初心者のための登山とキャンプ入門

DAY5:毎晩ダルバート。ラムジュラからプルテンへ

エベレスト街道 ラムジュラパスへの道

2014年10月13日。今日は5時過ぎに起きた。

3300メートルのラムジュラの朝はかなり寒い。寝袋の中で過ごす分には問題ないが、外にでればニット帽にフリースにダウンジャケットと、ほぼフル装備に近い服を着込まなければならなかった。この先大丈夫だろうか。
薄暗い中顔を洗い歯を磨き、早起きの犬と遊んだ。

昨晩、食事をしながら宿の夫婦と話した。”ルクラまでどれくらいの人が飛行機に乗って飛んで行ったか”、を宿の主人はやたら力説していた。そしてピケピークの素晴らしさを伝え、できれば僕らのガイドの仕事をしたいようだった。奥さんと言えば、宿から見える「雪を被ったとんがった山」を地図から探しだそうとしてくれた。彼らはとてもステキだった。

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ラムジュラパス

「ラムジュラ・シェルパ・リゾートハウス」を発つと二匹の犬がついてきた。このロッジの犬なのか、ここいらの野良犬なのかはわからない。1匹は甘えん坊の撫でて欲しがりやで、もう1匹は目つきが悪く人にはあまり好かれないタイプ。けれど、実は信頼できるのはこうゆうタイプの犬だ、となんとなく思った。

犬を飼いたいと思った。ウォーリーは元気だ。

樹林帯をラムジュラパスに向けまいて進む。犬もついてくる。
カトマンズからの飛行機がひっきりなしにラムジュラパスの上を飛んで行く。

ネパールラムジュラパスの景色
道案内してくれる犬
エベレスト街道 ラムジュラパス
ラムジュラパス

2匹の犬はパス近くのロッジまでついてくると、そこから先はついてこなかった。しばらく進むと遠吠えが聞こえた。お別れの挨拶だと思った。

ラムジュラパスはピークみたいに風が強くて気持ちよかった。ここにも犬が2匹いたが、彼らは近づいてこなかった。

はじめての雨

ラムジュラパスからジュンベシへ

パスを超えるとひたすら樹林帯を下り、ジュンベシの村辺りでは雨が降り始めた。カメラをザックにしまいレインウェアを羽織った。そして雨宿りと昼ご飯を兼ね、作りのいいロッジに入った。

注文したのはイモ入りと野菜入りのスプリングロール。それと大きいサイズのポットで「シェルパティー」を注文した。けれどシェルパティーはヤクチーズを溶かしただけの様な味で、しょっぱくて美味しくない。僕らはほぼ残した。
そしてここで、地球の歩き方と日本で用意した高級なトレッキングの地図がないことに気がついた。どこかの宿に忘れたのだろう。ザックが少し軽いなと思ったのはそのせいだったんだ。

食事を待っていると、アイリッシュのじいさん、それにスウェーデン人らしき3人組のトレッカーも入ってきた。ヨーロピアンだらけだ。別に白人差別でもなんでもないが、トレッカーはこうも白人ばかりなのだろうか。なんというか、我が物顔で過ごす白人達と、それに対し笑顔で低い腰で接するネパール人、という絵にどうも違和感を感じてしまう。いつの日か逆のパターンになることはあるのだろうか。雨というのもあり少しイラついていた。

それからも、ややイラつきながら歩いた。やがて雨はやんだ。
そしてエべレストが見えるというプルテンに宿をとった。プルテンには宿が2件あるだけだ。部屋にはベッドが4つあったが、全てダブルベッドで気前がいい。
やはり小さな村、というか集落はいい。昼ごはんを食べたジュンベシは大きすぎたし、ロッジも豪華すぎて警戒してしまったが、ここは静かで人もいなくて落ち着く。犬がいないのが寂しいけれど。

ここプルテンからはエベレストが見えるという話しではあったが、あいにくの天気で見ることはできなかった。しかし宿の主人が言う「タッタララ」は見える。でも「タッタララ」が何を指しているのかさっぱりわからなかった。どれか特定の山を指しているとは思うけれど、山全体を「タッタララ」と言っていたのかも知れない。深く追及することができなかった。

エベレスト街道 プルテンのロッジ
プルテンのロッジ内
ネパール プルテンで子どもと遊ぶ
子供と遊ぶウォーリーとジョン

宿の主人はシェルパ。目が合うだけでも、何があっても「ハッハッハ」と笑う。人が良さそう、と言うのは彼のことを言うのだろう。
またキッチンで働く彼の様子を見ていると、レモンティーを用意する際にポットの中を熱湯で洗っていたし、ポットのまわりもきれいに洗ってくれていた。土間とリビングが一緒になった映画のセットの様な場所でここまでしてくれている。何をお願いしてもノープロブレムと言う。色々と気を使ってくれているのだろう。向こうは商売だけれど感謝しなければならない。当たり前と思ってはいけない。

大昔の、たとえば東海道の旅もこのような感じだったのだろうか。まあきっと東海道は違うかもしれないが、もう少しマイナーな街道はこんな感じだったかもしれない。街道沿いの宿や茶屋の存在は旅人に心強かっただろうし、ありがたかったことだろう。今までずっと「江戸時代の様な旅がしたい」と思っていたけれど、今それができている気がする。

ダルバートについて

ネパール ダルバート

毎晩ダルバートを食べている。カトマンズでもダルバートを食べていたから、ネパールに到着して以来ずっとダルバートを食べている。
ちなみに僕はカトマンズのダルバートの味が定番だと思っていたが、あれは外国人用の味付けだと学んだ。カトマンズにいる時は、こんなにうまいものが毎晩食べられるのならトレッキングも苦じゃない、と思っていたが、実際は違った。リアルなダルバートは薄味だ。けれど、僕は嫌いじゃない。ダルがなんだったかカルカリがなんだったか忘れたが、嫌いではない。

ダルバートは宿ごとに具も味も違う。仕組みが一緒なだけで、和食にすると「まぜご飯」という名前が適している気がする。まぜご飯という料理名な訳だから何が入っていてもいいし、味にも決まりがない。いや、あるか。ダルバートは「なんとなくカレー味」というのが暗黙のルールなのかもしれない。でも、ダルの代わりに味噌汁、具はきんぴらごぼうとかでもヨーロピアンはダルバートだと思って食べるだろう。僕も気づかないかも知れない。

ダルバートとはそれくらいの、何か特別な意図があって混ぜる料理ではなく、ただ混ぜて食べるだけの、極端に言えばただのぶっかけご飯でしかない。なので気分的には「家庭のぶっかけご飯」を毎晩食べている感じ。家庭のぶっかけご飯を腹がいっぱいで死にそうになるくらいまで食べる。味は美味しいところもあるし微妙なところもある。具の種類が多いところもあるし、1つしかないところもある。
ほとんどの宿が自分らで育てた野菜を使う。

今日はカリフラワーが多く、自家製のチリがついた。辛くて美味しい。

DAY5:今夜の居場所マップ

ネパール・エベレストトレッキングマップ