初心者のための登山とキャンプ入門

自転車旅行78日目:高知県の大豊から高知市へ

はりまや橋

日本一の大杉

2007年7月23日

昨日僕らが寝た高知県大豊町には、日本一の大杉がある。屋久杉よりでかいと言っている人もいて、また美空ひばりが「日本一の大スターになれるように!」と願掛けをした場所としても有名である。

一日ぶりの太陽という事もあり、朝の神社は気持ちがよかった。大杉は本当にでかく、きっと大人が100人以上乗っても平気だと思われた。樹齢3000年以上の大先輩である。朝はこの大杉を観光して、それから出発をした。

高知県大豊町の神社

川添さん

昨日とまったく同じような川沿いを延々と走った。細かいアップダウンの道はかなりきつい。昨日の筋肉通が痛い。がまんの限界が近づいた時、峠の頂上についた。それから次の道の駅「南国」まではずーっと下り続けた。

道の駅「南国」につき、軽く食事と洗濯をすませ出発の準備をすると声をかけられた。シャレた格好をしていたが、かなり年はいっているように思えた。彼も若い時分自転車で旅をしていたらしく、また最近でも旅をしていたらしく、僕らに話しかけてきた。
しかしどうも話がうまく切れず、出発のタイミングが取れない。彼がどうしたいのか今いちわからないのだ。すると突然「高知への道を教えてあげるからついておいで」と切り出されたので、断れずとりあえず着いて行くことにした。

こんな光景を前に見た事があるなあ、なんて思っていると、車は高知方面から反れた。不審に思いながらも着いていくと、車が畑で止まっていた。どうやらここが彼の家らしかった。
なかなか見晴らしのいいところに家が建っており、裏からは湧き水が取れるらしい。また畑も持っており、今日の夕食に、と取れたてのきゅうりとトマトを頂いた。そんなこんなで僕達にも予定がある、と思い別れを切り出すと、「うちでそうめんでも食べて行きなさい」と誘いを受けた。しかし僕らには予定があるのだ。
このまま彼の家に行って食事をしてしまうと、やがては彼のペースになり、ついには外に出れなくなり、彼の家に泊まってしまうというパターンなのだ。彼の思惑もそこにあるのだろう、と僕はなんとなく思っていた。せっかくのお誘いだが、「ありがとうございます、でも昼飯は頂いたきゅうりとトマトで十分ですから!」と断ると、「そうかそうか、では昼飯のお礼にちょっと荷物を持ってくれないか」という事になった。話が違う、と思いながらも、まあきゅうりとトマトのお礼だと思いしぶしぶ荷物運びを手伝った。

荷物運びを終え、聞き間違いであってくれと願ったがやっぱり僕らは彼の家で昼飯を食べるという算段になっていたので、丁寧にそれを断り足早にそこを去った。そして彼が教えた道を走った。

やっと逃れられた、と思い昼の炎天下を走っていると上り坂なのである。もうここから高知までは山もなく下りのはずなのだが、道はのぽっている。確かに高知へは向かっているが、どうやら山越えルートを教えてくれたようだ。それに腹を立て走り、峠を越える手前に近づくと

なんと、さっきの川添えさんがいるではないか!!!

峠以外の道があったらしく、わざわざ教えに来てくれたようだ。これ以上着いてこられると困る、と思い「ありがとうございます!」とあっさり過ぎ去ると、彼は僕の前を走り先導し始めた。しぶしぶ彼のあとを着いてしばらく走った。炎天下でものすごく暑い。水ももう無くなった。すると彼の車が止まった。そこは無人駅だった。

高知駅で寝るより近くの無人駅で寝た方が良い、と彼が言っていたのでわざわざ案内してくれたのであろう。大変ありがたいのだが、僕らは暑いのだ!とみちゃんももう時速2キロくらいになっている。早く目的地について涼しい場所で休憩をしたいのだ。

軽くふてくされながら「高知はどこですか?」と聞くと「ついてきなさい」と彼は言う。僕はこの時点で彼から逃げる事を決めた。そしてその瞬間はしばらくして来た。高知への道は左、しかし何故か彼は道を右に曲がった!「もうこれ以上寄り道はさせない!」と思い、僕はとみちゃんを誘い彼と逆の高知方面へと走った!これで僕らは自由になれたように思われた!

しかししばらく走り、「このペースじゃ追いつかれるなあ」と思っていると案の定後ろからクラクションが聞こえた。やっぱり川添さんだった・・・。その後結局高知駅近辺まで先導され、そこで強引に別れを切り出し川添さんと別れた。その後彼は二度と着いて来なかった。

色々と難しかった。難しかった。

高知観光

はりまやばし

乾いた喉と腹をそばで満たし、僕らは高知市内観光をした。高知の町並みは今まで見てきたどの都市よりも変わって見えた。広い道路と路面電車のせいであろう。よくよく考えてみると路面電車を見たのは初めてかもしれない。それが高知では普通にたくさんの路面電車が走り回っているのだから、変わって見えるのは当然の事だ。

はりまやばしを見て、高知城を観光した。高知城は街中の高台にあり、開けていて気持ち良かった。天守閣は入場料がかかるのでもちろん入らなかったが、上れば高知を見渡せて気持ちがよいであろう。城の下では板垣退助がどこかを指差している。「退助死すとも自由は死せず」

竜馬誕生の地

高知城観光後は竜馬誕生の地に行った。石碑がたっているだけだったので、竜馬が生まれた場所を想像するのは難しかった。まわりはビルしかないのだ。

高知の夕陽
出発地 現在地 走行距離 走行時間 総走行距離 朝飯 昼飯 夜飯
大豊 高知市 45k 3時間 1573k たまごごはん そば チキン