初心者のための登山とキャンプ入門

ロープ、クイックドローなど使って、リードクライミングはじめよう。

ロープ&クイックドロー

トップロープに慣れたらリードへステップアップ。

トップロープを初めてしばらく経つと、リードへのステップアップしたくなります。トップロープは登れる壁が限られている場合が多いので、リードを始めるとどこでも登れるようになるので、クライミングの楽しさがもっと広がっていくので、ぜひチャレンジしてほしいと思います。
前回で、ATC・ハーネス・ロック式カラビナの話をしましたので今回はその他の道具の話をしたいと思います。

ロープの基本。

トップロープ&リード

ロープクライミングでは絶対に必要となる道具です。尚かつ命を預ける道具の1つなので良い物を手に入れて欲しいと思いますが…基本的にクライミング用のロープは規定があったりテストをしたりしているので、どのロープも安全性はあるので問題はありません。

しかし、物によって金額もさまざま…長さもさまざま…いろんな事がありますのでこの後詳しく説明をして行きたいと思います。

クライミングロープ

[長さ]
長さはジム用なら30m。外用なら60m。がオススメと言われてますが…両方を兼ねるなら60mでもジムで使えない事は無いです。片付けや取り回しで少し大変になりますが応用が効くので、両方行く機会があれば60mの方をおすすめします。

[太さ]
一般的になってきましたが10mm以下が多くなってきていますが…10〜10.2mmくらいがベストだと思います。そして、メーカーや商品によっては、編み方や元糸によっては実際の太さが違うようなの感じがします。なのでビレイデバイス(ATC)との相性もありますので、自分の道具に合うロープを選択してください。

ロープの種類

ロープは様々な種類があります。スポーツクライミング用からアイスクライミング用、マルチピッチ用。とクライミングを取ってもいろいろあります。その種類の一部を説明したいと思います。

ロープには大きく分けて「ダイナミックロープ」「スタティックロープ」の2種類があります。

  • スタティックロープ…クライミングの規格などが違く、伸び率が少ない。なので落ちた時の衝撃が大きくなるのでクライミングには向いていないと言われています。
  • ダイナミックロープ…クライミングにはコチラの「ダイナミックロープ」が向いていると言われています。さらに3種類、「シングルロープ」、「ダブルロープ」、「ツインロープ」と分けられます。
  • シングルロープ…スポーツクライミング向きで、リード、トップロープなど…このシングルロープを選んでください。
  • ダブルロープ…アルパインクライミングやマルチピッチに向いている。ツインロープより流れがよく3人での登攀可能ですが、重量があり伸び率が少ないのがデメリットになります。
  • ツインロープ…アイスクライミングに向いている。ダブルロープより軽量でビレイデバイスで扱いやすいが、ロープの流れが劣るのがデメリットになります。

という種類がありますので、スポーツクライミングにはダイナミックロープのシングルロープが一番向いています。間違いないようにしてください。
そして、ロープは消耗品です。外皮がケバだってきたり、擦り切れて芯が一部でも見えたら廃棄してください。まずは端末の方から痛んで来ますので長さに問題がなければ痛んだ部分を切って使い続ける事もできます。

クライミングロープを紹介します。

ベアール Beal

べアール
  • スティンガー3…9.4mm 59g/m。細くて軽量なので、たぐりやすいエキスパート向け
  • ブースター3…9.7mm 63g/m。細いが十分な耐久性もあるロープ。コーティングしていない(コストパフォーマンスが安い)「クラシック」もある
  • ユージ…10mm 63g/m。コーティング、センターマーク、ロープバックを省いてコストパフォーマンスが高い
  • タイガー…10mm 61g/m。べアールの中でも人気のベストセラー。リーズナブルで扱いも良いのが嬉しい。
  • フライヤー2…10.2mm 64g/m。シングルロープのラインアップでも衝撃吸収力と耐久性が高く、バランスがいいロープです。

エーデルワイス EDELWEISS

エーデルワイス
  • パフォーマンス…9.2mm 53g/m。エキスパートクライマーのために開発された。細めで軽量ロープ。
  • エナジー…9.5mm 58g/m。軽量でコーティングも無いのでコストパフォーマンスも高い一品。
  • カーブ…9.8mm 61g/m。細めの径の軽量シングルロープ。
  • エレメンツ…10.2mm 66g/m。コストパフォーマンスが高いモデル。

マムート MAMMUT

マムート
  • インフィニティ…9.5mm 58g/m。使用用途が広いがパフォーマンスが高くエキスパート向けに作られたロープ
  • スパーク…9.5mm 59g/m。スポーツクライミング向けに作られ軽量で径が細く取り回しも良く、エキスパート向きの中ではコストパフォーマンスも高い。
  • クライマックス…9.6mm 64g/m。コストパフォーマンスも高くスポーツクライミング向きのロープ。
  • タスク…9.8mm 63g/m。ドライ加工されているので外・ジムと場所を選ばす使えるクライミングロープ。
  • ギャラクシー…10mm 66g/m。ドライ加工されいてラインアップの中でロングセラーのロープ。
  • バーテックス…10mm 67g/m。コストパフォーマンスが高く、インドア・アウトドア関わらず使用できるロープ。
  • スーパーセイフ エボ…10.2mm 69g/m。最高級のコーティングされ耐久性が高いロープ。
  • グラビティ…10.2mm 69g/m。ドライ加工され、外・ジムと場所を選ばす使えるクライミングロープ。

などなど、この他にもロープもたくさんありますので、自分に合うロープを選んでください。
そして、金額に関しては軽さだったりコーティングだったりで金額が違うと思ってください。安全性は規定のテストがあり、合格した商品しか世に出てないので安心して購入ください。

クイックドロー(ヌンチャク)の基本。

クイックドロー

カラビナとカラビナをスリングで繋いだ物。片方をボルト、もう片方を自分に繋いだロープに掛け確保するために。 もしくは、片方を自分のハーネス、もう片方をヌンチャクに掛けセルフビレイ(仮の確保)するために。いろんな役割に使えて、リードを始めるのに必要になってくるアイテムです。
ちなみに、ジムではセルフビレイ用に1個。外岩でのリード(1ルート)に10個くらい。必要になってくると思います。
慣れてない人はセルフビレイ用は20cmくらいの方が使いやすいと思います。そして、ルート用は7個は10cm前後、2個は20cm、1個は30cmと長さのバリエーションが多い方が良いと思います。

 

カラビナの種類。

クイックドローに付いているカラビナは3種類に分かれます。各々かけるのに向いている物がありますので間違いのないようにしてください。

  • ストレートゲート
    ストレートゲート…開口部が真っすぐなバーが付いているタイプで引っかかりが少なくかけ易い。ボルトにかける事に向いている。
  • ベントゲート
    ベントゲート…開口部が緩やかにカーブしたバーが付いているタイプ。カーブがある事でロープをかける事に向いている。
  • ワイヤーゲート
    ワイヤーゲート…開口部がワイヤーになっているタイプ。ワイヤーなので軽くなり、ロープやボルトをかける万能型。

クイックドローを紹介します。

ブラックダイヤモンド

ブラックダイヤモンド

ペツル

ペツル

マムート

マムート

  • バイオニック エボ(ストレート&ワイヤー)83g
  • エレメントキーロック(ストレート&ベント)98g
  • クラシックエクスプレス(ストレート&ワイヤー)97g
  • モーゼ エクスプレスセット(ワイヤー&ワイヤー)59g
シモン

シモン

ワイルドカントリー

ワイルドカントリー

DMM

DMM

エーデルリッド

エーデルリッド

カンプ

カンプ

  • オービットQD(ストレート&ベント)97g
  • オービットワイヤーQD(ワイヤー&ワイヤー)88g
カシン

カシン

  • UFO(ストレート&ベント)100g
マウンテンダックス

マウンテンダックス

ロックテリクス

ロックテリクス

トランゴ

トランゴ

オーストリアルピン

オーストリアルピン

 

その他にスリングとカラビナを組み合わせて、自分好みのクイックドローが作れます。メーカー毎に工夫されたカラビナを紹介したいと思います。

ペツル アンジュ

ペツル…アンジュはノーマルゲートの操作性とワイヤーゲート軽量性を併せ持ったカラビナです。「モノフィルキーロックシステム」を搭載・肉抜き構造・ノーズの形もクリップしやすい形状で次世代のカラビナです。

マッドロック トリガーワイヤー

マッドロック…ワイヤーゲートにフックをつける事により、クリップのし易さを追求したモデル。

  • トリガーワイヤー(38g)

いろんなカラビナがありますので、自分好みの物を選んでみてください。そして…クイックドローは、アルパインやマルチピッチなどでは軽さを重視されていて、スポーツクライミングではクリップのしやすさを重視されていたりします。例えばルーフなどでは、クイックドローに重さがないと安定してクリップできないという事もありますので、いろんな種類の物を揃えるのも良いかもしれません。

あると便利なビレイグローブ。

ビレイグローブ

絶対に必要ではないのですが、あるとビレイ中にロープの摩擦で火傷など…怪我など回避できます。軍手などかえって滑り易かったりしますので、グローグを使うのであれば専用の物を用意する事をおすすめいたします。

ビレイグローブを紹介します。

メトリウス

メトリウス

ブラックダイヤモンド

ブラックダイヤモンド

ベアール

ベアール

ペツル

ペツル

グリップスワニー

グリップスワニー

マッドロック

マッドロック

  • ビレイグローブ
  • ウォールグローブ

などなど、クライミング用のグローブはいろいろありますので好みの物をチョイスしてください。

ヤハケンのロープ・カラビナ選び

ここまで来ると何がなんだか分からなくなりますよね〜。やっぱり購入時は知識が少なかった時だったのでお店の人や友人のアドバイスをそのまま鵜呑みにした感じが満載です。

まずは、ロープなのですが…
30mが「エーデルワイス エレメンツ」。これは店員さんに安めで品質も良いのを教えてください。と相談したらコチラをオススメされました。
今、考えてもエーデルワイスは2009年ドイツのクライミング雑誌[CLIMB]がメーカーのロープを対象に3項目(ATCとの相性、クリップのしやすさ、摩擦による損傷の度合い)をテストして最高評価を受けたメーカーだからです。
でも、そのテストでは「エーデルワイス オー フレックス」の評価が良かったのですが…。

そして、60mは「マムート インフィニティ」。これはジムのスタッフの方がマムートはケバ立つのが遅い(耐久性があります)。とアドバイスを言われたのと、軽い物が良かった事、ロープ径が細すぎない事。という自分なりの希望をかなえた物を選びました。

次にクイックドローに関しては…
ペツル スピリット」。ハーネスと揃えたかった。という理由なんですが…。後で考えると重量があるのでルーフでのクリップし易い事とスリング部分も太いので剛性も高いので選んでよかったなぁ〜と思っています。
DMM ファントムセット」。これは軽さを重視した事で、友人に10個持って登るなら軽い方が負荷が少なくていい。という理由。DMMに関しては品質もよく錆びにくいと聞いた事もあるので良かったと思っています。

ちなみにグローブは、「ペツル コーデックス」でハーネスと揃えたいだけで選びました。手首に穴が空いていてカラビナが通せてハーネスにつけてるとカッコいいので良かったです。…でも、しばらく後で「WILD THINGS×GRIP SWANY クライミンググローブ」をネットで見た時はそのオシャレ具合に心ときめきましたが、グローブは持っていたので歯をくいしばって我慢しました。

そんな感じで言われるがままに揃えてしまった感じです。