初心者のための登山とキャンプ入門

コタキナバルからキナバルパークへ

キナバルパークからキナバル山

今日はとうとうキナバルパークへ移動する日だ。この快適なコンドミニアムともお別れ。9:30にチェックアウトをする。ロビーでWIFIをもう一度試したけど、接続はするもののインタネットエクスプローラーが開かない。残念。

朝ごはんにまたまた建物の角にあるオープンなレストランに入った。ここのマレー料理は中華系っぽい。キタオくんはお気に入りのミーゴレン(6RM,180円)を、私はチキンアヤム(7RM、210円)を食べた。甘辛いソースだったと思う。でもこういうチキン、切ってあるけどことごとく骨が入っている。ちょっとそれはいやなんだ。

マレー料理を食べる

ここのレストランもWIFIポイントと横断幕がかかっていたけど、接続しようとしたら暗証番号を聞かれて断念。ここのレストランはきれいで雰囲気がオープンカフェって感じでよかった。冷蔵庫で冷やしておいたジュースをチェックアウトまでに飲み切れずに持ってきていたので、食事しながら飲んでいいか聞いたところ感じよくOKしてくれた。私は三ツ矢サイダー的なものを買ったつもりだったけど、飲んでみたらドクターペッパーをさらにくどくしたような味がした。びっくりしてほとんど残したけど、帰って調べたらたぶんこれはサーシ(Sarsi)という名らしく「湿布のような独特匂いがするルートビア(草木の根などの汁を発酵させて造った炭酸飲料)。マレーシア人はたいてい好き」とある。”ルートビア”というカテゴリーを知った今となると、「まずい」と言わずもっと味わえばよかったな。

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キナバルパークへミニバスで行く

店を出るとキタオくんは、地図を片手にグングンと歩いてバス停を探す。たぶんこういう瞬間がとっても楽しいんだろう。この町ってすべてが近くていい。ムルデカ広場に向かうと、通りの向こうにタクシーやバスが止まっていてひっきりなしに声をかけてくる。「バス」と答えると指さして教えてくれる。そっちにいくと、ミニバスが一台あった。「キナバルパーク」というと乗るように言われるので迷うことはない。もっと沢山キナバルパークに行く人やいろんな種類のバスがあったりするのかと思っていたけど、そうでもないらしい。「バス」というとミニバスを指すみたいだし、他にいろんな方面行きのバスがある雰囲気でもなかった。

バスにはすでに3人と子供一人が乗っていた。集まったら出発というが、何人集まったら出るのかな?外では運転手さんがしきりに人を集めている。結局補助席を含めて11席が全部埋まってから出発した。補助席には背の高い欧米系の人が座って、そこは頭あての部分がなく完全に肩から上が出ていた。寝ている様子はとても不安定だ。バスの中はこんな様子。20分くらい待っただろうか。10:30にようやく出発した(15RM、450円)。

キナバルパークへのバスの車内

道は広くよく整備され、込んでもいない。中国などで感じる危なっかしい感じもなく、「ここだったら運転できたかも」ってキタオくんは言っていた。

キナバルパークへ向かう道路

途中ガソリンスタンドで給油していた、特にトイレなんかの呼びかけもなく、また希望者もいなかった。「エンジンをかけたまま給油した…」キタオくんが呟いた。助手席では最後に乗ったおばあちゃんがラジオのようにずっとしゃべり続けている。どうやら運転手と話しているようだがおばあちゃんの声が甲高くてひとりごとに聞こえる。いったい何を話してるんだろう。そういえば今回の旅ではマレー語を覚えて使ったりすることを忘れていたし、現地の人と必要以上に話すこともあまりなかったな。なんでだろう。今後気をつけよう。

バスは給油以外は止まらず、キナバルパークに着いた。途中の車中ではキナバル山は見えなかったし、着いたところもそこまで「山の中」っていう感じでもない、そんな第一印象だった。

いざ、受付をする

海外でこうやって各種手続きのある山に登るのは初めてだ。いったいちゃんとできるんだろうか、自分でやるより旅行会社に頼んだ方がいいケースってなんなんだろう。今回の手続きは結構なぞだらけのまま突入した。やってみて徐々にわかってきたことを、「行こうと思った時の手順」や「私たちの入山手続き」に分かりやすくまとめたのでぜひ見てみてほしい。結論として今思うことは、「山小屋の予約さえ取れればなんとかなる」ということだ。自分でやってみることが好きな人にはぜひオススメします。現地で見た外国人の人たちは、それぞれ自分たちで来て手続きをしているように見えたし。

さて私たちは、バスを降りるなりレセプションオフィスの右隣にある、細長い建物の中の人に声をかけられ、山を登るか、登るんだったらコンサベーションフィーを払うように、というように言われすぐに払った。

キナバルパーク入園料

チケットには今日の日付が押された。これはキナバルパークへの「入園料」ということだけど、どこまで入ったら「入園」したことになるんだろうね。押された日付についてふと疑問に思って受付の建物(リンク)のカウンターの中にいるミニスカートの制服を着た女性に聞いた。私たちが山に登るのは明日なんだけど、今日の日付が押されたやつで大丈夫かと。もし明日また払うように言われたら困る。女性は、たぶんダメだと思う、と答えたので私たちは、さっきの小さな建物に行って事情を説明した。そしたらあっさりと「3日間有効」と答えてくれた。受付のチャーミングな女性は、あとから分かったことだけど新人らしくその後いくつか間違ったことを言ったり何かと分からなくてニコニコごまかしたりしてカワイイ人だった。

コンサベーションフィーを払った後、受付(レセプションオフィス)にふと入った。

キナバルパーク受付(レセプションオフィス)

どうやら公園本部(PHQ)内の宿のチェックインは全部ここでやって、各建物には管理人さんとか受付とかそういうのは無いようだ。だったらとりあえず今晩のグレイスホステルのチェックインだけしよう。明日の一切の登山手続きは旅行会社の人が手配した現地アシスタントが来てやってくれることになっている。ほんとは、それも頼むつもりはなかった。でも山腹のラバンラタ周辺の宿をお願いしたら、セットで見積もりが来たんだ。宿の手配だけでは利益が薄いからかな。「自分たちでできることはやって節約したい」と軽く断わりを申し出てみたけど「ガイドがいた方が安心」「よいガイドを充てることもできる」「首尾良く登山してもらいたい」と言われたのでお願いした。まけて二人で9000円にしてくれたし、いろいろ質問して次回キナバルに行く時の参考にしてもいいし、なによりも直前に宿を取ってくれてとてもありがたかったので、まぁいいかと思ったんだ。

そんなことで、とりあえず今晩のチェックインをすることになった。そこで予約が間違って入っているというトラブルがあって、そのことは「ツアーでなく自分で手配する場合」の①に書いたので一読してほしい。結局ムダになる分は17RM(510円)だけだったからまぁいいやとあきらめたけど、不可解ではある。すべてが済んだ後にキタオくんがこっそりいうには、「あのお姉さんたちが勘違いしているだけだったんじゃないかって気がする」だって。(後日談:帰国して数ヵ月後、「予約が出来ていない」という旨のメールが来ていたのを自分が見過ごしていたのでした)

そんな問答をしている中で次の日のバウチャーを見せると、次の日の山小屋の予約はOKだとチェックインをしてくれたらしい。でも何も渡されなかった。本当はミールクーポンを受け取るべきだったけど、お姉さんが渡すのを忘れていたらしい。おかげで次の朝とってもバタバタした。

お姉さんからは地図をもらい、公園内の説明を受け、毎日18時からブリーフィングと呼ばれる登山説明会があることを聞いた。ガイドに書いていなかったので初めて知った。なんとなく楽しそうだと思っていくことにした。でも今さら説明を受けても、持っていない装備はどうしようもないし、今さら体力をつけることもできない。何か有効な話が聞けるとも思えなかったけど。

チェックインが終わると荷物を置きに行った。公園内の車道は脇に歩道が整えられていて看板やシェルターと呼ばれる東屋もところどころにあって、とってもきれいだ。植え込みは色とりどりの花が植えられ、芝が刈られ、ヨーロッパ風?に整備されている。マレーシアに着いてから見た中でここが一番きれいだ。宿も予想以上にきれいでおしゃれでびっくりした。ロビーにカタログが置いてあって、ウェディングとかリゾートホテルとかゴルフ場など豪華な写真が載っていたけど、なるほど、ステラハーバーのグループだから、こんなにきちんとしてるんだな。雰囲気とか家具とかが安っぽくないんだよね。

グレイスホステル外観
グレイスホステル共用部
グレイスホステル洗面所

調度品や内装が素敵なのは、山の上に行ってもそうだった。ラバンラタレストハウスの2階通路の飾りの写真、みた?(リンク)3000mの山小屋と思えないのは食事だけじゃないんだな。このドミトリーのアメニティもオリジナルだ。シャワーやトイレも色が落ち着いておしゃれだ。部屋に入るとどこからともなくトランシーバーを手にしたお姉さんがやってきて設備の説明をしてくれる。用事がある時はロビーの電話でかけてくれとのことだった。ドミトリーに鍵はなく、私たちは一番左の2段ベットに寝ることになった。

公園内散策(トレイル)

時間がたくさんあったので近くのトレイルを歩いてみることにした。ガイドブックによると、ウロウロする余裕があるのは登山前だけらしい。そしてこの辺を歩いてみるだけでジャングルの森の雰囲気を味わえると勧めている。トレイルの超簡単な地図は受付時にもらえる。片面は登山ゲートまでのトレイルを含めた広範囲のもの、片面は公園本部内の建物と営業時間など詳細が書いたもので、ステラサンクチュアリーロッジズのHPからもダウンロードできるものと同様だ。長いルートは5.6kmある。私たちはSilau-Silau Trailを通って、ボタニカルガーデン(山岳植物園)を見学して、ビジターセンターを見てぐるっと帰ってくることにした。まず今晩の夕食のためのレストランも下見しようとバルサムカフェに行った。(リンク)店内はとってもおしゃれでテラスみたいな席もある。ゆったり落ち着いた造りだ。ビュッフェの形式でランチでも50RMとか。そんなにいっぱい食べれないのに1500円なんて高い。店員さんに聞くと、ビジターセンターのLiwagu Restaurant ではアラカルトで注文できるという。どうせ明日の朝ごはんはミールクーポンを使ってここで食べるから、夜はそっちに行くことにした。結論は、ミールクーポンでなければ絶対に Liwagu Restaurant がオススメだ。

そう、トレイルってどんなんだろう。なんでそんないっぱいあるんだろう。行ってみたら、こんなかんじだった。

キナバルパーク内のトレイル

なんてことなくパーっと通り過ぎてしまった。山に行く人は別に行かなくてもいいんじゃないかと思った。それに、ここで味わえるキナバル山の魅力と、登って味わえる魅力は、申し訳ないけど比較の対象にならない。世界遺産に登録されている山だからと言ってこのあたりを歩いて泊まったとしても、何にもならないしもったいない。避暑の目的で長期滞在するとかなら、良いかもしれないけど。もし2時間かけてこの山に来るならなんとか2日間都合付けて絶対に頂上まで登ってほしい。

トレイル内のわかりやすい看板

トレイルは聞いていた通り看板がたくさんあって迷いそうもなかった。

やがてボタニカルガーデンに出た。ガイドブックによると9時と12時と15時に英語で無料の説明をしてくれるツアーがあるという。あと5分で15時だったので待って参加することにした(リンク)。参加者は研究者のように積極的に質問をしたり、説明にあいづちを打ったり顔で驚きや納得を表現したりしていてなかなか張り合いが?あった。派手過ぎず控えめ過ぎない程度にみんなへの訴えかけをしてくれるガイドさんが「Tiny Tiny flower」と口にすると、「世界一?」などと聞いて、何かと世界一を求めているように見えた。それはきっと世界一大きな花ラフレシアがこのボルネオ島で見れることや、このボルネオ島にはまだ名前がついていない植物が何千種類もいるとか、そういったものすごい期待の表れなんだろう。説明は10分の1くらいしか分からなかったけど同じくらいしか理解していないキタオくんがイチイチ自分なりの解釈を説明してくれてむかついた。撮った写真は全部イマイチだけどちょっと雰囲気を味わってもらいたい。

ボタニカルガーデンの花
ピッチャープラント
ボタニカルガーデンのお花

このときも「Dusun」という単語が良く出てきた。どうやら原住民というか、この辺の民族の名前らしかった。今回の旅に際しては全然歴史や民族の勉強をしてこなかったなと思った。

普段花にあまり興味の無い私は、それが珍しいのかなんなのかさっぱりわからなかった。もちろん道端には咲いていないし公園や街路樹にも無いけど、花屋に行けばあるような、ないような。なんかバナナがどっさりなっていたりとかものすごくカラフルで派手だったりとか、そういうイメージがあったけど概して地味だったからかもしれない。そしてここにはラフレシアはなく、私たちはこの度で生のラフレシアを見ることはなかった。人気があったのはウツボカズラで、なぜこんなに人気なんだというくらい人気だった。食虫植物だと知らなかった欧米人が説明を聞いておぞましい顔をしていたのをキタオくんが目撃してウケていた。

それからビジターセンターへ行った。スライドショーは残念ながら2時に終わった。私たちは展示室に向かった。展示室にはキナバルパークの地質についてや周辺の見所、植物や動物の説明と剥製や石などが展示してあった。キタオ君は蝶好きな得意先のためにすかさず蝶の剥製の写真を撮っていた。ラフレシアについては大き目のパネルを1枚割いてその一生を説明していた。ラフレシアとウツボカズラは2大人気なのだ。私が興味があったのは地質についてだ。キナバル山は新し目の死火山で、上のほうのデコボコした岩は全部火成岩だ。富士山みたいに噴火して出来た山じゃなくて、地中奥深くでマグマがゆっくりと固まって出来た岩が地表に出て削られてできた山だ。氷河によって削られて、あのU字型の岩の形が出来たんだって。証拠に、氷河がゆっくりと流れながら岩を削っていった跡が、一枚岩のところどころにあると書いてあった。日本の宝剣岳の上の岩なんかも、そうやって氷河の上を転がって出来たから丸いんだと小泉武栄先生が教えてくれたことがある。だから氷河はあの頂上よりももっともっと高かったということだ。私は一時期地質の本を読み漁っていたくせにキナバルについては全然調べてこなかった事を残念に思った。そして明日はせめてその「キズ」を探そうと決めた。

キナバル山にのこる氷河の傷
キナバル山の成り立ちのパネル

次にお土産屋を見学。ビニールのカッパや電灯や洗顔料などコンビに程度のものが売っていた。私は日本の国土地理院が作っているような地形図を買いたかったが、あいにく「map」は売っていないとの事だった。地形図でなく単なる地図すらないのか。これはもうひとつの受付の隣にあるお土産屋でも同じだったので不思議だった。本屋に行けば売っているんだろうか。

キナバルパーク内お土産屋さん

時間はまもなく5時だった。6時からのブリーフィングはまたここでやるが、その前にご飯を食べてしまうか、一度ドミトリーに戻るか迷ったが、ドミトリーに戻ってまた来ることにした。たぶん今ご飯を食べてしまうと6時のブリーフィングのあとにやることが無いからだと思った。明日は6時起きだけどさすがに寝るには早すぎる。

ドミトリーでは同室のほかの4名が来ていた。二人は今日降りてきた家族っぽい感じの、インド系の顔をしたおばあちゃんと白人の18歳くらいの息子2人組み。もう2人は白人のカップルで明日山に登るチームだ。今日登って降りてきた孫は筋肉痛らしく、盛んに痛がっていた。赤い不リースを来たおばあさんは顔はインド系だけどカナダから来たという。風邪を引いていて頂上には行けなかったらしいが山はすごく良かったと言っていた。4人はロビーに集まっていて盛り上がっていたが、私は飲み水について聞きたかったので質問をした。息子がすごい勢いでいろいろ積極的に親切風に教えてくれたけどほとんど聞き取ることが出来ず、おばあさんは英語の先生のようにシンプルな英語で話してくれた。私が知りたかったのは、私たちは明日の登りの水だけでなく、明後日の登頂や下山時の水も運んだほうが良いのかということだった。おばあさんは道中の水は飲めないこと、たまに下痢になる人がいるから。それとラバンラタレストハウスでお湯を自分のボトルにつめて持っていけることなどを教えてくれた。おばあさんは自分は「病気で」寝ているときうるさいので、その時はたたき起こしてくださいと言っていた。はじめなんの病気かと思ったけど風邪を引いてしまったんだと知ったキタオくんは、風邪薬を持っているから必要だったら言ってくださいといってあげた。当然ながらおばあさんは明日帰るだけだから大丈夫と断った。キタオ君は「俺よく考えたんだけど、まったく知らないアジア人にもらった薬なんて飲まないよね」って次の日言っていた。私は風邪と聞いた瞬間に持ってきたパブロンが頭に浮かんだけど、そう思ってあげると言うのを辞めた。けどおばさんはそれ以前に「薬は飲まない主義」とかなんかそういう西洋医学に頼らないようなそういう主義を持っていそうな雰囲気があった。

6時の少し前にものすごいスコールが降った。いつも見ていないからこれが普通なのか分からないから、びっくりした。明日の登山は大丈夫だろうか。
部屋の外に出てみると、隣の部屋の中国系の人と目が合ったので6時からのブリーフィングに行くかどうか聞いてみた。彼はブリーフィングがある事を知らなかったし、行かないと言った。名前は「ンーさん」らしい。シンガポールで働く中国系マレーシア人という。ンーさんとは英語もゆっくりだし分かりやすい単語なのでいろいろ話した。香港に行ったときに私が最近台湾ドラマで覚えた中国語が全然通じなかった理由が分かった。香港では広東語が一般的らしい。それに対し台湾は北京語で、通常「Chinese」というと、北京語をさすとの事だった、たしか。時間を潰していたら雨も少し弱まってきたので迷っていたっブリーフィングに行くことにしてキタオくんを起した。「行かない」っていう人がいると自分も行かなくていいような気がして。ちょっとめんどくさかったけど、HPに書くために行くことにした。それに夕食もそこで食べるんだった。

折畳み傘を持ってきていなかったのでカッパを着ていった。会場には小さな片側テーブルが付いたイスが30個くらいあって、白人の学生っぽい子たちが後ろから座っていた。アメリカの中学校の授業に出た気分になった。席は一列目が空いていて、先生のまん前に座った。前には簡単な地図を大きくして立てかけてあった。時間になると、ドミトリーに着いた時説明をしてくれた女の子が、来て話し始めた。服装は軍服系の緑のズボンに緑のシャツ、緑のスカーフを巻いてなんかそれっぽい感じだった。軍隊みたいな探検隊みたいな。

ブリーフィングでで話すお姉さん

説明はとても早かった。なまった英語だったけど、英語ネイティブの人には問題なく分かるようだった。私たちはきれいな英語を聞き取るのも大変なのに、なまられるといったん英語に直さないといけないからとても大変だ。それは明日以降の山岳ガイドとのやり取りでも同じだった。

内容は、時間、寒さ、お弁当を受け取ったりIDを見せるなどの手順についてだったと思う。ガイドブックに載っていたことは「あぁこのことか」って分ったし、知らないことはまったく何を話しているんだか分らなかった。

「ブリーフィング」があることを聞いた瞬間からきたおくんはなぜかすごく楽しいことがあるんじゃないかと期待をしていて「おまえ、そんなんで登れると思ってるのかー!」「すいません、隊長!」っていう1人芝居を何回かやっていた。だから何も起こらなくて残念がっていた。少年たちは知りたいというより授業のカリキュラムの一環のように、日の出の時間などを質問していた。

ほとんど分からずにあっという間に終わってしまったブリーフィングにあっけにとられつつ、レストランで夕食をとることにした。今回は Liwagu Restaurant で食べる。とても雰囲気がいい。シェフズサラダ 16RM(480円)、ローズピークサンドイッチ 16RM(480円)、3ピースチキン21RM(630円)、ミロ5RM(150円)、Shandy Can (アルコール1%のビール)6RM(180円)を頼んで、Taxを入れて二人で64RM(1920円)だった。ほんと、ミールクーポンで食べないといけないとき以外は絶対にこっちがいい!味は普通においしいです。私が頼んだローズピークサンドイッチはトマトとかチーズがはさんである上に卵でコーティング?して焼いたものだった。そんな感じで洋食はいくつもメニューがあってどれもおいしかった。

Liwagu Restaurant

キタオくんのたのんだ3ピースチキンは巨大なフライドチキンが3つのったやつで、出てくるのが異様におそかった。キタオくんは忘れられてるんじゃないかと心配して、おなかも減ってその思いが超高まっていたころ、やってきたそのチキンはちょっと衣がケンタッキーとかとはちがって、まずくはなかったけど・・・ちょっとちがかった。キタオくんは食べ切ったけど。そしてそれは次の日パックランチにも入っていたね。

Liwagu Restaurantでのチキン

窓の外ではだんだんと空が赤くなってきて、ベランダに出てみると赤い空に黒い山の影が荒々しくゴツゴツと見えた。その時はあれのゴツゴツのどれかがピークでそれに登るなんて思わずになんとなく全景を見ていた。こういう山ってホント日本にはないな。何が珍しいって、日本の山って多くは山脈か富士山みたいな円錐形の単独峰だから、キナバルのように横に長い単独の山でありつつ、上が同じような高さでチクチクと岩峰が飛び出ているなんてみたことない。日本の山は火山なら火山の形か、風化や雨で尾根や谷がはっきり作られた行ったものはそれらしくなっていて地形図を見ても納得できる。それにくらべキナバルの形って「不規則」っていう印象だ。かつてエベレスト街道に行った時は、氷河はまだ残って流れ続けていたし、寒暖の差で今でも岩の生産がされていた。多くの割れた石が急斜面の下にはたまっていた。それにくらべキナバルはこれからどんな変形をしていくんだろう。あの一枚岩はどうなっていくんだろうか。

キナバル山

雨も止み、宿に戻って明日の準備をする。今日登って降りてきた2人組は明日の朝5時半に起きるという。そのままタクシーで空港に帰るんだとか。なるほど、そういうスケジュールもいいねってキタオくんと話した。彼らが8時頃にもうベッドに入ったので私たちも寝ることにした。明日は5時50分起きだ。