初心者のための登山とキャンプ入門

香港での乗り換え時間をどう過ごそうか

ジャッキーチェンの蝋人形

空港から外に出ると、すぐにバス停のマップが。空港内の施設を循環して街に出る安いやつに乗ることにした。E11。21HK$(282円)。バスはどれも2階建て。両替したとき「小銭でください」っていうの忘れたからだいじょうぶかなと思いながらバスに乗り込んだ。私が差し出した紙幣を見て運転手さんが困っていると「No Change!」って、並んでいたお客さんが教えてくれた。そうだったよね、たしかぴったりはらうんだったよね。そういえばアジアのバスってそういうもんだったことを思い出した。空港のコンビニに行ってキタオくんがビールをかった。たしか9HK$(121円)。セブンイレブンだったけど結構高くって、少ししか現金を持っていないから何も買わなかった。きたおくんはビールを速効飲んだ。飲み歩き厳禁とか何か罰則がある気がしてバス停に着く前に飲み切って缶を捨てた。最近のアジアは環境美化に目覚めて、罰金が激しいことがある。台湾の地下鉄はたしか食べ物もダメで激しい罰金があった気がする。うっかりしていられない。

どうやらこのバスはどこまで乗っても同じ料金なんだね。全部そうなんだろうか。乗りたいバスはすぐに来て、すぐに2階に上がった。まるで観光用のバスみたいで、1番前は全部ガラスですごく景色がよく見えた。1階で立つ人もこのナイスビューな席も同じ値段なんてすごい。なんでみんな奪うように座らないんだろう。私たちの座ったもう半分の席はずっと空いていた。

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窓から大きく見える夜景に感動しながらかなり楽しんだ。なんにもない島からだんだんとビル群が近づいてくる。さて、どこでバスを降りようか。今さっきまで大興奮していたキタオくんの目がつぶっている。ほんとに夜に弱いんだなぁ。九龍には安い宿がいっぱいあるって聞いたから、九龍で降りてしまうか。。。10年前のガイドブックの地図を片手に道路の標識や地下鉄の駅名を目で追いかける。バスの経路がわからないし、アナウンスも全くない。バスは予想していたのと違うルートを通ったらしく、九龍を過ぎていたらしい。どうやらセントラルも過ぎている気がする。やばい、これ以上いくと郊外になってしまう。慌ててきたおくんを起こし1階に行った。降りたい人は出口付近のチャイムを押すということらしい。九龍じゃなかったらセントラルで時間つぶすのもいいかな、と思っていたんだけど、近くに建っている人に聞いてみたら「セントラルはもう過ぎたよ」と言っていた。やっぱりか。いやな予感がした通り、すでにコーズウェイベイを過ぎたところで、慌てて降りた。そしてバスのルートを忠実に通って、地下鉄のコーズウェイベイ駅のあるところまで戻った。

香港の駅名や道路の名前って、英語名があるんだよね。コーズウェイベイもトンローワンっていう中国名がちゃんとあるんだ。漢字だとわかりやすいだけど、「チムツァーツォイ」とかの中国語読みってなかなか頭に入らなくてね。

ガイドブックをみると、このコーズウェイベイも観光地の2番目くらいらしい。夜景は全く見えないけど、良いところで降りれた。目の前にはソゴウのデパートがあって、夜の11時というのにかなりにぎわっている。でも空気はモワっとしていて、やっぱりアジアの雑踏がそこにあった。香港ていうと、きらびやかな、ちょっと中国とは違うイングリッシュなイメージあったけど、そこはガゼンアジアだったね。かなりの繁華街だったけど外でゆっくりするようなスタイリッシュな街でもなく、電灯も黄色っぽくて煌々としたかんじでもない。歩く人々の中には荷物は背負っていなくともバックパッカーだろうと思われる人がたくさんいて、この辺りならすぐに宿はとれるだろうと直感した。そこでかすかに候補にあった「宿に泊まる」という選択肢が決定的になった。たとえいい感じのベンチを見つけて万が一夜景が見えても、隣でグーグーと眠るきたおくんの横で番人みたいに眠さをこらえて朝を待つのはいやだ。

幸いにもコーズウェイベイはかなり大きな街らしく、例の古いガイドブックでもページを割いていた。試しにページの一番初めにあった宿を探してみた。ここだろうと思われるところはきれいなショッピングセンターみたいになっていて、もう10年も前の情報だから建物も変わったんだろうか。ショッピングセンターを巡回していた警備員さんに聞くと、建物の別の入口に連れて行ってくれた。どうやら1階は駅ビル風になっていて大きいけど、上は普通のビルだった。入口の小さなスペースに管理人さんがいて、ガイドブックを見て電話してくれた。受話器の向こうのおじさんは日本語が話せて、今家だからそこで10分くらい待っていてください、という。宿はどうやらやっているようだ。

おじさんに指示されたように17階で待つと、きちんとスーツを着たおじいさんがやってきた。オフィスに通され説明を受ける。おじいさんは明日9時に出かけるという。じゃあ、先にお金を払って勝手に出ていきますというと、「このオフィスが私にとって…」"重要" と漢字で紙に書いた。オフィスと部屋との外に、あと2つ扉にカギがあってそこを開けっ放しにはしたくないらしい。通常は12時チェックインらしいが、まぁいいですと言って9時におじさんが来たら部屋を出ることにした。同様の理由から、今晩は出かけるかというのでコンビニに飲み物を買いに行きたいと言うと「飲み物あります」といってパックのレモンティーを2つただでくれた。そうして私たちは出かける理由もなくなり、おじさんは2つの鍵をかけて自分の家に帰って行った。私たちは全く部屋から出られないまま朝の9時まで過ごすことになった。

部屋は超せまいのに設備は完ぺきだった。シャワーにトイレ、冷蔵庫にテレビに扇風機。おじさん曰く‘夫婦のベッド’しかないといったそのベッドは、シングルベットに枕が2個置いてあるものだった。でもクーラーを入れると部屋は一気に快適になり、ベタベタした肌もスベスベになり天国だと喜んだ。360HK$(4824円)だった。夜の外出ナシも朝のアーリーチェックアウトも全部おじさんの予定に合わせたんだからちょっとくらいまけてくれてもいいのにって思ったけどなぜか言えなかった。なんかおじさんは商売人っぽくなくて値切りの相手ではない感じがした。宿は地球の歩き方に載っているだけあってほとんど日本人のお客さんだという。

天国の部屋

上海でも日本の旅行会社から予約しても5000円くらい出せば駅近のきちんとしたところ泊まれたから、今度こう乗り継ぎがあったら、絶対に事前に宿取っておこうと強く思った。着いてから余裕があれば、そのあと夜景を見に行ってもバーに行ってもいいんだし。まぁでもその時は数時間さまよった疲れと不安のおかげで、こんなに涼しくて清潔な部屋で眠ることができるなんてラッキーだとふたりでとっても喜んだ。