初心者のための登山とキャンプ入門

マンジャングルと迷路公園観光 -子どもと海外旅行 in チェジュ島 ⑦-

萬丈窟

世界遺産、マンジャングル(万丈窟)

そうそう、私たちは今東まわりにマンジャングルへ向かっている。「万丈窟」と書く。道は楕円形の島をぐるっと一周しているから位置関係が理解しやすい。そのマンジャングルはハルラ山の噴火でできた洞窟で世界最長とガイドには書いてあった。2007年に世界自然遺産に登録されたという事なので、なんとなく行く気も増してくる。そしてこの時もその記念?で2000Wの入場料が無料だった。私はどちらかというと自然よりも歴史とか文化に触れる旅が好きだけど、このチェジュ観光の魅力はどうやら自然にあるようだということが本を読んでハッキリした。そこへきて世界遺産と言われると、行こうという気にさせてくれる。やっぱりこの「世界遺産」の力ってすごい。

萬丈窟の地図

マンジャングルは空いていた。タクシーを降りると私たちは荷物を最小限にしておんぶ紐で子供たちをくくりつけた。洞窟の中は寒いというので手袋をして準備万端になるとアンさんが私のカメラに手を伸ばし入り口で撮ってくれた。体を横にして背中の子供たちが映るように細かく指示を出して看板の文字も入れてくれた。
お礼を言って受け取ろうとすると、私がカメラマンをしますという感じでカメラのヒモを首に掛けてすっかりセットされていた。子供をおんぶしていたからなのかいつもこうなのか分からないけど、運転手さんなのに洞窟の中にもいっしょに入ってくれるだけでも驚いたのに。アンさんはその後もちょくちょく「そこに並んでください」といって写真を撮ってくれた。後でカメラを再生して分かった事だけど、知らない間に壁の説明とかも全部撮っていてくれていておどろいた。

洞窟は片道1キロある。いや、もっと長いんだけど1キロ分が観光用に公開されている。その折り返し地点には、上の方から落ちてきた溶岩がポタポタと重なって柱になったというめずらしいものがあるらしい。

今回はおんぶしてるし、もうサクチャンも11キロ、みいちゃんも8キロくらいあったので、行ける所までいければいいやって思っていた。洞窟の中は暗くて足元が濡れてゴツゴツしていると聞いていたし。とにかく久々のおんぶだったからいったいどれくらいもつんだろうかという感じだった。

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洞窟の入り口はまず長い階段で、けっこう深くまで降りて行った。入り口は思ったより大きく開いていた。富士山の氷穴みたいに時には頭を屈めるくらいだと思っていたので予想外だった。
階段を数段降りるとアンさんが「そこで止まってください」と言ってカメラを構えた。「体を横にして足を一歩前に」みたいな細かな指示で映してもらった一枚は、なんかすごく笑えた。おんぶ紐のセールスなのかズボンのセールスなのか分からないけど、とにかく安いスーパーにチラシに載ってそうな笑顔とバッチリ揃った足の角度が超笑えた。

萬丈窟にて

洞窟の中はとても広かった。足元は平らに掘削してあって、ブーツでも全く歩きにくい事は無かった。濡れてはいたけど溶岩なので滑ることは全然なくシーンとヒヤっとしてるけど空気も流れて悪くなく、明かりも適当で快適だった。あまりにきれいにまあるくトンネルのようなので「掘ったの?」って聞きたくなるくらい。でもトンネルなら観光地にならないしユネスコの許可も下りないよね。
ところどころ壁には溶岩が流れたときに固まった層や、天井には水滴が鍾乳洞みたいに壁を滑らかにした部分があって、ひとくちで溶岩と言ってもいろんな質感のところがあった。

ところどころに説明があって、さすが世界遺産らしくキッチリ分かりやすくされていた。広さは狭いところもあればホールのように広いところもあって、溶岩の塊が残っているところとかいろんな箇所に名前がついていた。その都度アンさんは「そこに並んでください」といって写真を撮ってくれたけど「絶対に私たちしか映ってないでしょ」って思っていた。
アンさんはカメラのモードを「M」とか「S」とか私でも全く使ったことのないところに合わせて使いこなしてるふうだった。まぁでも言われる通りに撮ってもらったり説明を聞いたりしているとそんなに退屈することもなくゴールの柱に着いた。
2人の子供たちは出発してすぐに2人同時くらいに寝た。
この柱だけ、なぜか赤や青でライトアップされていて火山風になっていた。ハルラ山の噴火のイメージだろうか。
日本語でも音声ガイダンスが流れていた。とその時、寝ていたサクチャンが大きく咳をしたと同時に私の背中が暖かくなった。「吐いたな」とすぐに分かってサクチャンを下ろすとピンクのパーカーはゲロだらけだった。私のモンベルの服をあそさんが拭いてくれたけど間に合わないくらいいっぱい吐いたので私はそれを内側に丸めてバッグに入れた。
サクチャンはケロッとして元気で走り回っていた。ここでアンさんもいれて交互に撮影大会をしたけど、やっぱり暗い中での写真はボケまくっていた。せっかくのアンさんの記念の写真なのに、おかげでどんな顔だったのか思い出せなくなってしまった。

萬丈窟にて

さくちゃんを前だっこに変えて、帰りはスタスタと歩いたらあっという間についた。私はトイレに行ってあまりにくさくなった上着とおんぶ紐を洗った。モンベルのインナーダウンをもう一つの防寒着として持ってきておいてよかった。水はモーレツに冷たかったけどやっぱりゲロくさいのは耐えられない。トイレも清潔だったし駐車場付近もとてもきれいに整備されいてきもちのよいところだった。

迷路公園(KIMNYONG MAZE PARK)

洞窟へ行く途中で運転手のアンさんが「ここ迷路公園ですが行きますか?」と言ったので「行きたいです」と答えたら、アンさんは忘れずに洞窟の帰りに寄ってくれた。

車を降りたらすぐにどっかに走って行こうとするさくちゃんにも気を配ってくれながらみんなで入口へ行った。
「迷路公園」と聞いただけで、どの程度なのか、有料なのかなんなのかまったく分からなかったけどとにかくさくちゃんを広いところで走らせてあげたいと思った。木々の間をタッタカ走っていく姿が頭に浮かんで楽しそうに思えた。

迷路公園

その迷路の正式名称は、KIMNYONG MAZE PARKという。料金は数百円だったとおもう。ウォンは桁が違いすぎて全く記憶に残りにくい。もらったパンフレットによると、チェジュの歴史にちなんだ7つのシンボルなどが迷路のデザインに組み込まれていたりするらしい。たとえばチェジュの島の形とか、済州馬の形とか。
入り口は日本庭園みたいで木道が続いていた。入り口には白いベンチ型ブランコがあったのでサクチャンとみいちゃんを乗っけて写真をとった。
入り口まで来てくれたアンさんは「そこに並んでください」とまた言うので私たちは言われるままに映してもらい、言ってきまーすといってお別れした。
迷路の壁は背の高い木になっていて、私の記憶では入ったことがなかったけど目新しい感じもしなかった。木の隙間から隣の道は見えるけど通れるほどは隙間がなかった。なんとなく外周をぐるっと進んでいった。2人を野放しにできるので解放された気分になれた。歩いたり走ったり戻ったりして写真をとりながら楽しく進んでたけど、途中ではぐれたらめんどくさいなとか、そんなにも迷うのを楽しむ時間もないなとか思ってきた。
なぜか「ものすごい進んだけど行き止まりだった」っていうようなことは無かったんだけど、外周を進んでたはずだったのに途中から曲がったりしだしてどっちにいったらいいか分からなくなりだすと、楽しいよりもなんかいやな気分になってきた。

迷路公園

そこで、一つ目の建造物である橋に登ったあたりからもらっていたパンフレットに書いてあった大まかな地図にペンでゴールからルートを書いて、それからは地図をみながら絶対間違えないように急ぎ気味に歩いた。途中、地図とルートの形との照らし合わせがあいまいになって迷ったところがあったけど無事ゴールにつながる階段にたどり着けたときは、あーやっと出れると思ってほっとした。
迷路にはそんなに人も多くなかったし、本当に分からなくなったらどうなるんだろう。急にトイレに行きたくなった人とか、子供とはぐれた人とか。途中の道には緊急コールもなかったし。まぁ私たちでも出れたんだから、迷ってもちょっと走れば分かるのかも知れないけど、勘だけで進むっていうのはどうも好きじゃない気がしてきた。そういえばサクチャンは途中の階段で墜落して砂だらけになっていた。長いことアンさんを待たせた。アンさんはチケット売り場のとなりの売店に私たちを案内し、2人は風船をもらっていた。