サピ島について詳しいこと
よくあるツアーは、BBQ込みのものだ。なんか響きがいい。「海辺でバーベキュー」。そんなに高くないし、オプショナルツアーを申し込んでしまおうか迷う。
自分たちで行く場合は、まずジェッセルトンポイント(Jesselton Point)へ行く。こんな感じの、船のカウンターやお土産屋やレストランが集まっている場所。
右手の建物にカウンターと待合室的な部屋があり、いずれかのカウンターに行き、行きたい島の名前を言う。
船はいくつかの会社が出しているらしい。もらったチラシによると、初めの船が出るのが毎朝7:30、最後の船は16:30。戻りの船は13、14、15、16、17時のようだ。「ピックアップタイム」と聞かれたので最終の17時にした。船代は一人17RM(510円)。隣のカウンターでタックスを払うようにと言われ6RM払う。チケットをもらって指差された方向へ行く。桟橋にわたるところだ。
何人かがすでに待っている。係りの人っぽい人に「サピ」と言ってその辺に腰掛ける。みんな思い思いのところに座ったり立ったり。でも係りの人は自分の客が判るらしく、たまに数人を引き連れて船の方に連れて行く。さっきチラっとチケット見せただけなのによくわかるな~みんな並んでもいないのに。これはねーアジアを旅行してところどころで思ったことなんだけど、みんな人の顔ちゃんと覚えてるんだよね。「あの人は自分とこの客だ」とか。そんなかんじで次々と人が呼ばれて出発する中、自分たちのこと覚えててくれてるのか不安に思った頃、目で合図されて1隻のボートに乗った。
ライフジャケットを着る人、着ない人いろいろいるけど私は着るようにジェスチャーで指示されて素直に着る。ボートは何分くらいかかるとか初めにどこの島とどこの島に行くとか、一切の説明がないまま沖に向かってすごいスピードで進んでいく。いろんな国からやってきたこの20人弱の人々と運命共同体な空気を感じたね。すごいスピードで完全に中に浮いてすごい衝撃で水面に着水するとき心配混じりの歓声があがる。運転手はスピード狂並みに限界と思われるまで早くしたりして、暴走族のように叫んで盛り上がっている。私は衝撃で床が抜けるんじゃないかってちょっと思ったりしてそこまで手放しに「イェーイ」ってかんじでもない。
船はガンガン猛スピードで大海原に進んで陸がとっくに小さくなった。でもガイドブックには「30分」って書いてあって知っていたから、まぁ長くてもそれくらいなんだろうと見当がつくから心配することもない。実際サピ島にはもうちょっと早く着いたかな。着くと「サピ」と連呼してくれるから下り損ねる心配もない。
桟橋に着くと、驚くべきことに水面に大量の小魚が魚影をなして天の川のようになっている。なんじゃこりゃー!日本では目を凝らして魚の影を探すのに、ここではまるで水槽で飼っているいるみたいだ。
桟橋を歩いてビジターズカウンターで入園料(Conservation Fee)を払う。大人は10RM(300円)だ。
ビジターズカウンターの建物ではシュノーケルやフィンなんかも有料で貸しているみたいだ。
大きなガジュマルみたいな木が枝を広げているので日影はたくさんあって、特にパラソルは必要なかった。敷物はあった方がいいね。レンタルできるのか分からないけど、ホテルのバスタオルを1枚拝借してきてよかった。
これは島の地図だ。白い縁取りがビーチ。この国立公園の中で、サピ島のビーチが一番きれいらしい。
ビジターズカウンターを出るとちょっとした広場になっていて、向かいに売店がある。広場ではビュッフェっぽいものやテーブルがたくさん出される。オプショナルツアーに参加するとここで食べるんだろうな。次の写真はもう終了して片付けのシーン。イスもテーブルも全部片付けて掃除して島を後にするみたい。帰る時にはごみ箱もカラになっていて容器はゆすいで乾かしてあった。ビーチのゴミを拾っている人も何かいた。
地図にあったが、公衆トイレが一つある。水シャワーもある。っていうか海水がシャワーから出ていたように思ったら、やっぱり「Sea Water」って言っていた。トイレにシャワー付きの個室があって、みんなそこで着替えてから帰っていた。料金はいらない。出てくるのは海水だけど、不思議とベタベタはしなかった。
ここは、キャンプができるらしい。あったかいから寝袋だけでもいいんだろうか?1つテントが張ってあった。キャンプをするときどこで張るのか聞いてみたら「この辺」といって広場をゆびさした。今度もし来ることがあったらテント持ってきてキャンプしようかな。日本からの荷物が多くなりそうだけど、たぶんすごく楽しいと思う。ガイドにはキャンプの料金は30RMと書いてある。さっきの看板には5RMって書いてあるよね。どっちが正しいのかわからないけど。
この写真の奥に1つテントが張ってあるの、見えるかな。これは16時くらいだけど、こんな風に夕方には掃除されてきれいになって、みんな帰ってビーチも閑散としてる。ライフセーバーの人も5時のボートに乗って帰ったし。キャンプする場合、だれか残るんだろうか?
とりあえず、まずは海で泳ごう。砂浜は柔らかいけど、波打ち際からサンゴのカケラでいぱい。やっぱりサンダルいるね。町用ので入っちゃったけど、今度こそイソシューズ買おうかな。安いし。
水はここちよく温かい。ブイが張ってあって泳げる範囲は狭いかなと思ったけど、結構すぐ深くなる。写真を見ると、すぐにその辺でシュノーケルしている人がたくさんいるけど、ほんとすぐそばに魚がたっくさんいるんだよね~ サンゴもブニョブニョしたカラフルなやつじゃなくてもう石化しているようなものや固めのだけど、すぐそばにある。そしてその下には恐るべし針のながさのウニがいたりしてね。とにかく魚が悠々とたくさん泳いでいた。
でも一番楽しかったのはやっぱり桟橋のところ。ここは下が砂じゃなくてサンゴのかけらばっかりだからか、水が澄んでいてね。小魚がなぜかめちゃめちゃたくさんいる。あの魚影の中で泳げるんだよね。でも夕方になってさわやかなマッチョのライフセーバーさんになってから、こっちはよいじゃダメって注意されちゃったよ。
ペットボトルに入った魚の餌が売っていてね。中身はパン屑がぎっしり入って3RM(90円)。これはぜひおススメ。あれを見せるだけでめちゃめちゃ魚が寄ってくるんだよね。水中でフタをカチャカチャして開けるそぶりをすると、魚がすごく注目して神経を研ぎ澄ませてパンが水中に解放されるその瞬間を待ってるのがわかるんだよね。カチャカチャして開けなくても、見ないふりして横目で見てる感じ。そしてフタを開けてバフって握るとパンがポコポコって水中に飛び出して、一斉に魚がめがけてくる。頭がいいから、水中に浮遊したパンを追いかけるんじゃなくてほとんどはペットボトルの口めがけて突進してくる。あの直径2センチくらいの丸にげんこつくらいの大きさのから手のひらよりもっと大きいやつまで。毎日たくさん食べてるんだろうけど、あんなに一生懸命食べてくれるとうれしいね。水が入ったパンはすぐにぐちゃぐちゃになってしまうんだろうと思うけど、そんなことないんだよね。パンがぎっしり入ってるから水もしみこまないの。もういいやってくらい長持ちしてたのしめたね。あまりに面白くてゲラゲラ笑ってたらしわから水中メガネに水が入ってね、とにかく笑うとシュノーケルからも水が入ってむせながらきたおくんはたくさん海水を飲んでいたね。えさやりの終わりにはライフセーバーが近づいてきて、もし泳げなかったらライフジャケットをした方がいいかもねと促されてしまったよ。きっと溺れてるみたいにみえたんだろうね。
さて、いくら魚がいっぱいいるからってやっぱり飽きちゃうからね。島の中1周トイレイルに行くことにしたよ。
これが島のトレイルの地図。
AとFの間の出っ張りが、ビジターカウンターや桟橋のあるところ。
私たちはAからFを通ったよ。トイレやシャワーを過ぎてからの道はなんかゴミがいっぱいある箇所があった。でもたまに見える海はきれいだった。
Bのところにはたしかちょっとした東屋的なものがあって、そこを過ぎると道はビーチから離れて山を登っていく感じになる。ここらへんはちょっとビーサンの鼻緒が痛いけど、まぁ大丈夫。各ポイントは広場のようになっていて標識がちゃんとあった。
道はずっとこんなイメージです。これ以上でも以下でもないかんじ。
竹のように幹に節のある植物にすごくかたいトゲがウニ並みに生えているのがあって、これは日本の山でも篠島でも見たことがなく珍しかった。幹は竹のようでも葉はシダのような形をしていました。
ガイドブックによるとカニクイ猿やオオトカゲがいるらしいですが、とりあえず誰にも会いませんでした。鳥の泣き声すら印象がない。蚊も全く気にならなかったけど、たしか少し刺されたかな。
途中、逆から登ってくるファミリーに会ったけど、私たちと同じく水着ビーサン姿だった。私たちは45分くらいかかったかな。
戻ってからまたちょっと泳いだ。私がかっこいいヤドカリを見つけてキタオくんの手のひらに載せてあげて動き出すのを待っていたら、近くにいた母親が息子にその貝をみてなにか説明をしていた。息子もヤドカリが動くのを待っていた。私はその子にヤドカリをあげたら「Give me ?! Thank you!!」といって大喜びだった。少年と言っても中学1年生くらいに見えたけど、その少年は何か見つけるたびに大興奮で「I'm scared!」って言ってるので近寄ってってみたら、そこは海底が見えないくらいに一気に深くなっていて、その中にはぼんやりタイくらいの大きな魚が悠々と泳いでいるのが見えた。
私はその、日本では貝だけを目にするけど中身がちゃんとはいったヤドカリを他にも見つけて、どっちがたくさん見つけるかキタオくんと競争をした。私の圧勝だった。ヤドカリは手に載せるとすぐに足を出してくるので、砂浜に持って行ってどっちのヤドカリが早く海に帰るか競争をした。ヤドカリは私がみつけた1匹がすぐに動き出して途中でやめた以外、ぴくりともしないでレースは盛り上がらなかった。
そんなことをして時間をつぶして5時を待った。
桟橋には次々とボートが来るけどチケットを見せると違うと言われ、ちょっと心配になるけど何隻目かのボートの人がうなづき、それにのった。そのボートも隣のボートも少年が手伝いをして船を操縦して岸に寄せ、大人が人数のチェックをするという役割だった。私の船の少年は10歳で、隣の船の子は12歳だという。はじめこの子らが操縦して帰るのかと思っておどろいた。いろいろ聞くと笑顔で答えてくれた。確かに帰りのピックアップは2人いた方がいい。いちいち船をロープでつないだりしないから。この子はバイトなんだろうか。今朝のカレー屋さんでも中学生くらいの子がカレーを運んできてくれたけどマレーシアの児童労働ってどんな決まりになっているんだろう。ちょっと気になった。
そうそう、島への荷物はシュノーケルにゴーグル、ホテルの鍵、バスタオル1枚、日焼け止め、着替えの服、お金をちょっとだけ持っていった。だからジェッセルトンポイントに戻った時にジェラート屋があって食べたかったけど、お金がギリギリだったからあきらめた。みんな泳ぐ時はどうしてるんだろね。きたおくんは敷いたバスタオルの下にホテルの鍵とお金を砂に埋めて隠すと主張したけどなくして宝さがしになる危険が多いからって反対した。犬じゃないんだし。結局服の中に隠してビーチに置きっぱなしにしておいた。島に入った時点で、必要な現金は帰りのタクシー代10RM(300円)だけだから盗まれても大丈夫だけど。みんなどうしてるんだろうね、ロッカーかなんかあるのかな。結局私たちは水着の上から体を拭くだけで着替えずに帰ってきた。
結論としては、お金もさほどかからないし、コタキナバルにいるならぜひ行ってみたらいいんじゃないかと思う。BBQは付かないけど自分で行くのも簡単だし、タクシー代を入れても1600円くらい。焼いている所は見てないけど、あのビュッフェだったらそんなにうらやましいこともない。昼食を食べて午後から行っても十分かなって思うし、1日居るには長い気もした。でもオプショナルツアーも良心的な値段みたい。