初心者のための登山とキャンプ入門

登山靴の手入れと修理・ソールの張替え

登山靴イラスト

登山靴に泥やよごれをつけて放置するとカビやひび割れの原因になりアウトソールが剥がれる原因になりますので、使用後は速やかに、しっかりと手入れをしてから保管しましょう。
また登山前に登山靴に防水スプレーを吹き付けておくと、汚れがつきにくくついた汚れも落としやすくなります。

なお手入れするしないに関わらず、登山靴のアウトソールには寿命があります。
登山中にソールが寿命で剥がれてしまうと言うアクシデントも多いので、使用する前に各部をしっかりと点検しましょう。

問題があった場合には危険なので使用せず、購入店にソールの張り替えを依頼しましょう。アウトソールの交換が可能かどうかは、登山靴を購入する際にお店で確認しておくと良いでしょう。

ナイロン、革製登山靴の掃除方法

泥や汚れを登山靴につけたままにしておくとカビやひび割れなどの原因になり、防水性、保温性、耐久性が損なわれてしまいます。 放置したままにせず、早めに手入れをするようにしましょう。

ナイロン製登山靴の掃除

● 靴ひもと中敷きを洗う

登山靴から靴紐と中敷を抜きます。靴紐は中性洗剤で洗い、中敷は水洗いをします。

● 靴を洗う

登山靴がたいして汚れていない場合には陰干で泥を乾燥させます。その後柔らかめのタワシなどで汚れを落とし、かたく絞った雑巾などで拭きます。

雨天時の使用で汚れがひどい時は、靴の内側に水が入らないよう水道水で洗い流しをするか、バケツなどに水を張って洗います。

● アウトソールの掃除

アウトソールのラグ(凸凹した突起)に詰まった汚れは、歯ブラシや割り箸などでかきだします。

● 風通しの良い場所で陰干し

直射日光を当てるとナイロンが収縮してしまう場合があるので注意しましょう。陰干は最低でも2日以上しましょう。

● 乾燥後と保管

靴が乾いたら靴全体にフッ素系撥水スプレーをかけ、風通しの良い場所に保管してください。
スエードのあて革の部分に専用のスプレーを使うとさらに効果的です。

革製の登山靴の掃除方法

● 靴ひもと中敷きを洗う

登山靴から靴紐と中敷を抜きます。靴紐は中性洗剤で洗い、中敷は水洗いをします。

● 靴の掃除

オール革製の靴の汚れ落としはブラッシングが基本的な方法です。専用の靴ブラシを使って、丁寧にブラッシングをして汚れを落とします。
スエードやヌバックなど柔らかいバックスキンの場合は専用のゴムブラシなどを使い汚れを落とします。

落ちにくい汚れは専用のクリーナーを使って汚れを落とし、布などで汚れをふき取ります。

● 乾燥とブラッシング

少し乾かし、生乾きの時に保革オイルを塗り込みます。乾いたら余分なオイルをふき取りブラッシングをしましょう。
バックスキンの場合も同じく専用のクリーナーを使って汚れを落とし、最後に専用のコンディショナーを塗りこみます。

● アウトソールの掃除

アウトソールのラグ(凸凹した突起)に詰まった汚れは、歯ブラシや割り箸などでかきだします。

登山靴のソールの寿命

登山靴のソールには寿命があります。
ゴムは使用しなくても年数がたつと劣化して徐々に性能が落ちてきますので、5年を目安にアウトソールの張替えをするようにしましょう。

また保管状況や手入れによっても寿命が変わりますので、しっかりと汚れを落とし風通しの良い場所に保管するようにしましょう。

  1. アウトソール
    接着剤が劣化して靴底が剥がれる事があります。
  2. ミッドソール
    ミッドソールに使用されているポリウレタンも年数が経つと劣化します。
  3. サイドラバー
    硬化してはがれる事があります。

登山靴の点検と保管

登山靴のソール部分は時間が経つと劣化してしまうものですので、使用する前には点検をする様心がけて下さい。

Dリングに異状がないか、ミッドソールやサイドラバーに剥離や割れていることがないか確認しましょう。
特に長期間使っていなかった登山靴は入念なチェックが必要です。

万が一異状があった場合その靴はは使用せず、登山靴を購入したお店に持って行き見てもらいましょう。
またもし登山中にソールが剥がれてしまったら、紐やテープなどを使い応急処置をし、安全のためすみやかに下山をしましょう。

カビが好む環境は汚れや高温多湿です。使用後は速やかに手入れをし、温度の変化や湿気の少ない、風通しの良い場所に保管しましょう。
また登山靴の型崩れを防ぐために、新聞紙を丸めて靴に詰めて形を整え、靴紐を締めた状態で保管しましょう。

なお押入れや靴箱で保管する場合には定期的に靴を外に出し、風通しの良い場所で陰干をしましょう。

登山靴の修理とソールの張替えについて

上でも書きましたが。登山靴のアウトソールには寿命がありますので、キレイな状態でも5年を目安にソールを張替えましょう。
もちろんアウトソールがかなり磨り減っても張替える必要があります。グリップ力が落ち、スリップをしやすくなってきたらアウトソールの張替え時期と言えます。

張り替えが出来るモデルと出来ないモデル

登山靴によってはアウトソールの張替えができるものとできないものがあります。通常アウトソールとアッパーが別々になっているものは張り替える事ができます。

しかし手間や費用の点で張替えが出来ないモデルもあります。
またアウトソールの張替え可能な登山靴でも、アッパー部分が消費している場合にはアウトソールとアッパーとバランスが取れなくなってしまいます。

重登山靴のような全てが革でできた登山靴なら数回張り替えることもできますが、トレッキングシューズや軽登山靴などのライトなモデルは一回くらいの張替えが限界になります。