初心者のための登山とキャンプ入門

北海道の雪道運転で大変だったこと まとめ

旭川に来ると決まったとき、実は雪道の運転についてはほとんど心配していなかった。なぜかと言うと、これだけ多くの人が現地で運転しているのだから、そのうち自分も慣れるだろう、と楽観的に考えていたからだ。結果、慣れたといえば慣れたのだけど、住んでみて初めて知ったことなどを書いてみたい。

住んでみてから知った大変さ

雪道運転はローカル市民にとっても結構たいへんだった

実際、来る前に楽観視していたくらいでよかったと思う。もし「雪道の運転が自分にもできるのだろうか?」と心配してネット検索をしたり経験者のアドバイスを聞いていたりしたら、雪国に来ることができなかったかも知れない。

というのは「雪道運転は現地の人にとっても意外とたいへん」という事実を、 1年目の冬の中で徐々に知っていったからだ。やってみたら、けっこう難しくて、というか、知らなかったことが多すぎて、びびったのだ。そこらじゅうで、スリップしてぶつかり合う車も見た。「あ、今日もここで」という感じだ。今では、ぶつかった車を見ても驚かない。

ネイティブ道民の友達の言葉が、真実を表しているとおもう。

「やっぱり雪道運転は何年経っても慣れない」
「できることなら、運転はしたくない」 

と。これは予想外のことであった。

長く暮らしている道民のみんなは、無意識に道を歩けるように、何も意識しないで雪道を運転できるものかと思いこんでいたからだ。
だから、これまでに私が雪国で生活したことがないことが会話に出ると「大変でしょ。雪道運転、もう慣れた?」という質問が出てくることが多い。転勤族の人には「私、冬は運転しないって決めてるの」という人もいる。

道内でも南の方は雪が少ない地域があるんだけど、そこ住んでいたときに二輪駆動車を買ってそのまま旭川でも使っている友人がいる。
彼女は、雪の時期に通る道を限定していた。大きな道は問題ないが、細い道の上り坂を避けて迂回する。固まっている雪の時は運転するがグジュグジュの時は運転しない。だから除雪車が入るのが遅い我が家付近に来るかどうかは道路を見て決める、と徹底していた。
タクシーも一般に二輪駆動なので、雪がひどい時は家よりだいぶ手前で「これ以上は進めません」と、降ろされることもある。

それくらい旭川の人は「雪はやっかいなもの」と思って毎年付き合っているらしい。旭川の人が「寒いのは良いけど雪はいらない」と口を揃えて言うのは、雪かきだけじゃなくて雪道運転のこともあるのかもしれない。

みんな一つは武勇伝

私の周囲の道民たちは、だいたい1人1つづつくらいは、武勇伝を持っている。友人だけじゃなく、美容師さんとか、ちょっとしゃべる機会があった人とか。「私もさ~」って、ほとんど全員からエピソードが出てくる。ぶつけられた、ぶつけてしまった、雪の山に突っ込んだ、回転した…などなど。特に一年目はいっぱい聞いた。

「そんなの聞いてなかったよ!」ってツッコミたくなるくらい驚いたことを覚えている。もちろんそういうことがあることは知っていた。でも、そんなに身近だとは思わなかった。

おどろきからリスペクトへ

衝撃だったことは「車線が消えたこと」だ。根雪(ねゆき)っていう春まで融けない状態になると、つい先日まであった車線が雪の下に埋もれる。中央線も見えないから、ふと気がつくと自分が道路のど真ん中を走っている気がする。
右折専用レーンも消える。中央分離帯や縁石の段差も、真っ白で見分けにくい。こんな状況で4ヶ月以上も運転をするのか、と改めて知った。

北海道は交通事故がトップレベルに高いと、教習場で聞いた。説明を受けたとき、それはまっすぐに何キロも続く気持ちの良い道路でスピード出しすぎたから、とか、運転が荒いから、という印象であった。

でも現実を見て思ったことは「この状況なら当然じゃん」ということだ。それよりも、この雪の生活の中で、よくあれだけの事故数で済んでるな」という逆の意味での驚きだ。 だって、北海道だけ事故数が突出しているというほどでもなく、常に上位ではあるけれど、雪がない愛知県などと抜きつ抜かれつだし。
北海道、圧倒的に運転状況きびしいよね?と驚いたものだ。まあ、愛知県は愛知県なりの、別の運転の難しさがあるのだけれど。いやあ、すごいところでみなさん運転なさってる。

そして知れば知るほど、やがてそれはリスペクトの念になっていった。

車線や標識ではなく、まわりの車を見て運転する

リスペクトの思いが沸いた理由は、道民のみなさんが周りの車の様子や状況を見ながら、常に運転していること。 雪道運転というと、スリップとかホワイトアウトの危険ばかりが思い浮かぶと思う。たしかこれらは危険で、神経質になる。でも雪で意識することは、それだけじゃないのだ。

どういうことかと言うと、ふつうは、車線があれば、それに従えばいい。でも車線は雪で隠れて見えなくなってしまう。それどころか、道路の幅も、日々、変わる。雪が降れば歩道との間に積み上げられた雪山が張り出し、片側3車線が2車線になる。

大雪が降れば雪を捨てに行く大きなトラックの往来も多くなって、2車線が1.5車線みたいになる。
自分が2台目にいたときに「2車線として横に並んで信号待ちすべき?」とも悩んでしまうが、スレスレになってしまうくらいならムリに横に並ばなくていい。ムリに2台横に並んだら、ワダチに乗っかって横滑りして隣の車にぶつかってしまうかも知れない。
または、道路の端っこのかるみ的雪エリアにタイヤを取られてしまうかも知れない。だから、ムリはしない。

ドライバーのみなさんは、雪がない時はどうだったかではなく、本来どういうルールだったかではなく、現在の状況と周りの人に合わせて運転する。
そんな当たり前のことなのだけど、ルールとかを盾に他人を糾弾することの多い運転の世界にあって、人間に焦点を当てるって、これってすばらしいことなんじゃないかなと。

雪がない地域だと、他の車を見て運転するというよりは、標識や車線やルールを守って正しく、しかもスムーズに運転しないといけない、っていう印象がある。
だから車線変更に戸惑ったりするとクラクションを鳴らされたり「ったく、どんな運転してんだよ!」ってドライバーが他人の運転に不満を言うのもよく聞いた。

旭川に来て、旭川ナンバーをつけて運転をしているけど、クラクションを鳴らされたことは、ない。「昔住んでた愛知県だったら速攻でクラクション鳴らされてたな」というくらい戸惑ったこともいくつも思い浮かぶ。それに、誰かが他人の運転に文句を言うシーンを旭川に来てから目にしたことがない。

「道民はおおらか」とひとくちで言ってしまえばそれまでかも知れないが、私は「これはひとつの文化だな」と感じている。年間を通じて状況が変わり「冬」の中でも日々さまざまな道路状態になる。去年と今年とでも、全然違う。早朝と日中でも変わる。いろいろ不確かな中で、「本当はこうすべきだろ!」と他人にルールを強いる姿勢じゃなくて、その場その場で最適解を見つけるのが当然、と染み付いている。そういう文化。そんなふうに考え、すばらしいなあ、と思っている3年目です。

怖かった道ランキング

1位 ホワイトアウト

これは、想像付くと思うけど、目の前が真っ白になってなにも見えなくなる状態。

2年目の冬、1月24日。その頃はまだ「どさんこワイドをみて天気を知る」なんてことをしていなかったから、家から車で40分離れたところにある待ち合わせ場所に何も考えずに向かった。
遅刻気味で慌てていたこともあって、天気のことなんて考えなかった。出発時は曇だったけれど、ホワイトアウトでは無かった。途中から雪が降り出し、見にくいな~運転しづらいな~と、うすうす感じだした。

旭川の道路でホワイトアウト

郊外へ向かっていて、半分くらい進んだときから畑地帯に入った。道路はまっすぐで見通しが良いんだけど、道路の幅がどこまでなのか、わからない。上から下がる矢印や赤と白の棒を頼りに進むなか、やばいかも…と気づいた頃、あっという間に何も見えなくなった。道路は狭いので脇に避けて止まることもできない。

追突されないように、ハザードランプを付けながらノロノロと進んだ。こういうときに止まったら追突されるからダメなんだ、という話は聞いていた。
左の前輪が自分の足の裏になったように神経を研ぎ澄ませ、車が通って踏みしめられている部分から外れないようにして進んだ。「見えなくても、道路はたいてい真っ直ぐなんだ」と言い聞かせて。
あとで知ったことだけど、その真っ白な部分は両サイドが畑で、風で飛ばされた雪が道路の方に吹いてきて舞っていたようだ。

生きた心地がしないまま集合場所に着くと「大変だったでしょ!」とみんなカラカラ笑っていた。
ここにいるみなさんは登山や自然の調査で山奥に行ったりする人たちだから「こんなの、まだまだだよ~」と余裕のようだった。そう言われても、帰りも憂鬱だった。こんな遠いところに来てしまったけど、無事に帰れるのかどうか。

参加者の一人がうちと同じ方面で、前を走ってくれるということで、必死にテールランプを見つめて、付いていった。
本心は乗っけてもらいたいくらいだが、車を持ち帰らないといけない。その人は大きな道路を全部選んで帰った。運転しづらいことには変わらなかったけど、看板やら隣の車やらが白い中にもチラチラ見え隠れするだけで、走っている場所が合っていると分かって安心だった。

「冬は大きな道路を通るのが良い」
「ちょっと遠出する時は天気予報を見たほうが良い」 ということを学んだ。

でもこの怖かった経験があるから、良いのか悪いのか、冬場は自分だけの運転で遠出できていない。北海道の冬は、タンチョウ鶴とかアイスバブルとか犬ぞりとか・・・すばらしいものがたくさんあるのに。冬の観光がしたかったら公共交通機関の利用にも慣れておかないといけないな。

また、友達の話に聞よると、高速道路の上でホワイトアウトになったらとても怖いという。ひどい時は封鎖されるとも聞いた。
でも月に1回は仕事で稚内の方まで運転している。大変だというが、それでも業務として毎月きちんとこなしている。

運送業の人とかも、冬の期間そうやって長距離運転をしているのだから、私も気をつければできるのかどうか。まだこの辺は未知の世界だ。

2位 ツルツル

旭川の道路 ツルツルに凍る

やっぱり、ツルッツルは怖い。見事にツルッツルのときがある。でもこういう時は、みんなソロソロと運転をしている。だから注意をして慎重に運転すればだいじょうぶでもある。

でも何が怖いって、街なかを運転している時とか、ついついラジオなんか聞いてボケーッとしてしまい、集中力を欠かした時。さっきまではあんなに「車間距離を取ろう」って気をつけていたのに・・・あ、あ、目の前の車が左折するのにスピードを緩めたからぶつかる~~~早く曲がり切ってくれ~!っていうようなのが何回があった。

ブレーキをどんなに強く踏んでもガ、ガ、ガ、ガ、ガ、と車は滑っていき、わ~行ってしまう~と。これは、赤信号で止まる時もよく起こる。止まろうと思ってかなりスピードを落としたのにツーっと進んでいってしまい、道路の真ん中で止まったりとか。
逆に、完全に赤なのに交差点に突っんでくるトラックを見たこともある。その運転手は、止まっている私に向けて手を上げて見せ、「ちょっとまって」とも「ごめんね」とも取れるポーズで交差点を突っ切っていった。手を挙げる余裕はあったわけだから、たぶん止まることはムリだと諦めたんだろう。

でもスリップは、みんな気をつけているから、車間距離を保ち、ゆっくり運転することから気を抜かなければ大丈夫だと思う。
私もヒヤリはあったけど、まだぶつけてはいない。でも自分が滑らないだけじゃなく、周りの人が滑るのに巻き添えをくわないように距離を取ったり注意しないといといけないのも、このツルツルだ。

3位 ガチガチのワダチ

ガチガチのワダチは、大きな道路から外れると、残っていたりする。道路を除雪するのは順番が決まっている。国道とか、交通量の多い道は早めに除雪車が入り平らに均されるし、すると、走れる部分も広くなるが、大きな道路から1本入るとガタガタの道だったりする。それが解けて凍ったりして、ものすごいワダチを作っている時がある。

初めの頃、すれ違う時なんかもあまり意識せずに走っていたら、知らずのうちにワダチに入ってしまって、ツイーっとすれ違う車に接近して危なかったことがあった。
道民の友達に言ったら、それは当然だ、ふだんと同じようなスピードですれ違ったら、車体が持っていかれて危ないんだ、と。その友達のご主人も、注意しろと言っていたにも関わらず、まんまとすれ違いざまに相手の車にこすってしまったらしい。
ハンドルを持っていかれる様子は、まるでゴーカートのようだと言っても良いと思う。

そう気づいてから観察してみると、みんな、すれ違いの時はかなりスピードを落としている。距離も多めに取っている。止まって待っててくれる人もかなり多い。ワキに避けつつお互い進もうと思うと、モサモサの雪にはまって動けなることもあるからだ、とも道民の友達が教えてくれた。

4位 じゃぶじゃぶ道

旭川の道路 雪が解けてじゃぶじゃぶに

この写真は3月9日。大きな道路ではない。でも大きな道路から少し入った道で、市役所の支所の前の通り。だからそこそこ交通量もある。この水が溜まっている部分は、駐車場ととかじゃなくて「道」のだ。

「これは、通常の状態なんだろうか?ここを走って良いんだろうか?」「ここに入って出られなくなるってことはないの?」ってめちゃくちゃ焦った。

旭川の道路 ワダチ

この写真も3月12日。大きな通りではないけど、人気の歯医者さんに続く普通の道。雪の山のどこからか突然、対向車が一本のレールみたいになっているワダチの上に現れるから、焦る。

幸いにも、ぬかって動けなくなったことは無かったけれども。「ちいさな道はこの春の時期、特に要注意」と学んだ。

5位 雪山だらけ

道っていうことではないけど、この雪山はやっかいだ。なぜって、見通しが悪くなる。かくれんぼみたいに、予想外のところから車がひょっこり出てくる。

旭川の道路 雪山だらけになる

あと、危険ではないけど困ることがある。雪山のおかげで、どこが曲がるべき道路の入口か、どこが店舗駐車場の入口かが、わからないことに困る。

「ラーメン屋に入りたい」と思っても、うまく入れなくて諦めた事が何回もあった。 あと、道路を左折しようと思って曲がったら、人の家の駐車場だったり。イオンモールの駐車場に入ろうと思って曲がったら、ただの雪山と雪山のスペースだったり。3回目の冬だけれど、未だにそれが慣れない。

上の写真は大きな道路で「除雪」されたあと。雪山が三角なのがわかると思う。これは、人や除雪車がただ「積み上げた」だけの状態。

しかし下の写真は、「排雪」が入ったあと(だとおもう)。

旭川 排雪後の道路

上の写真と同じ道路ではないのだけど、雪山の面が垂直に削られているのがわかると思う。削り取って雪山を持っていってくれたのだ。

だぶん右側の雪山は持っていったけど、左側の雪山は電柱と合体してるから持っていけなかったんだと思われる。排雪が入ると道路は一気に広くなる。こんなに広かったっけ!ってびっくりするくらい。すれ違いも大丈夫だし、誰かの家を尋ねるのに一時駐車もできる。

旭川 道路わきのこんもりとした雪

この雪山なんてオブジェのようだ。なんでこんなにきれいなんだろう。この辺りはお店が多いので、除雪車が積み上げたりした後に、お店が持っている小型の除雪車でキレイに削ってくれたんだろうか。

こんなふうに山の「裾野」部分を処理しておいてもらえると車が通れる部分も広くなって助かるし、歩道も広く平で大変歩きやすい。

道民の助け合い

3回の冬で、雪にハマった車を助けたり、助けられたりということが、実はけっこうあった。

私自身が助けたのは2回。
1回目は、2輪駆動の車に乗っているご近所さんが自分の駐車場から出られなくなっているところを手伝ったこと。朝、私が在宅していることを知っている友だちが、「手伝って!」と訪ねてきた。
隣に住むじいちゃんとその友だちと合わせて4人で、主にじいちゃんがスコップで掘って助けた。「毛布があれば」と聞いて、私は自宅の汚れてもいい毛布を提供した。役に立ったのかどうかはわからない。友だちは翌日筋肉痛になったと言っていた。すごいがんばって押してあげたんだと思う。

2回目は「スタックした車を救出するのに有効なのはロープである」と知って、ホームセンターで買った直後にスタックした車を見つけ、張り切って「ロープ持ってますよ」と申し出て助けたとき。
とは言っても、私自身はロープを持っていただけで、使い方を知らなかった。もうひとりのおじさんが指導してくれ、私の車の下に潜ってロープをセットし、スタックした相手の車にもロープをセットし、「じゃあゆっくりバックして~」と導いてくれた。
その段になって、あ、私、運転苦手だった、しかも雪道初心者だった、と思い出して言い訳をしたい気分だったけれど、そのおじさんの導きによってなんとか車を引っ張り上げることができた。

そのときスタックしていた車は、道路から左手の駐車場に入る左カーブで深みにハマって動けなくなっていた。私の車は道路に出て、その車を道路に引き戻す感じで引っ張った。だからその引っ張っている間、右からも左からも車が来ていたけど、みんな何も言わずじっと待ってくれていた。

牽引ロープ
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だんなも近所の人がスタックしているのを、別の人が押して助けているところに加勢した事があった。あと、自分が家の目の前のカーブでハマって動けなくなった時、近所の人に助けてもらったこともあった。

そのときに、宅配中の助っ人1号がやってきて「ロープがあればなあ~」と言ったったらしく、だんなは「あります!」と倉庫にあった大縄跳びのロープを見せた。したら、「それじゃない…」と言ってあきらめ、助っ人1号は宅配の仕事に戻ってしまったらしい。その時だんなはまだ牽引ロープが役立つ事をまだ知らなかった。
そして一人でスコップで掘っていると助っ人2号が現れて、その方が自分の牽引ロープ使って助けてくれたそうだ。

「見かけたら道民として、ほうっておけないよね!」と近所の友だちは普通に、すがすがしく言った。雪で困ってる人に声をかけるっていうのは、都会の電車で老人に席をゆずることよりも躊躇なく行われている気がする。

救出お礼の文化

スタックから救い出してくれたらお礼をするというのが、どうやら普通らしい。

1回目私が助けたときは、ホテルのパウンドケーキをわざわざ持ってきてくれた。近所とは言え、よくウチが分かったな、と思った。たぶん初めからお礼をするつもりで、家を確認していたんだと思う。

2件目助けたときは、「お礼をしたいので、お名前と住所を教えて下さい」とペンとメモをもってきて聞かれたけど、遠慮した。
スタックしていたのはスイミングスクールの駐車場の入口で、私は子供をプールに送り届けたお母さんだったし、車に潜って全般的に指導したおじさんはプールのコーチだったし、小さな重機を持ち出してちょっと雪を掘ってあげたおじいさんはプールの送迎バスの運転手だったので、もしかして「あの時の女性に」とか言ってプールあてにお礼が届いたりして…とかもチラリと思ったが、それは無かった。

でも、だんなが近所の人を助けたときは、ちょこっと車を押すのに加勢しただけなのに、缶コーヒー1ケースを頂いた。なので、逆にだんなが別のご近所さんに助けてもらった時は、双方の家(2軒の人に助けてもらった)にシュークリームやチーズケーキを持っていった。子供や若い人がいっぱいるのを知っていたから。
でも実は、私はうっかりしていて、お礼をもらっていながら、お礼をすることを忘れていた。ふと気が付き「やっぱお礼ってしたほうが良いのかな?」と道民友達に聞いたら、「みんなだいたいするよ~」と教えてくれた。「そうだよな、自分のときももらったもんな」と思って、慌てて買い出しに行ったのだった。

私がうっかりやりがちなこと

冬3年目の私が、未だに慣れずにやってしまいがちなことを書いてみたい。雪国初心者あるあるか、どうか。

暖機運転を忘れる

暖機運転、という言葉も初めて知ったけれど、これをしないと、エンジンが長持ちするとかうんぬんじゃなくて、ふつうに困ってしまう。

なぜかと言うと、窓ガラスのくもりがなかなか取れないから。ブオーって風量を上げても、時間がかかる。だって爪でひっかくと、窓についた氷が削れて絵がかけるくらいガッチリくもってる時がある。いや、くもっているっていうか、凍ってるのか。

暖機運転を忘れて凍った車

この写真の日は、特にひどくて、マイナス23℃だったとき。この時は窓ガラスだけでなくハンドルやダッシュボード部分にも霜がついて、カビだらけみたいでびっくりした。

3年目の冬が始まる前に、ふと、エンジンスターターが予め備わっていたことに気づいた。

エンジンスターター
コムテック アンサーバック エンジンスターター

中古車を買ったので、これまで気づかなかった。見つかった時はヤッターと喜んだ。それなのにスターターをかけるのをかけるのを忘れてしまい、冷たい座席とヒエヒエのハンドルを握り、くもりが融けたフロントガラスの狭い穴から外を覗いて運転してしまうことがある。

ワイパーを立てるのを忘れる

ワイパーを立てる理由を、この冬、本気で理解した。

それまでは、やったり、やらなかったり。「雪が付く、とは言うけど、暖房で溶けるじゃん?」と思ってなめていた。「真面目にやってる人えらいなあ」「まめだなあ」なんて思っていた。たぶん車内も土足禁止とか、キレイに使っていて、ワイパーも長持ちさせたいとか、きちんとしている人々なんだろうと。

しかしある時、本気で凍ったワイパーに困った。フランクフルトみたいに、完全に氷で巻かれていた。太いところは500円玉くらいの直径はあったかも。
うーまずい、と気づいて、暖房をマックスにして待ったが、そうかんたんには氷は取れない。だって外もかなり寒い。仕方なく外に出て手袋をした手でバリバリともみほぐして取ってみたけど、ガッチリ付いてなかなか取れない。こんな日は、うー寒い!冷たい!
あらかた取って走り出したら、なんと、部分的に残っている残っているところがあってワイパーが浮いていて全然拭き取らない。ガリガリ窓をこすっている。

まあ、我が家のワイパーは古いのか、替えどきなのかわからないけれど、常に窓をキレイに拭き取ることがないので最近は慣れたけれども。

とにかくワイパーを立てないと、ゴムに沿って溜まった水が凍り、ゴムにびっちり氷が付いてしまう。そうならないときもあるし、なるときもあるが、それは天気による。でもいつそうなるかはわからないから、ガッチガッチに凍って、気温も低くて、困った!ってならないようにワイパーは立てた方が良いと学んだ。

ちなみに、立てたワイパーを戻すことをよく忘れる。さすがにフロントガラスのワイパーは気づくけど、後ろのパイパーを忘れる。入れたら空を切っていて、焦ることがある。しかしそんな人は、あまり見かけない。みんなどうやって忘れないようにしているのか、これもなぞだ。

準備不足で走り出す

自宅にはカーポートがあるので、基本的に雪はかぶらない。だから普段よりも早めに家を出る準備を済ませ、車の雪を下ろしてから出発する、という習慣ができていない。

だから、家を出る時は良いのだけど、外出先で用事を済ませて家に戻るために車に乗る時、ついつい失敗してしまう。

まず、暖気運転を度々忘れることは上に書いた。そして何も考えずに運転席を開けるので、用事を済ませている間に積もった雪がふさ~っと運転席の座席に入ってしまう。さすがにそこは溶けるとズボンが濡れて冷たいので、外から入ってくる雪たたかいながら、必死に雪をほろう。
そして走り出したら、左を見ると、左の窓と左のミラーがすっぽり雪で隠れていて見えない。あわてて脇に車を止めて、ブラシを取り出して雪をほろう。

スノーブラシ
MATCC スノーブラシ

あと、ブラシで丁寧に前面ガラスの雪をほろわずに、「ワイパーで必要な部分は取れる」と思って走り出したら、思ったより窓がきれいにならないし視界も狭い、しまった、もっとちゃんとブラシ掛けておくんだった~、と思って後悔しながら走ることもある。

屋根からの雪に目隠しされる

無精して屋根に雪を乗っけたまま走っていたら、信号待ちで止まった拍子に滑り台を滑るように雪の塊がフロントガラスを滑り下りてきて全面を覆い、急にカーテンを締めたように暗くなって驚いたことがある。
暖かくなったときの雪は重たくて、屋根の分厚い雪はワイパーではなかなかどかない。うわ~もう信号青になる、と焦りながらワイパーでできた小さな隙間を頼りに走り出したら風と振動で塊も崩れてなんとかなった、という事があった。

旭川の冬の時期の車は基本的に雪まみれ、ツララまみれ、ナンバープレートも見えないっていうのが普通だから、油断していた。

旭川 雪解けで車が汚くなる

ちなみに、この汚れた車の写真は、12月24日。 汚いだけでなく、こんな奇妙なブツブツ模様が付いた。真冬でも、道路が解けている部分もあるので車はとても汚くなる。

には、もっと汚くなる。急激に融けて道の両脇に茶色いコーヒー牛乳みたいな水が貯まると、冠水するんじゃないかと思ったり、道路サイドの雪山が中腹まで茶色くなって驚くことがある。冬を通じて道路状況は日々変わる。

まとめ

たしかに雪道運転については知らなかったことがいっぱいで、思ったより大変なのだな、ということを知ったことは事実。でも、それらと付き合いながら、工夫や配慮をして、みんな普通に生活を送っていることも事実。

この不便さを考慮しても、旭川で暮らす快適さやおもしろさは都会暮らしと比べてあまりあるほどなので、とても満足して暮らしている。