初心者のための登山とキャンプ入門

漆喰塗りDIY⑦ 扇仕上げに挑戦

漆喰を塗った壁3カ所目

漆喰塗り3カ所目。前回に引き続き今度もまた上の部分の壁。畳約1枚分くらいなので、昨日の残りの2.5キロで間に合うだろう。しかし、前日の日記では「漆喰塗りが楽しくてはまりそう」などと書いたが、この日は全くうまくいかず疲れた。

扇仕上げも難しい

今回の壁のテーマは仕上げ塗りで扇のパターンをつけること。そんなにくっきりとした正確な扇模様ではなく、なんとなく扇模様があるといった感じ。なぜ扇のパターンにしようと考えたか。それは、前日の壁にコテ跡をつけたが、少し地味だったので、もう少しはっきりとした模様をつけたいと思ったこと、それと闇雲にコテ跡をつけるのは精神的にキツイと感じたこと。そして、扇仕上げはコテ跡の汚い部分を隠してくれるので理にかなっているのでは、と考えたからだった。

というわけで下塗りで扇の練習をした。
けれど全然うまくいかない。やりながらなんとかわかるだろうと考えていたが、どうしたらきれいな扇模様になるのか?とテストしながら作業を進めているうちに下塗りが終わってしまった。壁が狭いのだ。そしてその間、きれいな扇模様が作れない焦りから漆喰をこぼすなどのアクシデントが頻発した。昨日の様に冷静な心で作業を進めることができない。

下塗りを終えてわかったことは、一回一回、コテにとった漆喰を扇の形に塗りつけるのは難しいということだった。漆喰を適度に取れないし、バランスよく伸ばすこともできないので塗り始めの部分がやたら厚くなってしまう。そして考えた。まず全体に漆喰をバババーっと塗り、その後、コテで押さえつけながら扇模様をつけていこう、という作戦にした。

3回漆喰を塗った中で一番素敵になった

漆喰が乾いてしまわぬよう、素早く漆喰をべちゃべちゃと壁に盛る。とりあえず適当に、残り全部の漆喰を使うつもりで壁に塗りつけた。そしてその後、適当に塗りつけた漆喰をコテで押さえつけながら扇の模様にしていく。わりといい感じだけれど、コテをあてる回数が増えると扇の模様が消えてしまうので、一発で成功させなければならないので大変だ。扇模様が消えてしまったところにはあらたに漆喰を追加して形を作った。

漆喰の扇仕上げに挑戦1漆喰の扇仕上げに挑戦2
コテの模様を出すためにフォトショップでコントラストを強くしました。実際はもっと小ぎれいです。

とにかく、漆喰が乾かないうちにやらなければならなかったのですごく疲れた。けれど、壁の感じは今までで一番良くなった。地味すぎず主張しすぎず、ちょうどいい塩梅の模様を壁に作ることができた。予定していた扇模様にはならなかったけれど、大きくてなだらかなコテ跡をつけられたのでまあよしとしよう。

しかし今回感じたのは、漆喰の乾くスピードが早いんじゃないかと言うことだ。一番最初に漆喰を塗ったのは12月(日記は1月になっている)で、その時に比べると漆喰の乾きが断然に早い気がする。なのでとても塗りづらい。勘だけれど、これは冬で空気が乾燥しているからではないか。なので、漆喰塗りの作業は一旦中止して、残りはまた暖かくなってからか、もしくは加湿器なんかをつけながらやってみようと思う。

今までの漆喰壁について

漆喰塗りの作業は一旦中止、ということで、今まで漆喰を塗った壁の、現在の状況を書いてみようと思う。

シーラーを塗っていない壁からは灰汁

一番最初に塗った壁の下地にはシーラーは塗っておらず、ベニヤがむき出しになった部分のみ灰汁がでたので塗り直さなければならない、と書いた。けれど今、壁全体をみてみるとほんのわずかに黄色く色がついている。その上の壁にはシーラーを塗っていて真っ白なので、そこと比べられるので良くわかる。
壁紙が貼ってあっても下がベニヤだと灰汁はでるものだとわかった。

ヒビや欠けもなく順調

施工後しばらくして漆喰壁にヒビが入ったという人がいたが、いまのところその様なことはなく、粉がでることなどもない。ただ漆喰は硬くはないのですぐに傷がつく。指の爪で強く押せばその跡がついてしまうほどだ。

加湿器と湿度計を買う

漆喰の乾燥が早い気がする、ということで漆喰塗りの作業を暖かくなるまで中止すると書いた。けれど最近加湿器を購入し、これで漆喰の感想を遅くできるかも知れない。ということで漆喰塗りを再開した。ついでに湿度、温度計も購入した。

漆喰塗りはもう4回めになるので準備はなれたもの。壁を掃除してシーラーを塗って養生テープを張る、漆喰を練り置きする。すべてがスムーズ。けれど面倒なのは部屋にある色々なものを動かさないといけないことだ。普通に暮らしている部屋の壁に漆喰を塗っているので、本棚をどかしたり机を動かしたりと、漆喰を壁に塗る度に模様替え的な作業がついてきてしまう。それが少し面倒。

今日漆喰を塗った壁は、いずれは本棚の後ろに隠れてしまう壁。なので仕上がりには大して気を使わなかった。そのせいもあって完成度は40点くらい、コテ跡が多くやや主張の強い壁になった。
前回と同じく扇模様風に挑戦したが、相変わらず全然違うし、それに漆喰を引きずったあとがたくさんできてしまった。力を入れすぎているのだろうか。それに作業が下に行くに連れて体勢がきつくなって、模様がぐちゃぐちゃになった。コテの使い方と漆喰の性格が4回めと言うのにつかめないし、むしろ前回から後退してしまった気さえする。次に壁紙を変える機会があるとしたら、その時は漆喰は絶対に塗らないだろうなあ、絶対に壁紙にするだろうなあ、と思いながら漆喰を塗っていた。早く終わらせたい。
そんな思いもあったからだろうか、壁は、やはりどこか切なく見える。

出隅と入隅に苦戦

出隅と入隅にスポンジで塗った漆喰

次にメインの大きい壁の上の部分を塗った。これが終わってしまえばもう練習はできない。何モノかを習得する意気込みで漆喰塗り作業に望んだ。

作業時間はぶっ通しで7時間以上にも及びしんどかった。脚立を使わないと塗れない上の方のスペースだったし、しかもそのスペースが横長で作業がしづらい。それに加え、構造的に変な形の壁で出隅と入隅がミックスしていて漆喰を塗るのが困難だった。

コテの模様は相変わらず扇風に挑戦したが、うまくいかない。やりながら考えようという感じなので、前半と後半の模様が全然違う。後半残り3分の1になったとき、こう塗ったらよかったんだ、ということがわかったが、あとには戻れずそのままにした。出来上がりは50点というところか。部屋のライトが当たり影がでて一番目立つところの模様が一番ひどくて残念だ。

狭い入隅の部分はコテを入れることができなかったのでスポンジで仕上げの模様をつけた。本当は「掻き落とし」という技法を使い凹凸の激しい線を描きたかったけれど、そのための器具を用意するのも面倒だった。狭い部分なので仕上がりは気にならないけれど、スポンジはなかなかよいかも知れない。スポンジ模様で全ての壁を統一したらすごく良いのになるかも。まあ今さらなんだけれど。

使用した漆喰は5キロきっかし。今回は試しに城かべ漆喰をストレートで使った。他の高級城かべとブレンドした壁と見比べているけれど、違いは全然わからない。

とにかく今回は疲れた壁だった。後半は脚立に立つと足がガクガクといった。運動していないのが原因だとは思う。