初心者のための登山とキャンプ入門

自転車旅行43日目:とみちゃん十津川温泉にゆく

とみちゃん十津川温泉にゆく

2007年6月18日 とみちゃん日記

五條に着き夜になると雨が降り出した。
昨日までの週間天気予報だと、ずーっと晴れのはずだったのに。

とみちゃんはここでバスを利用する事にした。(篠島の)まさのぶさんお勧めの十津川温泉に行くのだ。十津川温泉という場所は1000メートルを越える山が3つあり、その間を通り辿り着く場所である。電車が無いのでバスで行くしかないところだ。

あらたくんは自転車と荷物の番をしてくれると言うので、今回は橋本でお留守番。私(とみちゃん)は朝7時の電車に乗り橋本駅から五条駅へと向かう。緑生い茂る新緑の季節。そして梅雨入りしたての奈良県はムシムシしている。電車に乗っていると窓に木々の葉が当たり音をたてている。それくらい雑草が成長している。気温は18度。五条駅から奈良交通バスで十津川温泉へと向かうのだが、3時間の長旅だ。

168号を約90キロ走り続ける。途中、大きなダムや狭暗いトンネル・キャンプ場が沢山あり、うねうね蛇行して山と山の間を通っていく。自転車じゃなくて良かったと思いながらバスに揺られていた。

はじめ乗客は私とおじさんの2人。1時間もたたないうちに「辻堂」というバス停でそのおじさんは降りた。その少し後でおばさんが乗ってきた。しかしその人は乗客じゃなかった。というのも、バスに乗るなり荷物の整理をしだし、その荷物を配達する人のようだ。バスの窓からポンポンと小包を投げ捨てるのだが、その小包には何が入っているのか気になる。走っている最中に投げ捨てるので、ものすごい音をたてて地面に転がっていく小包。

その配達おばさんも小包が無くなった時点でバスを降りた。「風屋」という不思議めいたバス停で。そのあと結局終点までバスの乗客は私一人だけで、雨が激しく降り続き霞んでいる山中を寂しく眺めていた。

途中、「谷瀬のつり橋」という日本一長い吊り橋があった。20人以上は渡ってはいけない橋だ。長さ297m。高さ54m。怖くて渡らなかった。

十津川温泉の吊り橋

バスはさらに山の奥へと進んで行き、川に転がっている砂利が大きな岩へと変わっていった。

まずバスを降りた温泉は、湯泉地温泉。湯泉地温泉とは十津川で最も古い温泉で、550年の歴史を秘めた素朴な温泉だ。まさのぶさんが25年前?に訪れてマツタケを沢山食べたと言う「旅館むさし」もまだあった。夕ご飯の支度をしているみたいで、煮物のにおいがした。なんだか当時の雰囲気がそのまま残っている。「泉湯」「滝の湯」という公共浴場が人気らしい。

次にバスを降りた温泉は、十津川温泉。ここの温泉街にある「吉乃屋」という旅館のお風呂に入浴した。詳細は「温泉評論」コーナーに。そして近くにある「庵の湯(いおりのゆ)」という公共の足湯にも入った。ここには飲湯もあったのでペットボトルに入れてあらたくんへのお土産とした。彼はペットボトルを空けた瞬間「うわ!温泉くさい!」と言って顔をしかめた。

途中雨は止んできたが、観光客がまだいないこの季節の十津川温泉は寂しい。「不況に負けず営業中」という喫茶店の看板や、おみやげやさんの試食品がシケって古くなっていたり、足湯に1時間近く入っていても誰も入ってこなかったり、露天風呂に入っていても雨に降られて寒かったりと楽しい事は無かったが、この十津川温泉郷は昔と変わっていない鄙びた雰囲気だった。

温泉は大変良かった。色は透明に近いが温泉に入っている気分を存分味わえた。白濁した白骨温泉に入っている時のようだった。長いことバスに乗って来た甲斐もおおいにあった。

帰りも3時間のバス旅だ。いやぁ、日帰りは名残惜しい!なんだか「もう帰ってしまうのかい?」と十津川温泉郷に問いかけられているようだったが、土砂崩れも通行止めも無く、あらたくんが待つ橋本へと無事帰れた。

泉湯

出発地 現在地 走行距離 走行時間 総走行距離 朝飯 昼飯 夜飯
橋本 橋本 0k 0時間 1090k パン カロリーメイト ウインナー