初心者のための登山とキャンプ入門

パックごはんをボイルしないで作る「焼きおにぎり」

パックごはんで作る焼きおにぎり

クッカーのセットにフライパンが付いているなら、パックごはんを利用した焼きおにぎりはどうでしょうか。ボイルをして水を使うことなく、手を汚して握る手間もなく香ばしい焼きおにぎりが出来ます。ただし、パックごはん自体が水分を含んで重くかさばるため、1~2人での荷物の重量を気にしなくてもいい登山での朝食、時間がたっぷりある昼食時、もしくはキャンプごはん向きと言えるでしょう。

パックごはん焼きおにぎりに使用する食材

パックごはん焼きおにぎりに使用する食材

1. パックごはん

どこにでも売っているパックごはん、200gで100円弱。厚みがあるタイプもあるが、焼きおにぎりには薄めのほうが良いです。

2. うどんスープ

今回は水で溶いて醤油代わりに使用。和風にマルチなスープ。一袋8gと小分けになっており、ひとつで250mlのスープが出来ます。ヤマキ(株)より8g☓8袋入りで128円。

3. 海苔

好きな分だけ持って行きましょう。海苔は栄養もあるし荷物にならない、ごはんに巻けば手も汚れない、と良いことだらけの食材です。歩き疲れて白いご飯すらノドを通らない時も、なぜか海苔を巻いたら食欲が湧いたりするから不思議です。炊いたお米が余ってしまい誰も食べてくれない時に、さっと海苔を巻いたら誰かが手を挙げてくれそうな気もしませんか。

パックご飯、食材の重量

これが今回持っていく材料。236g。ごはん200gなので、1~1.5人分でしょうか。2人で食べるならボリュームあるスープなどが欲しいですね。

焼きおにぎりの作り方の手順

1.醤油だれを作る

醤油だれを作る

粉末うどんスープを平らめのコッヘルにあけ、スプーン1杯の水で溶かします。

2. パックごはんを切る

パックごはんを切る

パックごはんを開封したらナイフで6つくらいに切ります。ボイルをする必要はありません。

3. フライパンで焼く

フライパンでパックごはんを焼く

フライパンに並べ、フタをして中火で焼きます。ひっくり返して両面焼きます。

4. タレをつけて焼く

タレをつけておにぎりを焼く

全部の両面がカリカリと焼けたら、一つづつサッとタレにつけてもう一度焼く。(タレを付ける前にゴハンが食べれる感じにふっくらとしているかを一応確認して下さい)

5. 海苔で巻く

おにぎりを海苔で巻く

醤油が焦げたら、海苔に巻きます。写真では失敗してゴハンのカタマリがくずれてしまったのでスプーンですくいました。

6. 焼きおにぎりの完成

焼きおにぎりの完成

やや崩れがちだったおにぎりもしっかり海苔でフォローされ立派な焼きおにぎりになりました。うどんスープには出汁も入っているのでとっても美味しいです。

クッカーの洗い方のポイント

汚れた食器とゴミ

今回のメニューではゴミや食器の汚れ物がたくさん出てしまいました。しかしこのような時こそ、片付けのワザが活きてきます。ティッシュ2枚でキレイにしましょう。

1. 1枚めの皿をすすぐ

まずは、タレを作った平らなコッヘルにスプーン2杯くらいの水を注ぎ、回したりスプーンでこすったりしながらすすぎ、終わったらその水をフライパンへ移します。

ティッシュを1枚取り出し、すすいだ平らなコッヘルを拭きあげ、終わったらそのティッシュもフライパンへ移します。

2. フライパンを洗う

フライパンを洗う

フライパンに入れたティッシュを箸でつまみ、水分で焦げよよごれを溶かしつつ、フライパンとスプーンを優しく洗います。

ちなみに、このように頑固な汚れを水分で浮かしてキレイにしようとする時はトイレットペーパーより普通のティッシュが適しています。なぜここでトイレットペーパーが出てくるの?と不思議に思われる方もいるかもしれませんが、登山で持っていくティッシュはトイレットペーパーを利用することが多いのです。カサも抑えられますし、ポケットティッシュだといくつも持って行かないといけないので荷物をスッキリさせる上でも不便ですよね。テント内で食器を拭いたりするのにも便利に使いますが、このように水に長らく浸しながらやっていると崩壊してコッヘルがカスだらけになってしまいます。

3. 汚れた水分とティッシュを詰める

汚れた水分とティッシュを詰める

焦げが取れたら、ゴミの中でも小さくて漏れなくて頑丈そうな袋、今回ならうどんスープの袋に濡れたティッシュを箸でつまんで入れます。フライパンに残った水分も入れてしまいます。

4. スプーンとフライパンを拭きあげる

スプーンとフライパンを拭きあげる

二枚目のきれいなティッシュを取り出し、箸とスプーンとフライパンを拭きあげます。

あんなに焦げていたフライパンがこんなにキレイになりました。(ちなみに茶色いのは長年の使用でついたキズです)

5. ゴミをまとめる

ゴミをまとめる

拭き終わったティッシュは先ほどのうどんスープの袋に入れて水分が漏れないようにします。ここでまだ水分漏れが気になる場合は、日中使ったティッシュゴミを追加してください。そして空気を抜いて硬くし、セロテープで閉じます。

ゴハンのパックのように頑丈でかさばるパッケージは登山で最も嫌なゴミの一つです。でもこれも、たたんで小さくして足でグイグイと潰したあとにセロテープを使ってまとめれば小さくなります。全部合わせてもこれくらいですので、持っていても気になりません。