初心者のための登山・山歩き入門
初心者のテントキャンプ入門 › 初心者の登山・山歩き入門 › 登山用テントの選び方

キャンプの様に車で荷物を運ぶのなら大きくて快適に過ごせるテントがおすすめですが、登山ではできるだけ軽量なテントがおすすめです。テントで泊まるためにはテント以外に、寝袋、マット、料理道具や食材などテント以外の荷物も加わってくるので、全体の重量が想像よりも増えてしまいます。慣れてしまった方なら問題はないのですが、今まで日帰り登山をしていた方がいきなりこれらの荷物を持つとびっくりすることでしょう。ですので少しでもその荷物の負担を減らせるよう、軽量テントを選ぶことをおすすめしています。また荷物が軽ければ快適にテント泊の登山が楽しくなるでしょうし、逆に想像よりも重ければ山へ足が向かなくなってしまうかもしれません。パワーが足りない分は荷物を削って、少しでも楽なテント泊の登山ができるよう努力が必要です。
軽量テントを買うぞ!と決めても、ただただ闇雲に一番軽いテントを選ぶのはとっても危険なことです。軽量にするために機能を削ったテントや、登山用の一般的なテントに見えても、使用目的やスタイルが通常と異なるテントも沢山あります。この使用目的やスタイルが通常と異なると言うのがポイントで、ここで選択を誤るとと我慢しても使えないテントになってしまう場合もあります。一般的に信頼のあるメーカーのテントなら素材や耐久性に問題はないと思いますが、この部分の選択を誤ると後戻りができなくなるので注意が必要です。下記に軽量テントを選ぶ際の注意点を3つあげてみましたが、もちろんアウトドアショップで店員さんと相談しながら選ぶのが間違いのない方法です。

ライペン / エアライズ2
山岳テントの定番テント。自立式。
自立式テントと言うのは、地面にペグを打ったりロープを張ったりしなくても、ポールのテンションだけで自然にテントの形になるテントのことをいいます。おおよそのテントはこの自立式のタイプのテントです。安全のためにはもちろんペグを打つのが基本ですが、ペグを打たなくてもテントとして機能します。
非自立式テントはポールやペグを打たないとテントの形にならないテントのことを言います。ペグを数本打ち、ロープでテントを張ることによって初めてテント内の空間ができあがります。なのでロープを張らないとぺしゃっと潰れます。

MSR / スキニーワン
トンネル型の非自立式シングルウォールテント。最小軽量1330g。
1kg前後の超軽量テントに多いのがこの非自立式のテントですが、問題はペグを打ってロープを張らないとテントにならないと言うことです。つまりペグを挿せる地面がないとテントを張ることができなくなるので、テントを張る場所を選ぶ必要があります。ペグが挿せない場合は木や石などに固定してテントを張る方法もありますが、その場合も緩まないようしっかりと固定する必要があります。逆に、非自立式テントを張れる場所でしかテントを張らないという人には、この非自立式テントの軽さは魅力的になります。
どちらのタイプのテントが良い、悪いはありませんが、初心者の方には設営も簡単で場所を選ばない、自立式型のテントがおすすめです。軽量な非自立式のテントも魅力的ですが、非自立式のテントはテント泊の登山に慣れてきた時、より荷物を軽量するために、また違ったテント泊を楽しむために利用するのが良い方法ではないでしょうか。

MSR / ハバHP
1380gの軽量ダブルウォールテント
良く使われる登山用のテントは”ダブルウォール”と呼ばれる構造になっています。ウォールとは壁のことですが、その壁が2重構造になっています。インナーテントと呼ばれる薄い1つ目の壁(内側)があり、2つ目(外側)にはレインフライと呼ばれる壁があり、雨や風を防いでいます。2つの壁には隙間がありますので通気性に優れ、結露が発生しにくいような構造をしています。またレインフライを張り出し"全室"と言うスペースを作ることができるので、荷物を置くスペースをつくることができます。

ブラックダイヤモンド / ハイライト
1420g。別売の全室をつけることができる。
一方シングルウォールテントとはウォールが1枚。この一枚だけで雨風を防ぎます。設営も簡単でレインフライが無い分軽量化されています。しかし、結露がしやすい、全室がない、などの問題もあります。結露によりダウンのシュラフが濡れると保温性が落ちますし、全室が無いと、雨の日は濡れた靴をテントの中にしまわなければならなくなります。それらの対策としてオプションのレインフライを使うことはできますが、シングルウォールの魅力である、設営が簡単、軽い、と言うのがなくなってしまいます。
ですので一長一短はありますが、現段階ではダブルウォールのテントがおすすめです。日本のロングセラーのテントもダブルウォールですし、初心者の方も過ごしやすく扱いやすいのではないかと思います。

マウンテンハードウェア / スティレトー1
1130g。夏は涼しいフルメッシュのテント。
超軽量型のテントには、インナーテントの全面がメッシュタイプのものがあります。このフルメッシュタイプのテントは夏場や低山で利用するには通気性も良く涼しいのですが、冬は寒いのが難点。使用する季節が限られます。
下記に登山で使われている代表的なテントをあげました。本当にたくさんの登山客に選ばれているテントで、山のテント場に行けば必ずと言っていいほど見かけるテントばかりです。しかもこの4つのメーカーはどれも国内のメーカーなので、日本の山や気候でも過ごしやすいよう考えられています。もちろん下記以外のテントにも軽量なものが沢山ありますが、上で説明したように自立式で、ダブルウォールの全室があるテントのみ紹介しています。
また下記で紹介しているのは、そのテントのモデルの一番小さなテントですが、全てのテントは1人用、2人用、3人用と揃えられているので、数人で利用する方、テント内でゆったりとしたい方は他のサイズを検討しても良いでしょう。
登山用のテントの定番はライペン(アライテント)のエアライズ。「地上のあらゆる場所へ」のセールスコピーもうなずける超軽量テントです。基本的には3シーズン用のテントですが、オプションの外張りを使用すれば冬季にも利用することができます。また設営が楽なのも特徴のひとつ。フライシートをバックルで取り付けることができるので素早く設営することができます。
「エアライズ1」は1人用(最大2人)で1360g。「エアライズ2」は2人用(最大3人)でも重量1550g。重くないので1人でゆったりと使うのもいいし、2人で行けばさらに軽くすることができます。エアライズは超軽量ながら耐久性に優れたロングセラーテントです。
トレックライズはエアライズの設営の簡単さと高機能素材を受け継ぎ、それにさらに快適性をプラスした究極のパーソナルテントと呼ぶに相応しい3シーズンテントです。
このトレックライズは、エアライズの入り口がテントの短辺側に入り口があるのに対し長辺側に入り口があります。なので入り口も大きくテント内の出入りがスムーズになり、換気性能にも優れています。また広い入り口はエアライズには無い開放感を味わうことができます。
トレックライズ0の重量は1250gと超軽量。もうちょっとゆったりめのテントがいいなと言う場合には、トレックライズ1(1460g)、またはトレックライズ2(1680g)もおすすめです。
モンベルのステラリッジテントも評価が高いテントです。本体重量のみで1.65キロと重めですが、短辺が100cmあるので1人用には十分広く、最大2人で使用することができます。また入り口も長辺にあり全室も広いので快適に過ごせる小型テントです。価格も比較的安めなので出費を抑えたい方、またテントの使用率がトレックライズやエアライズに比べると少ないので、他人とかぶるのを極力避けたい人におすすめです。こちらも3シーズン用のテントですが、オプションのスノーフライを使用すれば4シーズンに対応します。
昔から山岳用のテントとして定番のプロモンテのテントです。VL-13は1人用のテントで重量は約1.3kgと超軽量。以前のモデルからフルモデルチェンジをし、さらに軽くなりました。雨風に強く、4シーズンに対応する人気のテントです。
こちらも定番中の定番、エスパースのテントです。長辺側の大きな入り口、また大きなベンチレーターは風通しが良く夏場の暑い時期にも快適に過ごすことができます。またエアライズと同様にフライシートもバックルによる固定なので設営が簡単です。1.5キロと超軽量のスリーシーズン用テントです。