八ヶ岳「天狗岳」登山のコース情報
天狗岳登山の概要とコース
天狗岳登山の概要
登山日 | 2009/08/22(土)-23(日) |
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場所 | 長野県八ヶ岳の天狗岳 |
コース | 22(土) 白駒池駐車場よりニュウ経由で黒百合平へ |
23(日) 黒百合平から天狗岳へピストン、中山経由で白駒池駐車場へ | |
宿泊場所 | 黒百合平 |
天気 | 晴れ・時々曇り、風強し |
登山形態 | テント泊・自炊 |
歩行時間・標高差 | 22(土) 3時間55分・206m |
23(日) 6時間45分(休憩1時間30含まず) ・898m(登り346m) | |
メンバー | tsuatara氏、ヤハケン |
白駒池から天狗岳へのコース
上の写真が俺らが通った登山コース。初日は白駒池→湿原→ニュウ→中山峠→黒百合平とポイントがたくさんある。2日目は荷物をテント場に置きっぱなしにしたまま黒百合平→東天狗岳→西天狗岳→中山峠→黒百合平。ここで荷物をまとめて 中山峠→中山→高見石小屋→白駒荘 と言うコース。変更した点は、往路の白駒池を反時計回りに進んだこと。あとは全くこのコース通りに進んだ。
往路と復路を赤と青のどちらのコースを選ぶか迷うところだが、結果的には上のコースがベストだと思う。特に青いラインの中山から白駒荘からまでの登山道は変化の乏しい岩の道がずっと続くので、登りでこの道は厳しいかもしれない。下りでスパっとクリアしてしまう方が楽だ。
コースの見所
- 白駒池
- 湿原
- ニュウ
- 東天狗岳
- 西天狗岳
- 中山の展望台
このコースの概要と注意点
ほとんどは苔むして大きな石がゴロゴロとしている道。歩きづらく苔が滑りやすいので注意が必要。特に下りは注意が必要で、石の上を転々と下り続けるので滑りやすく足首と膝に負担がかかる。膝サポーターをしている人を多く見かけた。登山靴はソールが固く、足首のしっかりとしたものを用意したい。ところどころ木を渡しているところがあるがここも滑りやすい。地面が乾いていない泥の道も多いので、スパッツを履いてズボンを守るのも良いかもしれない。
黒百合平から天狗岳にかけては道は完全な岩の道となる。大きな岩を手で掴んで乗り越える事もあるのでここではストックは不要かもしれない。風の強い日は風にあたりっぱなしになるので防寒対策は忘れずにした方が良い。あまりにも下りで石の上を歩き続けたので、帰って布団の中で目をつぶった時でも石の上を歩いているようなふわふわした感じ残った。調度海で浮き輪に揺られ続けたあとのように。ちなみに滑ってコケた夢を見て飛び起きた。
分岐について
このコースにはいくつかの分岐点があるが、全てわかりやすい。しっかりとした道標が立てられているので迷わずに歩くことができる。
迷いやすいところ
往路の白駒池からニュウにかけては迷いやすいが、赤や青の色のついたテープをもとに進めば問題がない。しかしニュウから中山峠にかけてはテープの目印がなくなるため不安になる。引き返そうか、と考えている登山客一組に出会った。
コースタイムの比較
1日目(8/22) | 到着予定 | 実際の時間 |
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都内出発 | 8:00 | 7:30 |
↓ | 03:30 | 05:24 |
登山開始(白駒池駐車場) | 11:30 | 12:54 |
↓ | 0:15 | 0:21 |
白駒荘 | 11:45 | 13:15 |
↓ | 01:25 | 01:51 |
ニュウ | 13:10 | 15:06 |
↓ | 01:00 | 01:22 |
中山峠 | 14:10 | 16:28 |
↓ | 00:05 | 00:07 |
黒百合平キャンプ場 | 14:15 | 16:35 |
2日目(8/23) | 到着予定 | 実際の時間 |
---|---|---|
黒百合平発 | 6:00 | 5:35 |
↓ | 01:30 | 01:19 |
東天狗岳 | 7:30 | 6:54 |
↓ | 00:20 | 00:37 |
西天狗岳 | 7:50 | 7:31 |
↓ | 00:20 | 01:34 |
東天狗岳 | 8:10 | |
↓ | 01:00 | |
黒百合平 | 9:10 | 9:05 |
↓ | 00:05 | ※ 01:35 |
中山峠 | 9:15 | 10:35 |
↓ | 00:35 | 00:45 |
中山展望台 | 9:50 | 11:20 |
↓ | 00:45 | 01:10 |
高見石小屋 | 10:35 | 12:30 |
↓ | 00:55 | 01:20 |
白駒池駐車場 | 11:30 | 13:50 |
1日目と2日目のコースタイムの比較。薄いグレーの時間がコースタイムで、黒色は到着時間。予定時間は「山と高原地図」の、休憩時間を入れない日帰りの荷物を持った40代くらいの男性、のペースを参照している。
ちなみに俺とヤハケンのペースは斜面でも平地でも常に遅い。大またで歩かず息が切れない、ゆっくり散歩していると言ったペースだ。人に抜かれる事はあっても抜く事はあまりない。
1日目
登山開始の時間が遅れたものの確認してみると思ったほどコースタイムから遅れていない。一時間に一度は10分ほど休憩を入れてるし、写真を撮りながらの登山だし、またニュウの頂上ではさんざん遊んだりしている。汗をかかない肌寒いくらいのペースだった。
2日目
下りもほぼコースタイム通りと言って良い。天狗岳に上ったあと黒百合平で荷物をまとめたので予定時間から大幅に遅れている。
登山コース情報
装備と服装、ドライフードの検証
服装について
今回の服装で感じたことは寒さ対策が必要だと言うことだ。この季節、前回の雲取山と同じ装備で臨んだが寒さには完全にやられた。風がなければもう少し過ごしやすいと思われたが、基本的にこの時期に八ヶ岳に登る場合はしっかりとした防寒対策が必要だ。
まずは服装。パンツとタイツスタイルはタイツのむき出しの部分が非常に寒い。行動中は問題ないが、稜線や頂上で風に吹かれると一気に体が冷える。やはりロングのパンツか、ジップオフのパンツが無難だろう。またロングソックスを履き防寒するのも良い方法だと思う。その他必要だと感じた防寒着は、ネックウォーマー、ニット帽、手袋か軍手。また風よけにサングラスがあると目が痛くならずに済む。これくらいあればもっと過ごしやすかっただろうと思う。
また今回はメインでポリエステルの半袖Tシャツを着ていたが、半袖Tシャツ一枚のみは寒いと感じた。少しの休憩するだけでも体が冷えすぎてしまう気がする。その都度ジャケットを羽織ると言うのも面倒なのでやはり長袖がベストだろう。
寝る時も半袖Tシャツだと肌と肌がべたべたして気持ち悪い。控えで持っていた長袖シャツで心地よく眠ることができた。
装備について
装備はほとんど問題がなかったが、次は絶対に用意したいと思ったのが暖かいシュラフだ。俺の夏の低山キャンプ用の薄いシュラフでは、ゴアテックスのシュラフカバーを被り、持っている全ての服を着、ザックに足を突っ込んでやっとぎりぎり眠れる状態だった。次回以降はもっと暖かいしっかりとしたシュラフを用意しないときっと死んでしまうだろう。
またスパッツも用意したいと思った装備の一つだ。北八ヶ岳の苔むした登山道では泥だらけの道を歩くことも多い。スパッツがあればズボンに跳ねる泥をガードすることができる。
■ ザック GREGORY(グレゴリー) トリコニ 60
前回の雲取山から大きく変わった装備はザックだ。今回の登山ではヤハケンが料理関係の道具を持ってくれるため60リットルも必要なかったが、今後一人で縦走する予定もあり、またグレゴリーで本格的な背面やベルトがついたモデルではこのトリコニが一番小さかった。
背負い心地は抜群。グレゴリー特有の腰をガシッときめる背負い心地は、荷重を背中に分散できるので非常に荷物を軽く感じる。特に俺は肩を圧迫されるのに弱いので、肩への負担が少ないこの背面フレームは特に気に入った。
ポケット類が多いのも以外に便利だった。2つのウエストベルトポケットは行動食と地形図とボールペン入れに、収納可能なドリンクホルダーには330mlのペットボトルを入れ、ザックを下ろさずに水が飲めるようにした。フロントにカンガルーポケットがあるが容量が中途半端だったのでほとんど使うことはなかった。恐らく冬山用のギアを入れるためにあるのではないか。今後どの様に使うか課題が残った。
トリコニ60は2帰室なのでザックの荷のバランスがとりやすかった。特に今回は荷物が少なかったので2帰室はありがたいと感じた。
フロントには内部にアクセスできるジッパーがあるが、サイドのコンプレッションベルトをはずさなければならないのと、ジッパーの距離が短いので使いづらいと感じた。もっと荷物が多いときに活躍させることができるのだろう。
問題点は、ショルダーストラップとウエストベルトが長すぎること。ショップで背面を計測したところ俺はぎりぎりMサイズだったので、やはりショルダーストラップやウエストストラップが長く感じる。両方とも交換が可能なので、余裕があればSサイズのものと交換したい。
■ ストック 「モンベルのTグリップのスモールハンド」
今回の八ヶ岳ではストックを持っていった。姉から借りたモンベルのTグリップモデルだ。長時間使用していないので効果ははっきりとわからないが、下りの岩の上をピョンピョンと歩くような今回の道では、長いストックが1本でもあるとバランスをとりやすいので便利だと思った。
登りでは手を使う様や道が多いので場所によっては不要と感じた。特に天狗岳への登りの斜面では必要がないだろう。
■ シュラフカバー
シュラフカバーも今回始めて利用した。俺のシュラフは特に化繊の薄いものなので、シュラフカバーがなければ恐らく寒くて寝ることが出来なかったと思う。夏でも予備用に一つ持っておきたい道具だと思った。
■ 行動食
姉のすすめにより今回は行動食をアレンジしてみた。ハムは通常のスーパーに売っている普通のハム。白駒池からニュウへ向かう一回目の休憩で食べた。特別な感動もなく、森の中でハムを食べる不思議な感覚だった。食べるタイミングの問題なのかも知れない。
わらびもちは移動中に食べにくいので、黒百合平のテント場で食事前に食べた。驚いたことに型崩れもせずまとまりもしなかった。特別な感動はなかったが、ついつい集中して食べてしまった。つまようじでつつく作業はなかなか楽しい。
マシュマロは休憩中に食べるのは良かった。手軽に口にポンポンほうりこめる。しかし山の頂上に着いた時に食べるのには向かない。上がったテンションとマシュマロの柔らかさがどうもかみ合わない気がした。ムカつく食感だ。
マーブルチョコはコーティングされているので安心。ケースに入っているので行動食向きかと思いきや、行動食入れにぎりぎり入らないサイズで残念だった。
■ コーヒー
今回は忘れずにインスタントコーヒーを持っていった。30gほど用意したが、男性2人で合計8杯分ほどの量だった。
■ サンダル 「テバのサンダル」
前回重いと感じたので八ヶ岳では持っていかないつもりだったが、荷物が軽いので持って行くことにした。テント場では夕日を見に岩場に登ったが、テバのしっかりとしたサンダルで安心して登ることができた。テント場で良く歩いたり遊んだりする場合には楽チンなのでおすすめ。しかし寒い。
■ てぬぐい
前回のタオルから今回は手ぬぐいに変えた。扱いやすく軽い。またタオルより乾きやすいので安心して濡らすことができた。これからはタオルを持っていかず手ぬぐいにする予定だ。
ドライフードについて
前回の雲取山では手作りカレーと雑炊を楽しんだが、今回はドライフードにチャレンジした。俺らがテント場についたのは既に夕暮れ時だったので、ドライフードが簡単で非常に便利だった。しかし味には賛否両論あると思う。米は炊き、おかずにドライフードと言うのが一番良いコンビネーションかもしれない。米好きにはドライフードは物足りなく感じることだろう。
ハンバーグ 「日本味紀行・ハンバーグ煮込み 」 137kal
非常にうまい、の一言。スーパーやコンビになどでも売っているレトルトのハンバーグど何ら劣らない。2人ともうまいうまい、と言って食べた。パスタの完成を待たずにパクパクいってしまった。ボリュームも調度良い。
パスタ 「サタケ・マジックパスタ ペペロンチ-ノ」 221kal
麺の種類はらせん状の短い"フリッジ"タイプだ。お湯を注いだあとしばし待ち、かやくを入れてかき混ぜて完成。味は微妙。ペペロンチーノ、ではない。駄菓子のような、うまい棒の種類の一つのような、主食としては悲しい味がする。麺の触感はプリプリ。プリプリすぎて悲しい。女性一人前で調度良いくらいのボリュームか。 しかし60gと軽いので、非常食用にいくつか持っておくのはあり。スプーン入り。
ドライカレー 「サタケ・マジックライス ドライカレー」 375kal
朝カレーが流行っている、と言うことでヤハケンが用意してくれたドライカレー。お湯を注いでかやくを入れてしばし待って完成。まずくはないが、うーん・・・と言う感じ。食べると言うより入れる感覚に近くなる。しかしスパイシーで食べやすい方だと思う。朝にはこれくらいの味でも充分。ボリュームも朝飯には充分だった。
ヤハケンのつぶやき。
初心者のボンミス。
[ジャックダニエル]
山、男、夕焼け、ジャックダニエル…山男を感じさせる。
このアイテムを使いこなせれば、山男の道が近くなるだろう。
そんな、甘い期待を胸に。
行きのコンビニに買ってしまった…。
結論は、山では飲みません。
…いや、飲めません。だって、ストレートだもん。
アルコールをまんま飲んでる感じですもん。
喉の消毒。としか思えませんでした。
普段もそんなに飲んでないのに…
はじめから解ってた事なのに。
結果、三口ぐらいしか飲んでないだろう。
多少夜の寒さ対策にはなったとは思うのだが…
[テント内の整理]
整理をしといて損は無いと思う。
でないと、テント内でコーヒーをたしなむ際。
…溢す。
器を蹴ってしまうのだ。
その後はタオル、手ぬぐい。
持ってきた物を使ってしまう。
結果、汗など拭けなくなる。…辛くなるのだ。
[ドライフード]
料理の種類ごと、作り方が微妙に違うのだ。
説明をよく読む事が大事。
…つまり、間違えてしまったと。
おそらく、それが原因だろう。
美味くはないのだ。食べれなくはないが。
もうひとつ、標高が高いので沸点が低くなっている事も…。
…言い訳ですね…。
[寒さ]
今回の天狗岳登山。意外に寒い。朝で気温5度。
寝る事も難しい事になりかねない。
やはり、山はナメてはいけない。
服装は長ズボンが良いかも、手袋は必要ですね。
ネックウォーマーもあるといいね~。
いろいろ、思いました。
暑い季節だろうが、予備+αくらいで考えた方が良いと思う。