初心者のための登山とキャンプ入門

晩御飯と初日の宿泊 ~子どもと海外旅行 in チェジュ島 ⑤~

海鮮小鍋

チェジュ島名物、海鮮小鍋を食べる

とにかくホテルに荷物を置いて、しっかり防寒して出掛けることにした。20:30くらいだったかな。外は常に弱い風があって少し寒かった。
向かいには大韓国空のビルがあった。もう周囲は暗かった事もあったし無事に店に着こうとかご飯はちゃんと食べれるだろうかとかそんな事を考えていたので韓国の街を歩いているんだなぁという実感は無かった。ただチェジュも坂の多いところみたいで、そこは韓国っぽかった。

KALホテルの前には大きな‘中央路’というのが走っていて旧済州を把握するのにとても分かりやすい立地だ。これを北の方に下っていく。チェジュで何回かみた‘GS25’というコンビニを過ぎて次の横断歩道のところを左に入るとオレンジ色の看板のその店があっておばさんがドアを開けて待っていてくれた。

お店に入ると、奥の床暖房になった店の人の座敷スペースみたいなところに通してくれた。そこには暖かいマットみたいなのが敷いてあって、「暖かいからここに子供を座らせなさい」っていうように促された。おばさんの携帯やらジャンバーがかかっていて、「親戚のうちに来たみたいだね」ってあそさんが言っていた。
メニューをもらうとどこの店も(たまたま?)そうだったけど、メニュー品目は多くなく見開き1ページくらいで半分は飲み物で食事は5-6種類だった。ガイドでみたような焼いた太刀魚やサバの定食があって、全部日本語も添えてあった。
せっかくだからとチェジュで一番名物の海鮮小鍋を注文した。サクチャンは「アチチ」に関しては絶対に手を出さないから大丈夫だけど、みいちゃんはどうだろうか。でもみいちゃんはあそさんの言う事を聞くことが多いしサクチャンほどヤンチャじゃないのできっと大丈夫だ。

ガスコンロがセットされると、お決まりのキムチ類が5-6皿でてきた。もうこれだけでご飯が食べれそうだ。かぼちゃの水煮・生玉ねぎと味噌・大根の水漬?・カクテキ・白菜キムチ・緑の茎のようなもの…あと何だったかなあ。日本だと高いキムチはなんで韓国だとこんなに安いんだろう。
この中で特に美味しかったのはチェジュ産の生玉ねぎだ。シャキシャキして甘くってすごくおいしかった。味噌は日本のと同じだった。味噌とたまねぎがとても良く合った。たくさん買って帰りたいくらい美味しかった。おかわりをあげようかと言われたけど、他の物を残してしまうくらいだから遠慮した。
店のおばさんは日本語が出来て気さくな方だった。そうそう、お嫁さんが日本人だとか言ってたっけ。サクチャンやみいちゃんにも積極的に話しかけてくれたりした。

海鮮小鍋はパエリアパンがもうちょっと深くなった感じの鍋にすごい山盛りで出てきた。ガイドブックには「1人分づつ出てくる」と書いてあったけど2人分いっしょだった。ムール貝が周辺にいっぱい入っていた。出汁がすごく出ていて本当においしかった。ちょっと唐辛子が辛かったので出汁好きのサクチャンにあげれないのは残念だった。
みいちゃんは量は全然食べないんだけど、意外と辛い物とか味の濃いものや熱いものを食べれる子で鍋の中のフー(豆腐)とあそさんが一生懸命剥いたカニを混ぜたご飯を食べていた。
サクチャンはアンパンマンのふりかけご飯と味噌汁と、私が剥いたザリガニみたいなやつを「エンビ」と言って超早く催促しながら食べていた。っていうか飲んでいた。これはなんなんだろう。明らかにエビじゃなくて、オレンジだけど殻がシャコに似ている。シャコほど平ぺったくないけど背中部分とおなか、そして脇腹のとげがすごくシャコににていた。剥くのに指が痛かったけど、とにかくサクチャンにあげつつ、気がそれているときにがーっと食べておなかいっぱいになれた。

鍋の下の方には大根とか白菜とかがいっぱい入っていた。そうそう、白ご飯を頼んだ時に、銀色の器にセットされたものが炊飯ジャーから出てきて蓋ごと渡された。なんて効率的なんだろうと思った。ステンレスの入れ物って便利だなぁ。
とにかく思ったのは、確かに全部おいしいけど日本で食べる韓国料理や売ってるスープの素で作るキムチッチゲはどれもこれに負けないくらい美味しいから「やっぱ本場は違うなー」とかっていうよりは日本で食べれる物のレベルの高さを再認識した。量とか値段とかは全然違うだろうけど。それだけ日本人が韓国料理好きなんだろうねってことで納得した。

鍋と白ご飯全員分でW39,000(2,730円)だった思う。あー美味しかった。おばさんたちはタクシーを呼ぶかと聞いた。大丈夫近いからと言うと、でも子供たちが風邪をひくと心配げに言った。
サクチャンが炊飯ジャーの蓋をあけて出てきた湯気を見て、忘れたけどなんか大げさなリアクションをしたら大笑いしていた。隣で働いていたおばさんにも一部始終を説明してまた大笑いしてた。
とにかく行ったところのチェジュの食堂のおばさんは、みんな子供に親しげで子供の寒さをとても心配して足をさすったりほっぺを触ったり話しかけたり、そしてすごく陽気だった。ジャマイカのホテルのエステに居たような人を無視した陽気さじゃなくて安心できる感じの。やさしくしてくれたのはそれはもしかして私たちが女同士で子連れの旅だったから話しかけ易かったのかもしれないとも思う。とにかく第一回目の食事はほぼまともに取ることが出来て大満足だった。

チェジュ島のコンビニでおやつ買い出し

外は車通りも少なく結構静かだった。コンビニの‘GS25’に寄っておやつを買った。外国に行ったとき、こういう買い物は楽しい。特にコンビニはだいたい日本と値段もいっしょだったりして安心して買えるし、日本と同じで選りすぐりの商品が陳列されてると思うし。

私はなにはともあれサクチャンのおやつを探した。スナックはたくさんあったけど‘おっとっと’みたいな感じのカニの絵が描いたノンフライっぽいやつを選んだ。あとはサクチャンがチーカマっぽいやつを指さして「チー!チー!!」と叫ぶのでそれを買った。私は絶対にチーズじゃないと思ったけどチーズの絵が書いてあった。うるさいからまぁ良いかと思って買った。

サクチャンはすごく目が良いのか、チラっと視野に入ったお菓子やミッキーやアンパンマンをかなりの確率で見つける。そしてモーレツに訴える。「え、どこ?どこにマイネー(ミッキー)いるの?」ってよくよく探して見ないと見つけられないようなものも見つける。最近ではスマイルマークを「アンパンパン!」と言うんだけど、いやぁ違うよ、丸いけどアンパンマンじゃないよって言ってたら、アンパンマンのおなかに同じマークが書いてあってビくりした。良く見てるねぇ。とにかくアンパンマンやマイネーは大声で指摘するだけで済むけど、お菓子はその手にゲットするまで諦めないから要注意だ。

で、そのときは、鼻水の薬を飲ませるための牛乳やイチゴミルクジュース、ミルククリームが入ってると思ったクッキーなんかを買った。あそさんもいろいろ買ってたけどチェジュ島名物だと義母に聞いたというミカンチョコも買っていた。
みいちゃんはコンビニでも本当に大人しくてベビーカーに乗っけられて通路に放置されても納得してる感じで大人しく座っている。なんでだろか。うらやましい。サクチャンは速攻で商品を手にする。そんでダッシュして逃げる。

最近気付いたけどもしかして「なんか持っていたい」だけなのかもしれない。よくスーパーでお菓子を握りしめている子供がレジで会計を済ませてシールを貼ってもらってそれだけ別に持っているけど、そうか、そういう事かもしれない。
あと今回の旅で役だったのはバギーで、最近では自転車に乗っていたからバギーは全然使っていなかったんだけど、これが「固定する」役目として大活躍だった。このリサイクルショップで1400円で買ったジープのバギーは肩のベルトが無くてイマイチだと思っていたんだけど、どうやらこれに座るといくら暴れても抜け出せない事が分かった。ホントに持ってきて良かった。

旅行初日の夜。2人はいい子で寝てくれる?

部屋に帰ったらサクチャンはやっぱり速攻チーズを食べたがった。剥いてあげたらプリッとしてやっぱりそれはチーカマだった。まぁ魚好きだからいいか、と思っていたらところどころに噛み砕かれたチーカマの残骸が部屋に散らばっていた。それでも持ち歩いているのでほっといたけど、ある時あのチーカマは食べたんだろうかとふと気になったら冷蔵庫にきちんとしまわれていた。きっとサクチャンが投げ捨てた食べかけのチーカマをあそさんがしまってくれたんだろう。

あそさんもさっそくみかんチョコを食べていた。これは全く想像を超えない味でイギリスのテリーズのオレンジチョコとは比べ物にならないものだった。チョコ好きの私さえも一口食べて残りをずっと放置しといたほどだ。いたずらに糖分を取る必要はない、って思った覚えがある。食べたいものがたくさんあった旅行中だったからだと思うけど、日本に戻った今となってはもう一度ちゃんと食べてみたい気もする。いろんな会社から出ていたから小さいのを買って食べ比べるのも良いかもしれない。

八時半に食堂に行ったから戻ったころには夜も遅かったけど、2人の子供たちはなかなか寝なかった。この旅でずっとだけど、夕寝を挟んで夜遅く寝るっていうのがいつものパターンになった。とうとう先に寝たのはサクチャンで初日は楽しく眠りに着いた記憶がある。
ぺリアクチン(鼻水の薬)も飲んでいたから「一度寝たら絶対起きないと思うよ」って言っていたのに夜泣きみたいな感じで泣いた。夜泣きみたいなっていうのは「たまたま起きたから泣いた」っていうよりは、目を固くつぶって取り付かれたように泣く感じ。実家や親戚の家に泊りに行った初日に良くある。でもまあそんなに長くも激しくもなく、その声で目が覚めちゃったみいちゃんもすぐ寝たから安心した。夜泣きはその日だけだった。

ベッドはセミダブルとシングルのツインで間にサイドテーブルがあったけど、それを移動させて部屋の壁にふたつのベットをくっつけた。壁からさくちゃん、私、みいちゃん、あそさんの順で寝たので子供が落下する心配もなかった。ベッドを押すのは重かったけどおかげで安心して眠れた。
セミダブルに私とサクチャンが寝て、次の日は交換しようと思っていたけどあそさんの「いいよいいよ」の言葉に甘えてずっと私たちが寝た。広くて快適だった。ベッドはベッドメイキングの時に戻されたらめんどくさいので「動かさないでください」ってメモを置いておいたら最後までそのままにしておいてくれた。それを戻して帰ろうと初めは思っていたけど、帰る段になったらめんどくさくなってそのままにしてきた。さくちゃんもみいちゃんもねぞうが悪いけど、3泊ともみんな自分の場所でおとなしく寝ていた。