初心者のための登山とキャンプ入門

アメリカから上陸。新感覚登山靴下「ライトソック」のレビュー

ライトソック

「靴ずれが出来ない」という謳い文句のライトソック。なぜ靴ずれが出来ないのかなと気になったのでレビューしてみました。結果、履き心地は最高。これまで私が履いていたウールソックスのチクチク、ゴワゴワ、毛玉、フィット感のなさ・・・という不満を全部取り除いたような快適な靴下でした。しかし長時間歩の時はトレッキングシューズとの相性で厚さの調整が必要だとは思いますが、なかなか良い製品と巡り会えました。

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ライトソックとは

アメリカ製の靴下で、スタートはランニング用の靴下で、アメリカでも1、2位を争うシェアをもっているそうです。そして登山用としても人気で、ドイツでは94万人とかオーストラリアでは45万人などというメンバーを擁するアルパインクラブでも正式な靴下として採用されているらしいです。日本の登山用品店ではあまり見かけたことが無かったですが、それが事実ならまず機能は期待できそうです。

そしてその「靴ずれが出来ない」と謳っている理由は、一番のウリである、「2重構造」ということのようです。

ライトソック 2重構造 サンプル

肌に触れる生地は湿気を逃がしやすい生地で蒸れないようになっており、2枚の靴下はズレないように出来ており、2枚あることで布と皮膚との摩擦をなくすのだそうです。この結果、足が蒸れず、靴下がヨレず、靴ずれは起こらない、ということのようです。

登山用に「エスケイプ」を入手

HPで調べてみたところ、ライトソックのそれぞれの靴下には、”アドベンチャー”とか”エスケイプ”とかって名前が付いているのですね。それぞれに厚みや長さや織り方が違うようで、ものすごくこだわりを感じます。しかしいくつかの靴下の用途が”ハイキング”、”登山”となっていましたので、このうちのどれが良いのか決めかねました。そこで、輸入元にお願いしてサンプルをいくつかお借りして履いてみた所、シリーズの中でも「エスケイプ」と名付けられた靴下が長さ的にも厚さ的にも1枚履きに良さそうな感じがしたので、これを選びました。

というのは、私は1足で3kgという皮のとても硬い重登山靴からスタートしていましたので、いつだって靴下を2枚履くのは普通だと思っていました。しかし最近モンベルに行ったら、トレッキングシューズには靴下1枚履きが多いと言うのです。もし靴下1枚で済むなら、それに越したことはありません。

サイトソック いろんなタイプ

このブランドはランニングから始まっているので短いタイプも多いですが、登山ならよほど本格的にトレイルランニングなどするのではなければ、とりあえず足首の上くらいまでの長さはあったほうがどの季節でも使いやすいかなと思います。長ければハイカットにもローカットにも使えますし、足首って冷やすと良くないですからね。

厚さもある程度あるので一枚履きで皮の重登山靴を履いても大丈夫かも?と思わせるくらいです。「アドベンチャー」と名付けられた極厚のものもありますが、エスケイプとの違いでは厚さはさほど大きく変わるようには思わなかったのですが、足のフィット感という点でエスケイプのほうが適度な締めつけ感が気に入りました。

肌触りが最高

さっそく入手したエスケイプ。届いたのはまだ寒い時期でしたが、家で足を入れたら脱ぎたくないほど気に入ってしまいました。ちょっと高価だけど冬のルームソックスにしたいくらいです。

ライトソックのエスケイプ

まず、これまでの登山用靴下と大きく違う点は、「肌触り」だと思います。内側の靴下はガーゼとまではいきませんが、織りの細かい、フワフワな柔らかい感触です。これがすごく気持ち良いのです。

ライトソック 内側

というのは、私の使っていたウールは数回使えばゴワゴワとし、チクチクもするし毛玉も出来、フィット感もありませんでした。しかしこの厚みが衝撃を受けるクッションとして重要だと教えられ、ウールだから湿気も逃すし、濡れても冷たさを感じないという利点があるのだと聞いてきました。もちろん最近ではチクチクしにくいタイプやより肌触りがソフトなウールソックスも販売されています。

フィット感も最高

肌触りの他すごく良いのは、フィット感です。特に土踏まずのところがキュットしていてすごく気持ちいいのです。

ライトソックのエスケイプ

とくにエスケイプと名付けられたこの製品は、他の製品よりもよりフィット感をもたせて作ってあるようです。

実際の登山でレビュー

真夏の短時間、日帰りハイクでは

8月の35度を超える日、このライトソックを履いて合計4時間の短時間ハイキングをしました。靴はゴアテックスのハイカットのトレッキングシューズ。靴底は固めで、気軽なハイキングよりはちょっとした縦走に向いていそうな固めのシューズです。

靴下が長かったとこともあり、気温が暑いこともあって履いてみると「ホカホカするなあ」と思いましたが、歩き出してしまうと気にならなくなりました。靴下がヨレたりズレたりすることもなく、もちろん靴ずれもなく快適に歩けました。「あぁこの靴下、大事にしよう」そんな風に思ったくらい、気に入りました。

秋の1泊2日、長時間行動では

10月の初旬、同じライトソックと同じトレッキングシューズという組み合わせで一泊二日の白山登山をしました。初日は朝の7時過ぎに歩き出して、お昼に1時間の休憩を挟んだ後、16:30に戻ってくるという9時間半の長時間行動になりました。

登りの時は快適でしたが、別山をピストンして戻ってくる14時辺りから左足の親指の側面に違和感を感じました。見てみるとすこし水ぶくれができていました。もう7時間も行動しているし、久しぶりの登山で疲れてきてもいたし、足運びも雑になっていたのだと思います。無意識の内に靴の中で指が動いて、擦れていたようです。水ぶくれは靴を履き直したら気にならなくなったのですが、下山を続けていくと同じく左足の甲のもっとも厚い部分に窮屈さを感じました。私のトレッキングシューズは内部のクッションがそんなに無いので、下山時にそこに力が加わり続けたために痛くなったようでした。休憩の度に靴ひもを結び直し、なんとかごまかしつつ、翌日も気を使いながら下山しました。

まとめ

レビューしたライトソックの、特にエスケイプは甲から土踏まずがフィットするように出来ており、履いていて気持ちよさがあります。しかし、クッション性という点では、やや物足りないところがあるように思います。それは、一緒に履くトレッキングシューズとの相性が大きいと思いますが、「靴下は基本1枚履きで十分ですよ」と登山用品店で言われて買ったような比較的ライトな、クッションもあり軽くてソールも硬すぎないトレッキングシューズとなら、最適だと思います。おそらく富士登山でオススメされるようなトレッキングシューズはこれに当たるでしょう。

富士登山用のトレッキングシューズとライトソック

しかし軽登山靴でも、ある程度ハードな部類に入ってくるものだと、1枚履きでは心細いかなと思います。特に長い下山の時、クッションとして追加する用にもう一枚薄手の靴下を用意しておいて、臨機応変に2枚履きにするなどの調整をすると良いと思います。

トレッキングシューズも、長く使ってきて内部のクッションが潰れてきたりもするでしょうし、歩き方のクセや足の形なんかもあると思います。今回も左足だけ2箇所痛くなってしまいましたが、右足はライトソック一枚履きで何の問題もありませんでした。

ライトソックはかなり快適な高機能靴下だとは思いますが、当然「これ一枚でどんな靴でも平気」というわけには行かないと思います。ライトソックの場合に関わらずですが、登山では自分の状態を良く知ってこまかな工夫をしていくことが大切かなと思います。