初心者のための登山とキャンプ入門

スズメバチ発見!ハチトラップを作る

スズメバチの女王対策にハチミツ入ハチトラップ
女王蜂対策のハチトラップ

北海道旭川・移住の記録 #5

2020年6月6日(土)。家の軒下にスズメバチの女王が巣を作ろうとしているのを目撃し、大慌てでハチミツを水割りした「ハチトラップ」なるものを作り、家の周囲の木にぶら下げてみた。人生初のスズメバチ対策だ。

それが終わると引越し後初の本格的な掃除をした。蜘蛛の巣は多いけれど、あまり虫がいないことに安堵した。

スズメバチ発見!ハチトラップを作る

昨晩姉から「明日の朝食は8時頃ホットサンドです。宜しければお越しください」とのラインがあった。嬉しい。なので今朝はホットサンドを食べに姉の家に自転車で向かった。天気がよく、風も涼しく、山並みと川のキラキラが素敵だった。

しかし期待のホットサンドは、どうやらセルフで作る面倒なものだった。しかも出来上がりもうーんといった感じで、ホットサンドと言うよりかはホットサンドイッチ的な味になった。
その後ダラダラと姉の家で過ごし、家に帰った。

リビングのソファでまったりしていると、ブーンと大きな音がしているので小窓から外をのぞく。するとスズメバチらしき大きな蜂が軒下でホバリングしていた。そこは東の軒下で、軒天が朽ちて落下している箇所が多く、また軒天がたわんで隙間が空いてしまっている箇所もいくつかあった。

あろうことか、その隙間にスズメバチらしき蜂が入っていった。途中で蜘蛛の巣に引っかかったりしながらその小さな隙間に入っていく。
まさかスズメバチの巣が!とは思ったが、蜂はすぐに出て行った。

ハチが入った軒天の隙間
左から、すでに崩壊した軒天、隙間ができた軒天×2

するとその隙間からは1.5センチから2センチくらいの蜘蛛がでてきた。 「俺のシマに入って来るな」と言わんばかりの堂々とした立ち振舞で、飛んでいったスズメバチを目を細めて眺めている。蜘蛛はどこか胸を張っている様にも見える。
そしてその蜘蛛は巣を張りなおしたり、それが終わると今度は穴の前に立ちふさがり、入ってくる敵を警戒している様子だった。

その蜘蛛の姿を見て僕は感動した。「家の蜘蛛は殺すな」適な話があるが、家の外の蜘蛛も蜘蛛の巣を張り、蜂の侵入を拒んでいるのだ。大変ありがたいことだと思った。彼らを大切にせねばならない。

しかし全てを蜘蛛に任せてはいられないだろう。このボロい家は穴だらけでいくらでも巣を作れそうだ。スズメバチに巣を作られてはそのうち大変なことになってしまう。

なので僕は大慌てでハチトラップを作った。
ペットボトルに予め姉からもらっていたハチミツを入れよう、とするもハチミツが固まっていて入れられない。なのでヤカンに水を入れて沸かし、その中ではちみつを溶かしてから入れた。そして水で割りシェイクした。

ハチの入り口を作るために使うカッターをどこにしまったか見つけられないし、ペットボトルをぶら下げる紐もない。引っ越ししたばかりで物の位置が定着していないのでいちいち探すのが大変だ。家をドタバタと走り回ることになる。

今飛んでいるスズメバチは女王バチで、この時期に巣作りをするという。巣が大きくなり働きバチが生まれてしまったら手遅れで、業者に依頼するのが良いそうだ。なので焦って蜂トラップを準備した。
なんてたってスズメバチの巣に焦るなんて人生初の経験だ。何もわからないのである。スズメバチ=怖い、しかない。

東のハチトラップ
東のハチトラップ

ペットボトルが3本しかなかったので蜂トラップを3つ作った。それを家の周囲の木、東、西、北、に設置した。もちろん人生初のハチトラップだ。うまくいくのかとか、ぜんぜんわからない。とりあえず神頼み的に、盛り塩的に設置しただけである。

ハチトラップの設置中、甘い匂いに誘われてどんどん虫が寄ってくることをイメージしていたが、そんなことはなかった。

ここで嫌な記憶がよみがえった。その昔家でコバエトラップを一生懸命作ったのに、誰も相手にしてくれなかった記憶だ。作った罠が誰にも相手にされないとすごく寂しい。友人にあげたプレゼントが全く見当違いな物で喜んでもらえなかった、みたいな悲しい気持ちになる。

リビングの掃除。思ったよりも虫がいない

トイレの壁の蜘蛛の巣
トイレの壁の蜘蛛の巣

ハチトラップをしかけた事でとりあえずは安堵し、ついに家の掃除にとりかかった。引越し後4日目である。

まずはリビング。とにかく物の配置を確定して動かさない様にしたかったので、掃除機をかけた後に水拭きまでやった。広い部屋を本気で掃除するのは大変だ。雑巾を足で踏んで水拭きしているだけだけれど、それだけでもすごく疲れる。クイックルワイパー的なものを買わなければならない。

天井は蜘蛛の巣だらけだ。蜘蛛の巣は部屋の隅や角にあるだけでなく、天井の壁面にまんべんなく張り巡らされている。たぶん、蜘蛛が糸を垂らしながら至るところを歩いているのではないか。

ヘッドランプの光を当てるとその糸がキラキラとしている。 そう、部屋の明かりをつけただけでは天井は影になって、そこに蜘蛛の巣があることなんかはわからないのだ。天井や壁の四隅はとても暗い。僕もヘッドランプを頭につけないと掃除ができない。

地上は人間の世界、天井は蜘蛛の世界なのだ。

そして掃除していて思ったのだけれど、この家には思ったよりも虫がいない。虫の死骸が少ない。どこかのタイミングで掃除はされていたとは考えられるが、長いことほっとかれていた割にはきれいな方だと思う。自分の感覚だけれど。

蜘蛛はまあまあいるかなとは思うが、それ以外には小さな羽虫、ハエ、カメムシなど。それらの虫の死骸がちょこちょこあるくらいだ。やたらに足が多い人間に害を及ぼしそうな虫とか、表現するのが難しいくらい気持ち悪い虫とか、今のところは見ていない。

けどたぶん、人間が住み始めると家の環境は変わるかもしれない。人の食べ物を求める虫が侵入し、そしてそれを狙う虫が増えるのかもしれない。