初心者のための登山とキャンプ入門

富士登山「山小屋での食事と行動食」

富士山でおにぎり イラスト

富士山では何を食べる?

一般的な登山の日中の食事では、”行動食(レーション)”と呼ばれるパンやチョコレートなど高カロリーなものを休憩時に少しづつ食べるのが主なスタイルです。「途中で買う」ということは無く、多すぎない量を見越してすべての食料を持って行き、足りなくならないように食べるのには少々コツが必要です。

しかし富士登山はちょっと様子が違っていて、ルート上に絶えず登場する山小屋という存在があります。これを利用することは荷物の軽量化の面でも有効ですし、暖かい場所でしっかり休憩してパワーを養えれば登頂成功への力にもなります。しかし登山というスポーツの性格上、まとめてランチタイムだけの食事では間に合わないため、同時に行動食も必要です。

山小屋での食事

富士山の山小屋では売店で水やスナックや備品を売るだけではなく、軽食も提供しています。メニューは、ラーメン、うどん、カレー、おしるこ、牛丼、豚汁 など、暖かくて塩気と汁気があり、味は自宅で作れるレベルだなあという感じですが、まさに登山者のパワーチャージしてくれるものです。インスタントラーメンなどもあります。

山小屋の食事メニュー
山小屋の食事メニュー

富士山では、基本的には売店で注文した場合のみ、小屋の中で座って食べることができます。カレーライスなどの主食は頂上では1200円くらいしたりと目玉が飛び出るような値段ですが、たくさん歩いた後に温かい小屋で食べる温かいカレーは値段に相応するごほうびになります。特に頂上は風も強いですから、「休憩付き」というのも大きなメリットなのです。

山小屋でのラーメン
山小屋で注文したラーメンを食べ暖を取る登山者

富士登山が厳しい登山であることは間違いないですが、ある種の観光的な面を持っていることは事実です。ただ登頂を目指すだけではなく、焼き印や食事も楽しみながら味わいながら登る楽しみという旅のような部分もあるもの、それが富士登山なのです。

それでも行動食が必須な理由

山小屋で軽食や売店で食べ物を買えると言っても、富士登山にも行動食は必須です。

シャリバテ防止のため

登山では「シャリバテ」という言葉があります。気がつかないうちにおなかが減ってしまい、フラフラするなと気づいた頃には気持ち悪くて食べられず、その結果スタミナ不足になってバテてしまう、というものです。

それを防ぐためには、短い休憩のたびに何かしら口に入れる事が大切です。歩き出して1時間経った時にはまだお腹は減っていないかもしれませんが、その時もゼリーやチョコレートなど食べやすいものを食べるようにしましょう。
登山というのはジリジリと長時間にわたってエネルギーを消費するスポーツで、激しい動きのスポーツでは無いけれど、実はその一日の消費熱量は膨大なのです。これを補うのが行動食です。

登山は危険と隣り合わせなので

さらに行動食が必要な理由は登山というスポーツの危険性と責任の問題があります。原則的に登山は他人に頼らず、自分の力で登り、自分で安全に帰って来なければなりません。
例えば、富士登山の途中で道を間違って遭難した場合に「山小屋で食べようと思って何も持って来ませんでした」というのでは、いかに富士登山といえども許されないことなのです。「いつでも遭難する危険がある」と心得て、常に行動食は持っておきましょう。

登山の行動食
行動食の例。ミックスナッツやドライフルーツ、黒糖など。

富士登山での食事のコツ

ポイントをまとめると、次の通りです。

  1. 行動食は歩きながらこまめに食べて、エネルギー不足を回避(荷物も減らせる)
  2. 山小屋をうまく利用し休憩や食事を取る
  3. 行動食は持って行きすぎず、いざとなったら売店で買う

初心者が登頂を成功させるためには荷物は少ないに越したことはありません。富士山登山に限っては、「水や食料は足りなくなったら売店で買う」を取り入れていけばいいと思います。

注意したいポイント

夜間は売店での購入も軽食の注文も希望通りにはできないものと思って、夜間に行動する時の分はしっかりと持って行きましょう。

また、気持ち悪くなったり疲れすぎてしまって食欲もない、ということはかなりの確率で起こると思ったほうが良いです。そんな時にも食べられる大好物、もしくは食べやすそうなものを必ず持っておきましょう。
例えばレモン系のタブレット、下に紹介するエネルギー入りゼリー、ゆずの皮のお菓子、などです。個人の好みにも夜と思いますが、さわやかなもの、水気のあるものが食べやすいことが多いように思います。そしてこういう物から食べ始めて徐々にパンなどの大物も食べられるようになるのです。

それでは、下記で具体的な登山の行動食を紹介します。

定番の行動食 ~ ちょこちょこ食べる系

ゼリー飲料

ゼリー飲料
ウイダーinゼリー エネルギー マスカット味

これは疲れても飲みやすくとってもおススメです。ただ、重いのでいくつも持っていくわけにはいきません。ちょこちょこ、大事に飲みましょう。

体力が心配な人はバテたときの最後の手段としてしまっておき、無事下山したらごほうびに飲むのも手です。ウィダーインゼリーなどは高めですが、最近のスーパーが独自で開発しているものは100円を切って売っています。見た目は似ていてもゼリーのものとドリンクの物があるのでチェックして買いましょう。カロリー0も売っていますが、登山にはカロリーがあるものを選びましょう。

ミックスナッツ

ミックスナッツ
ミックスナッツ 20g x 10袋 x 3個

登山中にミックスナッツを食べていて幸せを感じることは少ないですが、カロリーもあり、程よい塩味で食べやすいです。セブンイレブンのミックスナッツは小さいですがジッパーつきで持ち運びに便利。栄養価も素晴しい。

魚肉ソーセージ、チーカマ、スティックチーズ

魚肉ソーセージ
丸善 BIGチーかま濃厚チーズ 75g×5袋

塩気のあるこれらは、登山の定番行動食。開封しなければ残っても保存が効くから良い。程よい水分や塩味も◎。

ドライフルーツ

ドライマンゴー
セブ ドライマンゴー

これも登山の定番。栄養価も高くバッチリです。いろいろ入っているとうれしいけど、そこそこ重いので持って行きすぎないようにしましょう。個人的にはマンゴーとリンゴ、最近ではドライトマトなんかもおすすめ。

個装のバームクーヘンやドーナツ

甘いものは疲れを取ってくれます。できれば軽めのタッパーとかに入れて崩れないようにするともっとおいしく食べられます。

カロリーメイト系

予備食・非常食として持っていくのにかさばらずに便利です。箱から出すと粉々になってしまい次回に回せないので箱ごと持って行きましょう。カロリーメイトは値段が高めですが、スーパーが独自で開発している類似のものは安く売っています。

ようかん、おまんじゅう系

井村屋のえいようかん
井村屋 えいようかん
井村屋 スポーツようかんプラス
井村屋 スポーツようかんプラス

近年、登山やアウトドアスポーツの行動食ではようかんが大人気です。水分と甘さがあって食べやすく、そのうえ手軽にカロリーを補給できます。

上の画像の「えいようかん」は長期保存も可能なので備蓄用の非常食としても人気です。下は片手で食べられる「スポーツようかん」で、こちらも人気が高い商品です。

スナック

スナック系
スナックは過保護にタッパーにいれよう

ポテトチップなどのスナックはかさばりますが、一つくらいはごほうびに持っていきたいもの。ジャガリコとかの小さな箱ものはバリバリになりにくいですし、小袋のかっぱえびせんとかも便利です。大袋ものを持っていくときはクリップなどがあると便利。

チョコ

チョコ
大事なチョコだけは箱ごと。

チョコ大好きな人は、何にも考えずに「これを食べれば元気が出る」という、一番好きなチョコを持って行きましょう。山は町より気温が低いですが、直射日光に強く当たったザックの中では溶けます。個装か、ボロボロじゃなくておいしい状態で食べないとイヤという人は容器に入れていくと良いです。

カップゼリー

こんにゃくゼリー
マンナンライフ 蒟蒻畑 3種 ぶどう味・白桃味・りんご味

ゼリー好きでも、スプーンもなくこまめに食べれるので小さめのカップゼリーのほうが便利。暑いとガンガン食べてしまいますが、いっぱい持っていくと重いので注意。こんにゃくゼリーは食べ応えがあって満足感が高いです(子供に与える時は注意)。

山ではなるべくカロリーの高いものを選びましょう。ゴミ袋を用意しないとベタベタになります。

グミ、タブレット、アメ

そのまんまゆず
そのまんまゆず

特にレモンなどの酸っぱい系やグレープ味は登山中に食べるととても美味しく感じます。普段グミなんか食べないよ、という人もぜひ1袋ザックに入れておくと良いですよ。ゆずの皮のお菓子などはビタミンCも豊富でおすすめです。

余談:行動食の達人のはなし

孤高の人
孤高の人〈上〉

山岳小説の大家、新田次郎の著作”孤高の人”の中で、加藤文太郎という人が出てきます。明治38年生まれの単独行の先駆者です。この人は歩くのがとても早い人でしたが、山での食事は、ポケットに甘納豆や煮干しなどを入れて歩きながらチョコチョコと食べるというのが一番効率が良いと結論してこのようなスタイルをとっていました。おもしろい本です。

登山で人気のサプリメント

登山用品店などで目にすることの多いサプリメントをまとめました。正直サプリメントがどれくらい効くのかはわからないところではありますが、私はいつも「ここぞ」という時に元気を出すため、お守り代わりとして何かしらのサプリを持っていきます。

下記で紹介している商品は全てアマゾンで販売しているものです。リンクをクリックしてみなさんのレビュー参考にしてみてください。

ジェル・ゼリー系

サプリメントではゼリードリンクが飲みやすくて人気です。暑くて何も食べられない、という様な時でもゼリードリンクなら栄養補給がしやすいです。ジェルのサプリメントを飲むと「エネルギーを補給しているぞ」とグッと気合も入ります。

アミノバイタル
アミノバイタル パーフェクトエネルギー
VESPA SPORTS(ヴェスパスポーツ) VESPA PRO 80ml
VESPA SPORTS / VESPA PRO 80ml

キャンディー、タブレット

手軽に歩きながら食べられる飴やタブレットは登山の強い味方です。酸味の効いたフルーツ味はどんなに疲れていても食べやすくて、栄養うんぬん抜きで元気になれます。登山仲間に配ればとても喜ばれることでしょう。塩分のチャージにも役立ちます。

クエン酸キャンディー
サクマ製菓 クエン酸キャンディー 80g×6袋
ブドウ糖キャンディー
Kentai スポーツキャンディー ブドウ糖 グレープ風味
塩飴
Kentai スポーツキャンディ 塩飴

粉末

軽くて持ち運びのしやすい粉末サプリは登山に適しています。下で紹介しているアミノバイタルは非常に飲みやすい味です(マズいと言う人もいますが)。
登山用品店で見かけることが一番多い商品で、愛好者も多い評価の高いサプリメントです。

アミノバイタルプロ
アミノバイタル プロ

●アスリートも愛用する「カツサプ」

カツサプ
カツサプ 2袋入

カツオを凝縮したエキスの働きで乳酸をエネルギーに変え、筋肉を保護し、富士登山の下山中や翌日以降に怖い筋肉痛を半減する効果があるとのことです。
登山以外では例えば、強度の疲労がかかるトライアスロン大会の本番などに飲まれたりしてアスリートの評価が高いのです。

飲み方は、富士登山は体力的にハードなので、登山前に1本、登山中は1-2時間に1本という感じで粉末を水に溶かして集中的に飲んでいきます。他のサプリと比べると少しお高いですが「全く運動していないので自信がない!」人や「今年こそ富士山の頂上に立ちたい!」と言った人の、ここ一番のサプリとしておすすめです。

お腹を満たす行動食 ~ 主食編

山小屋で軽食を注文する予定がない場合は、ガッツリお腹を満たすものを持って行きましょう。

コンビニおにぎり

パックに3つ入っているおにぎりなどよりは、個装の方が良いでしょう。好きな具材の中でも、少しでも腐りにくそうなものを選びましょう。例えばイクラより、おかか、など。おにぎりは水分があって食べやすいです。いなり寿司なども食べやすくて好まれます。

サンドイッチ・菓子パン

早めに食べる予定ならサンドイッチや惣菜パンもOK、登山後半で食べるなら傷みを考えて甘い系か具のない菓子パンが無難です。富士山登山のような長くて2日間の場合、どの菓子パンでもだいたい大丈夫と思います。
参考までにですが、私が高校山岳部時代はバターロール・レーズンボール・黒糖ロールあたりが行動食のメインでしたが、7日後とかに食べていて問題はありませんでした。

フリーズドライのご飯

これはアルピニストの野口健さんも富士山用の行動食としてテレビでオススメしていたものです。災害用をメインに作られているもので、保存期間が5年くらいあります。賞味期限が近づいたものから登山用に回すという使い方も良いでしょう。

例えば尾西の五目ご飯なら、重量100gに160gの水を入れて、出来上がり量は260g。オニギリ二個分くらいあります。ジッパーとスプーンが付いているので休憩ごとに取り出してちょこちょこと食べられるし、ガッツリお腹に溜まり、ゴミもかさばりません。味のレビューについてはこちらを参考にして下さい。

コンビニからあげなど

コンビニの唐揚げなどのような味の濃いお惣菜は疲れる前なら食欲をそそってくれ、強い味方です。ただ疲れてしまうと普段は大好きなのに食べたくなくなったりということもありますから、大量に持っていかないこともポイントです。また、たくさん食べるとノドが乾いてしまうので要注意です。

カップめん

あったかいカップめんは体を暖めてくれます。容器が壊れないように気をつけて持参しましょう。

私はかつて富士山の頂上で500mlの水を買って、背負ってきたコンロでお湯を沸かして持ってきたカップヌードルを食べたことがあります。その時、お湯入りのカップヌードルは山頂の売店で500円で売っていました。コンロ、水、カップめんを持ってくる手間と料金を比べてがっかりしたことがあります。なので、「食べたくなったら売店で買う」という方が良いかなぁと思います。

また、残った汁を山に捨てる事はできません。山小屋に未確認ですが、山小屋で買った場合は残った汁も適切に処理してもらえるなら、山小屋で買うほうが賢明かもしれません。

大きな弁当は不向き

「焼き肉弁当」みたいな大きいお弁当は行動中にチョコチョコと食べるには向きません。パッキングや出し入れに不便なだけでなく、風が強いときや雨が降った時にも食べづらいです。
「よっしゃーこれから登るぞー!」という前に一気に食べ切ってしまうなら良いでしょう。しかし、弁当箱のカラを登山中ずっと持ち続け無くてはいけないことは頭に入れておきましょう。そしてなるべく汁が残るものは避けると良いでしょう。

オススメ ~ 上級者編

出汁巻き卵

コンビニで売っている真空パックのものは便利。要冷蔵ですが、これまでの経験では一日くらい持ち歩いても大丈夫でした。水分があってすごくおいしいです。

ハム系

ハム・お肉系
要冷蔵のものは早めに食べよう

要冷蔵のハムは傷みやすいですが、初日に食べるなら大丈夫でしょう。50円のマヨネーズも持っていくと味に変化があってごほうび的行動食になります。

漬物・キムチ・梅干し

梅干し
酸味や塩味は疲れをいやしてくれます

コンビニで売っている小さいものが便利です。汁が出そうなものは密封容器に入れ替えて絶対に漏れないように気をつけましょう(特にキムチ!)。

山では上に登るほど気圧が低くなるため容器の中の空気が膨張します。ポテトチップなどがパンパンなのは見たことがあるかと思いますが、町中だったら出ないはずの液体が飛び出ることが良くあります(締め方が甘かった目薬が漏れていたり)。容器の外に必ずビニールでもう一枚包むと良いです。

甘いものばかり食べている中で、こういうのは元気が出ます。友達に振る舞えば大喜びされること間違いなしです。

きゅうりやとまと

野菜と塩。暑いときに食べるとめちゃめちゃ美味しいです。ただ、つぶれないように気をつけること、小さなナイフを持っていくこと、つぶれても汁がザックに漏れないようにパッキングし、かつ、うかつにその上に腰掛けない気配りが大事です。
一泊二日の富士登山ではそんなに生野菜はありがたくないかもしれませんが、甘い行動食に飽きた人はお試しください。

オレンジなどの果物

バナナも高カロリーで良いですが、オレンジなどの酸味は疲れた体にとてもおいしく感じます。りんごなども、普段の何倍もごちそうになります。
ただ皮を持ち帰らないといけないのでじゃまだし、なかなか重量もあります。 果物の缶詰は汁が満タンで非常に重いですが、バテた人には最高の一品です。

魔法瓶&フリーズドライ飲み物

サーモス
サーモス 水筒 真空断熱ケータイマグ 0.5L

サーモスなどの魔法瓶にお湯を入れていき、フリーズドライの飲み物を作るのもおすすめです。おしるこ、卵スープ、春雨スープ、味噌汁。フリーズドライは高価ですが大体味も良く、お腹にたまります。
または粉末のインスタントコーヒーやココア、コーンスープなど。飲み物はいろんな味が販売されていて個装で使いやすく、スーパーにもコンビニでも手に入ります。軽くて保存も効くので、残ったら自宅で使えるのも利点です。

問題はお湯です。運んでも重いし、売店で買っても高い。魔法瓶自体もそこそこ重いですよね。一緒にいくメンバーや行程によって変えると良いでしょう。
たとえば1人で夜間や早朝に登るなら、あらかじめ作った甘い飲み物を魔法瓶に入れていってちょこちょこ飲む。メンバーが数人いるならお湯を持って行って好きな飲み物を溶かしてのみ、もっと大勢なら、装備を分担してコンロやケトルを持って行って大休憩にお湯を沸かしてお茶会をするなども癒されますね。

温かいお茶は経験者が初心者を連れていく場合にも、初心者を励ますいいアイテムになります。

ゴミの工夫

ゴミの工夫

山にゴミを捨てないのは今や当然のルールですが、未だ富士山ではゴミを捨てる人もいるようですので、いまいちど確認をしてみましょう。

‘ミカンやバナナの皮やトイレットペーパーなどは放っておけばやがて土に戻る’と思っている人もいるかもしれませんが、年間20万人以上の人が登る富士山で、果物の皮・梅干しの種・つまようじ・トイレットペーパーなどが捨てられたらえらいゴミの山になってしまいます。
そもそも高山にはバクテリアも少なく、簡単に腐敗が進みません。土になるには膨大な時間がかかるのです。ですのでどんなゴミも持ち帰りが約束で、そのためにはゴミをなるべく減らす工夫も大事です。

とはいっても、1泊2日の富士山では一人ひとりのゴミの量は大した量になりません。大事なのは快適に家まで持ち帰れる環境です。その上で、ポイントは以下のとおりです。

1. ゴミはコンパクトに、なるべく空気を入れない

コンビニの袋のような大きい袋にバサバサと適当に入れていくとかなりの大きいゴミ袋になってしまいます。大きいゴミは空気を含み、ザックを開けるたびにバフバフと臭ってしまいます。
そこで、”かきのタネ”の小袋のように丈夫な袋ゴミを利用し、ゴミが出るたびにそこにグイグイと詰め込んでゴミを小さくまとめていきます。完璧にしたい人はカチカチに詰め込んだその袋を持参したセロテープで留めて塊にしてしまいます。こうすると唐揚げを包んでいたラップなども、臭うことはありません。

2. 汁漏れをふせぐ

ゴミからの汁漏れは最悪です。山では持参したインスタントラーメンの汁などは捨てられませんから、汁の残量を意識しながらラーメンを食べなければなりません。それでも残ってしまった汁気は、ティッシュなどに染み込ませて持ち帰ります。
初めから飲みきれない心配がある人は、100円ショップの携帯トイレなどを準備しておくと良いでしょう。

この時もゴミはなるべくコンパクトにし、容器の角で袋が破けないように注意しましょう。予めジッパー付きの頑丈な袋をゴミ袋として準備することも良いでしょう。

このようにゴミのカサを減らし臭わなくすることで、ザックの中が快適になります。途中の駅でゴミを捨てたくなってしまう衝動を抑え、無事に自宅で捨てることができます。

ゴミ処理のテクニックは登山全般に役立ちます。より詳しくは下記のページで紹介しています。