初心者のための登山とキャンプ入門

MSRのガソリンストーブ、ウィスパーライトインターナショナルとドラゴンフライ比較

MSRのガソリンストーブ、ドラゴンフライとウィスパーライトインターナショナル

ガソリンストーブの代名詞MSR、その中でもドラゴンフライとウィスパーライトインターナショナルは山雑誌でも、一生ものとして良く取り上げられています。この2つは明らかに性格が違うので、どちらを購入するかを考えている人の参考になればと思い比較をしました。

使用環境:下界のキャンプ場から3000メートル以上の登山でも使用していますが、富士山以上の高い山や雪山では使用していません。ご飯を炊いたり料理を作る登山で使用します。また縦走の時は必ずガソリンストーブを選びます。使用している燃料は常に無鉛ガソリンです。

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各ストーブの情報

  ウィスパーライト
インターナショナル
ドラゴンフライ
最小重量(ストーブ+燃料ポンプ) 309g 401g
パック重量 441g 534g
燃焼時間(ホワイトガソリン)/600ml 110分 126分
燃焼時間(灯油)/600ml 160分 153分
1リットルが沸くまでの時間 (ホワイトガソリン) 3.5分 3.5分
1リットルが沸くまでの時間(灯油) 4.4分 3.9分
最高出力 約2,772Kcal/h 約2,192Kcal/h
使用可能燃料 ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油 ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油、ディーゼル
定価 12,075円 15,750円
     
↓ 個人的な比較    
燃焼音 静か かなり大きい
火力調節 苦手 得意
炊飯 不向き 向き
やなところ ススが多い かさばる

重さとカサ比較、クッカーとのコンビネーション

MSRのウィスパーライトインターナショナルとドラゴンフライをたたんだ様子
ストーブをたたんだ様子

ウィスパーライト → 軽い、薄い

ドラゴンフライより約100グラムも軽いので荷物を軽量化したい人に向いていると思います。収納時のカサも無く薄いので限られた容量のザックでも扱いやすいです。

また自分の持っているクッカーとのコンビネーションも悪くありません。下の写真(上)はスノーピークの「チタントレック900 」で、下の写真(下)はアルミの「トレック1400 」です。どちらもスタッフバッグのまま入れフタを乗せただけですので、丁寧にやればもっときれいに収納できると思います。

MSRのウィスパーライトインターナショナルをスノーピークのクッカーに収納2
MSRのウィスパーライトインターナショナルをスノーピークのクッカーに収納

ドラゴンフライ → 重い、かさばる

ドラゴンフライをトレック1400に入れた写真です。クッカーに収めることはできましたがなんとも言えない感じではあります。一方トレック900には本体のみ入りましたがホース部分が全てはみ出すのでフタも閉まらない状態でした。

MSRのドラゴンフライをスノーピークのクッカーに収納

火力調節の比較

ドラゴンフライの火力を調節するところ
ドラゴンフライの火力を調節するツマミ

ウィスパーライト → 苦手

火力調節はできますが微調整は難しいです。ドラゴンフライとは違い火力調節をするものがないので、燃料ボトルから出てくるガソリンの量を直接調節するしかありません。そのためにタイムラグがあります。鍋が吹いた→すぐに弱火、という風にはできません。また炊飯用の超とろ火を作ることは難しいですが、網を置いたり工夫すれば作ることができます。

ドラゴンフライ → 得意

炊飯に向いた超とろ火を作ることができます。ウィスパーライトの様にタイムラグもありませんし、火力を調節するツマミもあるので火力の細かいコントロールが可能です。

燃焼音の大きさ比較

ウィスパーライト → 驚くほど静か

ガソリンストーブと言えば何かと取り上げられるのが燃焼音ですが、ウィスパーライトの燃焼音は「ウィスパー」と名付けられた様に驚くほど静かです。ガスストーブに近いか、もしくはそれよりちょっと大きいんじゃない?という程度のものです。隣のテントで人が寝ている朝でも夜でも、誰にも迷惑をかけずに使うことができます。

ドラゴンフライ → かなり大きい

本当に大きいです。テント場では使うタイミングに気を使います。家の中で使う時は声を張らなければお互いの声が聞こえません。友人のワンルームの家で使った時は、隣人から苦情が出るんじゃないかと友人が言ったほどでした。風防を使えば少しだけ抑えられます。

QuietStove
QuietStove Model for MSR ドラゴンフライ ノイズ半減

またこう言った面白い商品もあるので試してみる価値はありそうです。アマゾンでも評価は良いので燃焼音は抑えられるのだと思います。しかしかなりの効果が期待できそうなサイレンサーではありますが、問題は価格ですね。

火力と燃費の比較

ウィスパーライト → 火力強い、燃費悪い

ドラゴンフライに比べかなり火力を強く感じますが、僕が普段山で使う分にはここまで強くなくて良いという印象です。厳しい環境で使う人にはこれくらいの火力が必要なのかも知れません。
燃費はドラゴンフライに比べて悪いと感じます。プレヒート、消火時などに無駄にガソリンを使ってしまう様に思いますし、強い火力も燃費が悪い原因になっているかも知れません。

ドラゴンフライ → 火力弱い、燃費よい

火力がありそうな音を出しますが、よっぽどうるさくしないと強い火力を得ることができません。しかしカロリー数を見てもドラゴンフライはかなり低いのですが、火力が足りないと今まで思った事はありません。必要十分の火力だと思いますがやっぱりうるさいな、とは思います。

ウィスパーライトの煤

ウィスパーライトのスス
黒いピラピラした部分がスス

ウィスパーライトの悩みは大量のススができるということです。単発の使用であれば家に帰って掃除をすれば良いのですが、縦走の場合はそうもいきません。毎回スス掃除をするのは大変なので放置をするのですが、ウィスパーライトについたススは取れやすく、テントの中にススの破片が落ちたりする掃除が大変です。
このススの問題をなくすためにアルコールでプレヒートをするという方法もありますが、アルコールを別に持ち運ぶという手間が増えます。

もちろんドラゴンフライにもススはでますが、ウィスパーライトよりも小さくしかも取れにくいので煤のことを気にすることがありません。またススが出来る場所が手に触れる場所ではないので、縦走中に度々使用していても、ススが手を汚すという心配もありません。

どちらか一つを選ぶとしたら

ドラゴンフライとウィスパーライトインターナショナル

どちらかのストーブを選ばなければならないとしたら僕はドラゴンフライを選びます。6年以上使用しているので安心感があるのかも知れませんが、やはり扱いやすいところが気に入ってますし、僕の様にごはんを炊きまくったり、料理を良く作るタイプにはドラゴンフライが向いていると思います。音がうるさすぎて困らされたことはたくさんありますが、やはり今後もメインになるのはドラゴンフライだと思います。
逆にウィスパーライトインターナショナルはまだまだ使用していないのでこれからかも知れません。火力の調節や煤の問題などをクリアし、それらに慣れ面倒だと思わなくなればこの軽さと静音は魅力的です。