初心者のための登山とキャンプ入門

語学学校 "The Campbell Institute" に申し込み、フラットの見学と確保

昨晩は、これから三日間が山場かもな、なんて事をぼんやりと考えていたものだけど、その通り今日は忙しい一日になった。

キャンベル語学学校に申し込む

朝7時頃に起きた。同室のアルゼンチン人は7時30分頃に去っていった。
空は真っ青。朝食を食べインターネットを少しやると、9時頃には宿をでた。まずはCampbell institution語学学校に行くのだ。

キャンベルでは案内役と思われるスーザンが対応してくれた。語学学校であるだけに、彼女の話す英語はさすがに聞き取りやすい。
標準の英語のクラスの授業料は、一週間フルタイム、24時間の授業で299ドル。299ドルはワーキングホリデー価格で安め。そして入学金は55ドル。またネットには2010年の価格の255ドルが掲載されているが、2011年は299ドルに値上がりしたようだ。なのでだいたい一ヶ月で1200ドル。8万くらいだろうか。

スーザンに施設を案内してもらう。坪数は少なめだけれど、その中にいくつもの小部屋があり各部屋では授業が行われている。アジア人が多い。そして学校なんて久しぶりなので思わずにやけてしまう。
またここではインターネットができるようだったし、wifiもつながるらしい。簡単な図書棚もあり英語の本を借りることもできそうだ。スーザンの話によると、放課後は課外授業的なものもある様子。ほとんどは生徒同士で何かをやる、という感じだったかな。

フラット探しに困っていたのでスーザンに尋ねると、キャンベルが用意する部屋ならあると彼女は言った。250ドルと300ドルの部屋。しかしネットで調べて相場を知っているだけに高すぎる。それとなく困った様子を見せてみたが、キャンベルでは個人のフラット探しにはそこまで手を貸さないよ、という意志が感じられたので、諦めて自分でなんとかすることにした。そして来週の月曜日、9時15分にここに来る約束をしてキャンベルをあとにした。

スーザンに、ウェリントンでどこが観光するのに場所かと訪ねると、「ビクトリアマウンテン」と教えてくれたので僕はビクトリアマウンテンを目指して歩いた。昨日少し登った山は恐らくAro Valley、アロバレーと呼ばれるエリアになるだろうか、それは繁華街の西で、ビクトリアマウンテンは市街の東南に位置する。

日がサンサンとあたる中、急な坂道を登っていく。しかし嫌な坂じゃない。天気が良いので気持ちがいい。長い一本道なので坂の終わりが見える。そしてこのエリアの住まいの様子もみたかったので、地図も見ずにあべこべに道を選んで登っていった。素敵な家がたくさんあるし、山の斜面に立つ家は素敵。そして嬉しいのが小路だ。ひっそりとしたところにある歩行者用の狭い通路。山の住宅地ならではの道で、親父の生まれ故郷を思い出させてくれる。そしてふと振り向くとウェリントンの街と海が広がる。最高のシチュエーションだ。ここに住みたいなと思った。

ビクトリアマウンテンからウェリントンをのぞむ
ビクトリアマウンテンからウェリントンをのぞむ

ビクトリアマウンテンへの登山道に辿りつき、登り始める。信じられない様な急な傾斜で、しかも山を真っ直ぐに登らなければならない。富士山を登るように、うねうねと角度を減らしていくような道ではなく厳しい。そして登山口から15分くらい登った頃だろうか、ビクトリアマウンテンの頂上にたどり着いた。

ビクトリアマウンテンからの眺めは最高だった。360度見渡せるので、ウェリントン市街地の地形が手に取る様にわかる。戦争が始まったら必ず抑えなければならない山だな、なんて思いながら地図とボールペンを持ち街を眺め、どこが住むに適しているか、どこが敵していないかを地図に書き込んでいった。このように上から街を見下ろすと、今まで僕がここなんて良さそうだな、なんて思っていたエリアがかなり山の上であることがわかったりする。これで住むエリアの的がだいたい絞れた。

ビクトリアマウンテンからウェリントンをのぞむ
ビクトリアマウンテンからウェリントンをのぞむ

ビクトリアマウンテンの帰りは海沿いを歩いた。
ウェリントンには小さいがビーチもあり、海岸も海岸まわりも整備されている。たくさんの人がランニングをしているし、港では泳いでいる人もいる。きれいなところだ。クライストチャーチが上野だとしたらウェリントンは海浜幕張だろうか。首都であるだけにシティ感があっていい。住んでも良いところだなと思った。

ウェリントン海沿い

帰りがけに歩いたんだけど、ウェリントンのビジネス街の位置もわかった。多くのスーツを着たニュージーランドの人達を見る事ができた。ランチタイムは活気で溢れていた。そして寿司屋が大人気だった。

ビクトリアでフラットの契約なるか

昼ごはんにマックに入った。チーズバーガーを食べインターネットをするためである。インターネットをやりたいがために、こんなもんばかり食べている。

案の定、昨日フラットのオーナー宛に送ったメールには返信がなかった。そしてもう一度Trade meでフラットの空きを調べてみた。
そう、もう今までの様な甘い考えでは部屋はゲットできそうにない。なので電話を片手にフラットを探した。
ビクトリアというエリア。午前中僕が登っていたところだけど、そこの空きフラットの情報があり、嬉しいことに電話番号が載っていた。(たいていの場合メールでの連絡になる)。なので何も考えず電話をかけた。

マックで電話をしているというのもあるだろうけど、ほとんど話し声が聞き取れない。2、3の単語を拾っては僕も適当に答える。そしてどうにか、16時45分に現地にて待ち合わせという感じになった。

15時45分に、宿泊している宿を出発した。どれくらいで先ほど電話したビクトリアのフラットに辿りつけるか時間を計るためだ。歩くスピードは普通よりやや速いくらい。しかし、15分もしたら約束のフラットのある場所へとたどり着いた。市街地から見るとビクトリアはかなり遠く登っているように見えるけど、実際そうでもないことがわかった。これで距離感が掴めた。通学も問題ない。
そして辿り着いた場所は僕が午前中に歩いた場所で、ここに住みたいなあなんて思っていた場所だった。なんという偶然だろうか。奇跡の予感がする。

フラットを案内する人はどうやら委託された業者のようであった。ラテン系の人、ブラジルのサッカー選手のリバウドのような人で、彼の話す英語が95%わからなかった。僕の他にもう一人部屋を見たがっている人がいて、その人と一緒に部屋や施設を見てまわった。味や風情なんかは全くない真っ白な家だけど、リビングもあり大きいテレビもあるので住むには充分そうだ。必要な設備は全て揃っているし、ADSLだけどインターネットも使える。

最初に、もう一人の人が見たがっている大きな値段の高い部屋をみた。素晴らしい部屋だった。ちょうど角に面した部屋で、ウェリントンの街を一望できる。とても気持ちの良さそうな部屋で彼はそこに住むことを決めていた。期待に胸を膨らまし、次は僕の部屋の番だ。

一旦家を出ると家の裏庭にまわった。そしてそこに現れたのが僕の見たがっている部屋。それはなんと「小屋」だった。物置とも言うだろうか。きれいに白いペンキが塗られた、紛れもない小屋だ。スモールと書いてあったけれど、ここまで狭いとは思わなんだ。ベッドを置けば歩くスペースもないほどの狭さ。窓は2つあるけど、どちらとも開閉できず小屋内はモワっとして空気が悪い。大きい部屋に住むことを決めた人も、この小屋を見てひきつっていた。このクオリティで、一週間施設利用込みで160ドル。眺めはよいけど、さすがの僕も躊躇してしまった。ほんとに、ただの物置きなんだ。

リビングに戻り悩んでいると、太った若い白人(いいやつ)がやってきた。どうやら彼も部屋を見に来たようである。それも違う部屋。まだ他に部屋があるのかと尋ねると、リバウドはその部屋に案内してくれる事になった。

2階にあるその部屋は、大きくはないが完全なる部屋だった。そしてここが良いと思った。なにせ値段は170ドルで、先ほどの小屋と比べると10ドル高いだけなのだ。そして僕の気持ちはもう完全にその2階の部屋に移っていた。
なんとかならないものだろうか。しかし太った若い白人もこの部屋を狙っている。しかも僕はあとからその部屋に目をつけた。どうしたもんか、と考えていると、太った白人は笑顔でその部屋を譲ってくれた。なんていい奴なんだ。しかしその後、白人の女の子が表れて僕の狙っている2階の部屋を見たがった。一つの部屋を奪い合う大変な戦いだ。

するとリバウドは僕に決断を迫った。どうすんだよ坊や、と。
そして僕はその部屋に住むことを決めた。ここで考えるなんて言ったら、せっかく譲ってもらった部屋も女子に取られてしまう。
そしてどうやらフラットは僕のものになった。でもこいつら全員エキストラじゃないか?と疑ってしまうくらい、決断せざるを得ないシチュエーションに追い込まれた。まあ何でもいい。部屋さえ手に入ればいいんだ。しかしこれだけの人数がフラットの見学に来ている様子をみると、フラットを契約することは至難の業かもしれない。

申し込み用紙をもらい、坂を降り繁華街まで車で乗っけてもらい、そしてフラット選びは終了した。ロケーションは最高で眺めは良かったけれど、テラスがない家なので残念だ。料金は一週間こみこみで170ドル、ベッドが5ドル。150ドルに抑えたかったがしょうがない。オークランドでも180ドルだと言うし。
あとは申し込み用紙を書き契約を完了させるために電話をかけるだけだ。リバウドは不親切かつ英語が聞き取りづらいので、最高に疲れた。あともう一勝負、二勝負ありそうだ。大変だ。(1/25 end)