初心者のための登山とキャンプ入門

初心者のボルダリング入門・上達法

ボルダリングをする人

ボルダリングとは何だろう?

ボルダリング中に落ちそうな人のイラスト

「ボルダリング」は大きな石ころを、ロープや道具を使わずに体ひとつで登るスポーツ

世の中には「ロッククライミング」、「アイスクライミング」、「シャワークライミング」などの「登るスポーツ」がたくさんあります。
ロッククライミングは岩を登り、アイスクライミングは氷の壁を、シャワークライミングは水に濡れながら沢(川)を登ったり滝を登ったりします。登ると言うことでくくると、木を登る「ツリークライミング」と言うのもあります。
この様に色々なクライミングの種類がありますが、ボルダリングとはこの中の「ロッククライミング」の一つです。

さらに色々とあってややこしくなってしまうのですが、その「ロッククライミング」の中にもさらに細かいジャンルがあります。
人工的に取り付けたボルトやハシゴなど、道具を使って登る「エイドクライミング」。そして道具は使わず体ひとつで登ってしまう「フリークライミング」などがあり、ボルダリングは道具を使わず登る「フリークライミング」の一つです。

そしてその「フリークライミング」の中にはロープを使って高い岩や人工壁(でこぼこの突起物がつけられた壁)を登る「ロープクライミング」があり、そしてロープは使わずに、比較的低めな岩を登るスポーツを「ボルダリング」と言います。

長々と書いてしまいましたが、ボルダリングはクライミングの一種なんですね。でも少し違っているのが、ボルダリングは落ちても問題のない様な小さな岩を登ります。なので道具は無し。自分の体ひとつで、川原や山、海辺に転がっている岩(ボルダー/Boulder)を登るスポーツなんです。それと、ボルダリングジムで人工的に作られた壁を登ることも同じくボルダリングと言います。

そう言うわけで、基本的に必要な道具はクライミングシューズとチョークだけです。なので他のクライミングに比べるとかなりシンプルと言えます。しかしこのシンプルさがボルダリングの最大の魅力で、始めたいと思ったらすぐに始められること、初めにお金をあまりかけずに済ますことができます。

ボルダリングの技術を身につければ色んなクライミングを楽しめる

道具を使うクライミングでもボルダリングでも、体を使って登ると言うことは一緒なので、ボルダリングで登る技術を身につければ全てのクライミングに役立ちます。シャワークライミング(沢登り)したいなあ、なんて思ってる人も、まずはボルダリングを始めてみるのもおすすめです。

また登山で北アルプスに登りたいと思っている人も、ボルダリングで学ぶ事はかなり役立つと思います。岩場での体の安定のさせ方、足の運び方、体の使い方など、全てを応用することができます。

ボルダリングの楽しみと魅力

1. ボルダリングは気軽に始められる!

色々なスポーツがありますが、ボルダリングの魅力は気軽に始められると言うことでしょう。ボルダリングジムではシューズやチョークもレンタルできるので、道具を買い揃えることなく気軽に始められます。また年齢や性別、力があるなしに関わらず楽しむことができるスポーツです。初級者の人が徐々にうまくなっていけるような、そう言った仕組みが用意されています。

2. 楽しみながら運動ができる!

スポーツジムでランニングをしたりトレーニングマシーンを使ったり、そんな淡々とした運動が苦手な人にボルダリングはおすすめです。ボルダリングはただ淡々と壁を登ったり降りたりを繰り返すだけではなく、「課題(登るためのコースの様なもの)」をこなす楽しさがあるのです。「どうやったらうまくゴールできるだろう」と考えながら登らなければならないゲーム性の高いスポーツなので、飽きずに続けることができます。

3. ボルダリングにはダイエット効果も!?

雑誌などでも紹介されていますが、ボルダリングはフィットネス効果の高いスポーツとしても注目されています。全身運動のボルダリングは、二の腕やウエストやヒップ、ふくらはぎなどを引き締める効果があると言われています。

確かにボルダリングジムに言ってみると女性の数が意外と多く感じますが、ダイエット目的かどうかは聞いてみないとわかりません。。。しかしボルダリングを始めて体重が落ちた、と言う話は良く聞きます。ボルダリングを上達させたいと思うことで食事の量や食事の仕方を考えたり、自分の体の事を考え始めるんだそうです。何かを楽しんでいるうちにダイエットしている、と言うのが確かに理想ですね。

4. 達成感と上達を感じながら楽しめる!

ボルダリングには「課題」と言うものがあります。簡単に言うと、ここから登り始めてここにゴールしましょうと言うもので、その課題がボルダリングジムの壁にはいくつも用意されています。その課題次々とクリアしていくのがボルダリングの最大の楽しみ。はじめは簡単だったと課題も徐々に難しくなっていくので、それらをクリアした達成感を味わいながら、また自分の上達を感じながら楽しむことができます。

5. いずれはフリークライミングも・・・

私がボルダリングを始めた理由がこれです。ボルダリングで岩に登る技術もクライミングで壁に登る技術も一緒なので、じゃあまずは始めやすいボルダリングをやってみようと言うことで始めました。

ボルダリングで課題をクリアするのも楽しいですが、フリークライミングで高い壁に登るのも最高に楽しいです。実際の山を自分の力だけで登りきる達成感。そしてそこからの眺めは本当に気持ちいいの一言につきます。いずれはフリークライミングも、なんて考えている方に是非ボルダリングをおすすめします。

ボルダリングは何からはじめよう?

1. まずはボルダリングの本を探してみる

ボルダリングを始めたいな、と思っていても何から手をつけたらよいのか、と言う人も多いと思います。まわりにやっている友達もいない。 そんな人はまず本を買ってみるのが一番です。ボルダリングのHOW TO本がいくつか販売されているので、それらを買ってみるとボルダリングの事がわかると思います。必要な道具や選び方、テクニック、楽しみ方、ボルダー(外の岩)の情報など様々な情報が掲載されています。You tubeでボルダリングの動画を探してみるのも良いかも知れません。

無性に壁が登りたくなる!頭脳系スポーツ ボルダリング(入門)
無性に壁が登りたくなる!頭脳系スポーツ ボルダリング(入門)

ボルダリングの超入門書を書かせてもらいました。ボルダリングのことや上達法、本の後半では実際の外岩でのボルダリングについても書いています。30分で読めるほどの少ないボリュームですが、読んでもらえればボルダリングのことが良くわかると思います。
本の中身の紹介はこちら▶ 初心者向けのボルダリング入門書を書きました!

2. 実際にやってみるのが一番!ボルダリングジムに行こう

本も良いのですが、やっぱり体を使って実際にやってみるのが一番わかりやすいです。目の前でボルダリングをしてる人を見ればどんな事をしているのか一目両全ですし、ボルダリングジムの雰囲気もよくわかると思います。

と言うことで、本やインターネットで近くのボルダリングジムを見つけたら、何はともあれ友達を誘って行っちゃいましょう。もちろん一人でも大丈夫。一人でボルダリングをしに来ている人はたくさんいます。

ボルダリングの良くある疑問

初心者でも大丈夫?

ボルダリングの知識が全くなくても、ボルダリングジムに行けばスタッフが設備の案内から道具の使用方法、ルールまで教えてくれるので大丈夫です。それに初心者の人や一人の人も多く、とても気楽にいける雰囲気です。

力がなくても大丈夫?

ボルダリングって力がいりそうで大変そう、と言われることが多いです。確かにテレビでクライミングをしている人の映像とか見るとすごいですよね。背筋がすごいし、逆さで壁に張りついたり・・・。
でも大丈夫です。ボルダリングジムには初心者のためのコースから上級者向けのコースまで様々あり、初心者コースならハシゴを登れる程度の力があれば充分登れます。

また実際にボルダリングジムに行って人を見るとわかるのですが、小さな子供からお年寄りの方、やせた人からぽっちゃりの人まで、色んな人がボルダリングを楽しんでいます。すごく細い女性の人が、自分より難しい課題を登っていることは珍しいことではありません。もちろん課題が難しくなれば筋力も必要にはなってきますが、初めは動き方を工夫すれば力を使わずに登れる課題がほとんどです。

ボルダリングの道具を何も持っていないのだけれど・・・。

ボルダリングを始めるにはクライミングシューズとチョークとチョークバッグが必要ですが、ジムで全てレンタルできてしまうので買いそろえる必要はありません。シューズのレンタルには靴下が必要になる場合がありますので、靴下だけ持って行くようにしましょう。

道具のレンタル料金は、シューズが200円前後、チョークが100円くらいが相場です。ボーリング場でボーリング用のシューズをレンタルするのと同じ様な感覚ですね。

ボルダリングの服装は?

クライミング用のウェアはたくさん販売されていますが、初めは動きやすいものであれば充分です。ジャージの様に腕や足が開きやすい様な服装ならばっちりです。