。バックパッカーではなんかしらの会話もあったけど、ここでは何にもない。さらに、一人である、という事を実感している

。あー、本当に今日一日会話が少ない。明かりのついている部屋に行って、となりの晩ご飯でもやってこようか。(1/29 end)