初心者のための登山とキャンプ入門

車のキズの修理に挑戦(トヨタのノア)

ノアの擦り傷の修復

トヨタの車、ノアの左後ろ角を擦りこすり傷を付けてしまいました。同じくノアに乗っていた友達がスマホのサイトを参考にして補修したと見せてくれたのが上手に出来ていたので、ダメもとで補修に挑戦してみることにした。(99工房の補修ナビ

直し方のレベルが迷いどころ

ノアの傷の修理

紹介したサイトでは、”どのくらいキレイにしたいか”の程度によって、直し方や買う道具が異なってくる。ここが一番悩むところ。今回直したい部分はバンパー。傷の程度は”深くえぐられた傷”。「とりあえず傷が隠せれば良い」を選ぶなら、こすった時に出来たササクレだけを取って、表面の油分を取って、タッチペンで塗ればいいだけ。これだと、上の写真の右上からタテに入った傷(写真の□で囲った部分)が、仕上がりの状態になるのだろう。

実は近い場所を2回こすっていて、この、□で囲ったタテのものが1回め。これはディーラーのお兄さんがタッチペンでチョイチョイと無料で直してくれた。バンパーの下地の黒い樹脂が車体と同色のグレーで隠れたからそんなには目立たないけど、凸凹の陰影があることで、傷とわかる。失敗したらいやなので、今回こちらには手を付けずにそのままにしておこうと思う。

さて、いろいろな直し方というのは、まず傷の消し方。
コンパウンドと呼ばれる研磨剤が一番手軽な方法。擦ったところの地肌が出ていない時のキズまでは使えるらしい。削れた部分がかなりギザギザになちゃっているならカッターや紙やすりで盛り上がっている部分を取り除く。

次に穴の埋め方。簡単なやり方は、凹を埋めないで、ペンで地肌を塗ってしまう。これは主に線キズの時。穴の段差を埋めたいなら、パテというもので埋めて凹みをなくし、紙やすりで余分なパテを削って平らにする。

そして塗り方。タッチペンで塗るのが一番手軽。浅いけど広い、という場合は、タッチペンに専用の吹き出し口を取り付ける事で、スプレーとして吹き付ける方法もある。もしくは、初めからスプレー(ボデーペン)を買ってしまう。

どれくらいキレイにしたくて、どれくらいの手間(工程)と材料費を掛けるか、それのせめぎあい。そりゃぁキレイなほうが良いけど、マスキングしたりスプレーの種類が増えたりと、買う材料も多くなってしまう。

そして迷った挙句、耐水ペーパーで削って、パテで埋めて、スプレー塗装をすることに決めた。やり方は、サイトを何度も見て、傷を何度も眺めながらよくよく考えて決めたほうがいい。私は家でスマホをちらっと見て考え、ホームセンターに行って30分近くスマホと商品をにらめっこしながら考えて購入し、家でいざやろうと思ったときにやっぱりもっと丁寧にやろうと思いなおしてホームセンターに全部返品して買いなおすというロスをしてしまった。
材料は近所のホームセンターで全部揃ったけど、方法を熟慮したならネットでまとめて購入するのもいいと思う。一つでも揃わないとテンションが下がってめんどくさくなってしまう恐れがある。

耐水ペーパーで傷を削る

耐水紙やすり
ソフト99 耐水サンドペーパーセットS

耐水ペーパーは既に持っていたけど、スマホで案内されるやり方に出てくる番号のものが全部揃っているこの商品を買った。番号の小さいものが粗く、大きい物が細かい。水に濡らして目に詰まるカスを洗い落としながら使う。買わなかったけど紙やすりを巻く研磨パッドはあったほうが便利かもしれない。

ノア 車の補修

一番傷の深い部分はここ。

ノア キズ補修

150番の紙やすり(耐水サンドペーパー)だとあっという間にガンガン削れ、こんなに広く削ってしまった。深い線キズは消えないが、よく考えたらキズの谷はパテで埋めるんだからこんなにたくさん削らなくてよかったのかもしれない。削った後は、カスが残らないようにシッカリ洗い流し、キレイなタオルで拭き上げた。

油分を取り除く

シリコンオフスプレー
ソフト99 シリコンオフチビカン【150ml】

パテで埋める前に、油分を落としたほうがパテのくっつきが良いとのことだ。そこで、買いたくなかったけど最低限必要と判断して購入。シリコンオフスプレー。

これをサーッとスプレーして、乾かないうちにすぐにタオルで拭く。必須と書いてあるけど、効果は目に見えてはわからない。

パテでキズを埋める

パテとは日本語で接合材とあったが、つまりは間を埋めるもの、つなぐものということらしい。サイトでおススメされる方法だと、プライマーというスプレーをしてからパテを塗るとパテがくっつきやすいと書かれていたけど、ホームセンターに行ったら”プライマー不要”との表記のパテが売っていたのでこれを購入。これで買うスプレーが1本減った。

パテ
ソフト99 バンパー用うすづけパテ(ライト&ホワイト) 

注意したいのは、塗りたいものの素材や埋める程度によってパテの種類が違うところ。うちのバンパーは樹脂なので樹脂バンパー用の物を購入。ボディならボディ用などと分かれている。また、色も車体に近い色を選ぶ。”キズが深さ2mmまでの線キズ”用と書いてあって、今回のものは2mmなのかどうかアヤシイけど、キズが深い場合は深い用を選べばいい。

この作業で知ったけどパテって便利。つまり穴を埋められる。 ほかに、金属の傷や凹みに強いものに「エポキシパテ」という、粘土っぽく形を整えて使えるパテもあるらしい。これなら色もグレーなので修理場所によっては使いやすそう。

RSコンポーネンツ社で取り扱っているこの商品は、今回使ったものとは素材が違い、硬く強度もあるタイプ。水にも熱にもかなり強いらしい。茶碗の欠けを直すのに使えるだろうか。いつか試してみたい。

パテ塗り 失敗

さて、気温38度の直射日光の下で作業していたら、パテはチューブから出して塗り付けるとすとすぐに乾き始めてしまった。付属のヘラで塗って2回3回となでて平らにならしたいのだけれど、すぐにこのようにボロボロになってしまった。車体が熱くなっているのが問題かも。裏面の説明を見ると気温は30度までが良い、と書いてあった。また”薄く塗ること”と注意事項が。

これでは完全に失敗に見えるパテ塗りだけど、救いは、簡単にやり直しがきくところ。

乾いた後、初めは320番のサンドペーパーで磨いて表面をツルツルにした。しかし、キズの谷がちゃんと埋まっていなかった上にパテ自体の凸凹が目立った。なので、乾いてから、今度は薄く、パテをキズや穴に押しこむように強く押し付けて塗り、乾いてから600番のサンドペーパーで磨いた。

パテ塗り 磨いた後

補修箇所を水で濡らしつつ、目をつぶってツルツル具合をたしかめて行く。イルカの肌はこんな感じだろうか。
特にパテのはじが段になっていると良くないらしい。ここの作業でどれくらいこだわるかが、見た目に大きく関わってくる勝負の時だと思われ、、、ついつい削ってしまうのけれども”削り過ぎに注意”と書いてある。

パテ塗り

まだまだ細かいキズやパテのムラはあるけど、特にキズの深い角部分は削り過ぎがコワイのでこのへんでやめることに。

油分を取り除く、2回め

効果はよくわからないけど、この段階でもう一度シリコンオフスプレー。スプレーしてきれいなタオルで拭き、油分を取り除くらしい。シリコンオフスプレーはチビカンという小さいものを買ったけど大量に余った。近所で持っている人がいたら借りたいくらい。

マスキング

簡単なマスキング

今後のスプレー塗装にも備えて、地面やタイヤを新聞紙で覆う。一番大事なのはテールランプ。ガムテープを細かくちぎってやったけど、けっこう丁寧にやったつもりだったけど、シルバーの塗装がはじっこについてしまった。ここはマスキングテープを買って、もっともっと丁寧にすべきだった箇所。

スプレー塗装

今回塗装に使うスプレーは、この3本。本当は、より丁寧にやるなら”プラサフ塗装”というものがあってザラつきを抑えたりする役目などをするらしいけれども、先程使ったパテの裏面に、”乾いたら塗装”というような説明もあったので、必須でもないと判断しプラサフとその後のコンパウンド磨きの行程をカットすることに。これで購入するスプレーがまた1本省略できた。

ぼかしスプレー ボデーペン クリヤースプレー
左から、ボカシ剤 チビカン、 ボデーペン(スプレータイプ塗料)、 クリアースプレー チビカン

なるべく最低限で、でもできればキレイに仕上げたいと思って迷いに迷った挙句に購入したこの3本。
左からボカシ剤、カラーペイント(シルバーの色が付いている塗料)、クリアースプレーです。特に同じサイズのは種類が、キャップを外すと小さくしか名前書いていないのでそこが要注意。

ペイント

ここからは、結構スピーディーにやる必要があった。まずボカシ剤を広い範囲に薄くスプレー。ボカシ剤が乾かないうちに、カラーペイントをスプレー。ここは厚塗りは厳禁。ムラが出来てしまう上に、垂れると超かっこ悪くなってしまう。薄く、平行にやる必要がある。そしてペイントのあと2分以内に、さらにスプレーダストのあるあたりにボカシ剤をスプレーすることでスプレーダストを防ぐんだそうだ。

スプレーダストってなんだ、と思いながら、ボカシ剤の効果もわからなかったけど、とりあえずやっていく。とにかく薄く重ねて、ムラを無くしたい。しかし万が一タレたりブツブツになってしまっても、めんどうではあるけどやり直し可能。

ちなみに、ペイント(ボデーカラー、塗料)の色は”カラーコード、カラーナンバー”というものが車により決まっており、車体に記載されているので色が合うかどうかを心配する必要はない。これを事前に確認してから買う。ちなみに私はディーラーに電話して教えてもらった。

ノア 塗装中

ペイントをスプレーすると一回でこの写真のように黒い樹脂と白いパテはうっすら隠れた。あとはこの色ムラをどれほど隠すのか、が勝負どころ。

このあと5回ほどボカシ剤&ペイントを繰り返し、最後のペイントから5分後にクリアースプレーをした。その後5回ほどクリアースプレーを繰り返した。
クリアースプレーの効果はそれほどよくわからなかったけど、メタリックなどラメの入った色の場合には必須とあったので諦めて買った。10分おきにスプレーを3-5繰り返すと指示があるが、1時間おきにやったりと、適当にやってしまった。

ノア 塗装終了

これが、完成の写真。上の写真とは日光の当たり方が違ってわかりづらいけど、多少の色ムラはあるものの、言われなければわからない程度には直せた。

テールランプ 補修前
ノア 補修終了

一番キズの深かったテールランプ横。パテの磨き上げ時に凸凹が残った部分はそのままになってしまった。タンプ左端のマスキングを適当にやったところには塗料が入り、落とせなくなってしまったのでここは丁寧にやるべきだった。

まとめ。かかった費用と道具

( )は私がホームセンターで購入した税込み金額で、合計4056円となりました。ネットでの価格のほうがそれぞれ50円ほど安いようす。ちなみに楽天にはソフト99の公式ショップがあるので、上記商品を全て同じお店で買い揃えることができる。

このあと更に、塗料が完全に乾いた1週間後に液体コンパウンドで磨き上げるとよりピカピカになるらしい。現在はざらざらでマットな仕上がり。これはプラサフ塗装をしなかったからなんだろうか。余力があればいつかコンパウンド磨きもやろうかと思う。