初心者のための登山とキャンプ入門

エベレスト街道・トレッキングの手続きや費用、するべきことのまとめ

カラパタールへの道とプモリ

2014年の10月にエベレスト街道を個人トレッキングしてきました。その時の情報をもとに、トレッキング前にカトマンズでするべき準備、ビザやTIMSの申請、両替するお金やかかった費用や予算、またトレッキング中にするべきことなどをまとめました。

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エベレストトレッキングの要項

まずは簡単に、トレッキングの出発前にカトマンズでするべきこと、準備などを一覧にまとめました。個人トレッカーでガイドもポーターもなしの場合、恐らく下記が一般的な「するべきことリスト」に入ります。それぞれの項目に関しては下で詳しく説明しています。

カトマンズでするべきこと

  • カトマンズの空港でビザ料金の支払い
  • タメルで両替をする
  • ネパール・ツーリズム・ボード(NTB)でTIMSの申請
  • 飛行機(バス)のチケットを買う
  • 薬、地図、ウェア、装備、行動食などの調達

トレッキング中にするべきこと

  • サガルマータ国立公園入場料を払う(ジリからの場合は別途必要)
  • ポリスチェックポスト(検問)でTIMSカード等の提示
  • ルクラでリコンファームまたは航空券を買う

下記の文章中にでてくる地名、また旅行者やトレッカーに良く利用される場所をまとめた地図です。バルーンをクリックすると名称が表示されます。

カトマンズ空港でのビザ申請と料金

カトマンズの空港(トリブバン国際空港)で観光ビザ料金の支払いをします。15日間で25USドル、30日間で40USドル、90日間で100USドルと3つの中から選べます。支払いはドルでも円でもできるので、僕は円で支払いました。また30日以上いるかいないかわからなかったのでとりあえず30日のビザを選び、その後イミグレーションオフィスで延長しました。

ビザ申請のマシン

ビザの申請は書類と顔写真を提出する方法もあると思いますが、入国審査辺りにある「機械」を使った方が簡単です。機械の横には係員がいて、ぱぱぱっとやってくれます。写真もその機械のカメラで撮るので必要ありません。そして支持された通りの列に並べば、書類と写真を用意してきた人よりも早くビザの申請を終えることができます。

イミグレーションオフィスでビザの延長

ビザの延長はイミグレーションオフィスでできます。上の地図、水色のバルーの場所にあり、タメルからタクシーで15分もあれば着くと思います。古いガイドブックの地図だた場所が違うことがあるので最新のもので確認してください。延長の申請は空港と同じく機械を使います。

タメルでの両替と旅の予算

空港での両替はタクシー代だけで

カトマンズのトリブバン国際空港から中心地区の「タメル」までのタクシー料金は600円前後が相場だと思います。交渉したり、またタイミングによってはもう少し安くすることができるかも知れません。
タクシー代のために空港で両替することもあるかと思いますが、たくさんのお金を空港で両替すると高くついてしまうのでここではタクシー代だけを両替し、のちのちタメルの両替屋を利用する方が良いと思います。タメルには両替屋がたくさんありますし、19時頃までは営業していると思います。タメルまではタクシーで30分もあれば着きます。

タクシーの客引きに注意

タクシー料金の相場が600円前後と書きましたが、望んでもいないのに日本語で「300ルピーでいいよ」、と安い値段で言い寄って来る客引きには注意してください。この手の客引きはタクシーの運転手ではなく、タクシーの助手席に乗り込み、タメルのトレッキング代理店に案内してツアーやガイドなどをかなり高い値段で契約させたりします。そう言った問題が多いようです。僕もハマりそうになりましたが、途中で気づいてタクシーを下りました。

山にいくら持ち込むか、いくら両替するか

山にいくら持ち込むべきかすごく悩みましたが、僕は1日2000ルピーで計算し、多くても山にいるのは30日だろうと考え60000ルピーを作ることにしました。タメルの両替屋で日本円70000円分を両替しました。それが何ルピーになったのか記憶にないのですが、その前に両替したものとあわせて60000ルピー以上になったとお思います。
それとは別に300ドルほど持っていました。行きはジリからなので飛行機には乗りませんが、帰りは飛行機のチケットをルクラで手配する予定だったのでその代金165ドル(ドルでしか支払えない様です)、残りは予備のお金として用意しました。病気になって医者にかかることも考えられます。
そしてさらに日本円で2万円ほど所持していました。60000ルピー + 300ドル + 2万円、これらがトレッキング中の全財産です。

カトマンズ タメルの両替屋
タメルの両替屋。小さな両替屋がいっぱいあります。

約20日間のトレッキングになりましたが上記の金額で充分に間にいました。ちなみにトレッキング17日目のテンボチェでの残金は、15830ルピー、300ドル、2万円でした。ナムチェでメリノウールのシャツを買っていなければ、26600ルピー余っていたことになるので、それで計算すると、ざっと1日1500ルピーほどしか山の上では使っていなかったようです。
ですが僕の場合は3名でのトレッキングで宿や食べ物をシェアしていましたし、ジリからナムチェまでの期間が7日ほどあったので1日1500ルピーほどで済んだのだと思います。カラパタールだけでなくゴーキョも行っていれば1日2000ルピーがちょうど良かったのかも知れません。

山でのお金の使い方

食べ物でお金を使うことは少なかったです。お腹は結構空いていたのですが、行動食はメンバーから時より支給されるというシステムだったので、その空気を乱さないためにもお菓子を個人的に買って食べることができませんでした。 またお酒は飲みませんし、タバコはタメルからザックに入るだけ入れて行きました。
お金を払ったもので記憶があるのは、コーラのペットボトル1本、カフェでのコーヒー、ゲーターとスパイク式のアイゼン(あわせて1900ルピー)、ナムチェでのハンバーガー代、上でも書いたナムチェで買ったシャツ、帰りがけのルクラで買ったお土産などです。それと、しょっちゅう僕らは食後に大きなポットで紅茶を飲んでいました。特にお金を使う場所もありませんので、食費と宿代以外でのお金の使い方はこんな感じです。

お金の持ち運び方について

山に大量のルピーを持ち込むことになるので大きめの札入れ的なものがあるといいと思います。また両替屋で両替をすると1000ルピー札でくれることがほとんどですが、ロッジではお釣りを持っていないこともあるので小額紙幣をたくさんもらうようにしましょう。かなりの量の札束になってしまいますが、小額紙幣の方が使いやすいですしロッジの人にとっても優しいと思います。

ATMでのキャッシング

キャッシングもお金を両替する一つの方法です。僕は下山後に遊ぶお金をタメルのATMやポカラでキャッシングしました。三井住友ビザカードのビザとマスターカードを作って持って行きました。ビザを使っただけでマスターは使いませんでした。ATMはタメルにたくさんあると思いますが、カトマンズゲストハウス敷地内のATMが落ち着ける場所なのでおすすめです。カトマンズゲストハウスに宿泊していなくても使うことができます。(上の地図、赤色のバルーン)

エベレストトレッキングの予算

2014年の10月、ジリ(シバラヤ)からカラパタール、ルクラから飛行機で下山、の約20日間のトレッキングをした際に使用したお金は約20万円ほどです。この20万円は日本からの往復の飛行機代、カトマンズやポカラを観光した金額を含んだ全ての旅費です。明細は残していませんが、下記リンク先でおおまかな使用用途について説明しています。

TIMSの申請・カードの作成

エベレスト街道をトレッキングするためには、TIMS(Trekker's Information Management System)に登録してTIMSカードを得なければなりません。そしてそのTIMSカードをトレッキング中に携帯し、トレイル中にいくつかあるチェックポイントなどで提示します。

ツアーやトレッキングエージェンシーを介してのトレッキングの場合はTIMSの申請を代行してもらえるかと思いますが、個人トレッカーの場合は自分で申請しなければなりません。申請する場所はネパールツーリズムボード(Nepal Tourism Board)と言う所で、タメルからタクシーで10分くらいの場所にあります。タクシー料金の相場は300円くらいです。歩いてもそこまで遠くはありませんし場所もわかりやすいです。上の地図で青色のバルーンで示しています。

ネパールツーリズムボード

TIMSの申請は1階にある小さな部屋でやります。申請の流れはまず入り口の整理券のマシンのボタンを押して番号札を受け取り、番号が呼ばれたら申請用紙をもらい料金2000円ほど支払います。申請用紙に記入して写真を張ったら再度提出。すると次に緑色のTIMSカードが渡されるのでそれに記入して写真を貼ります。そしてそのTIMSカードを提出し、それにハンコウとサインをもらえば申請終了です。ちなみに、ハサミとノリは用意されています。

timsの申請用紙

申請の流れが少しあやふやなのですがこんな感じになります。また申請用紙に何を書いたのかはっきり思い出せませんが、個人情報、パスポート情報、宿泊している宿の名前と住所、保険の番号、トレッキングのルート・期間、緊急時の電話番号などの覧があった様に記憶しています。僕は宿泊している宿の住所も知らなかったし保険にも入っていなかったので適当に書いて出しました。予めそれらの情報をまとめておくとすんなり行くと思います。

timsの申請用紙
左中央のTrekking AreaがEverest Regionで正しいのかはわかりません。スペルも間違っています。

上の写真はトレッキング終了後のTIMSカードになるので申請時のものとは少し違うかもしれません。右の黄色い紙はSagalmatha National Park(サガルマータ国立公園)の入場料を支払った時に貼られたものだと記憶しています。サガルマータ国立公園入場料については下の方で説明しています。

飛行機(バス)のチケットの購入

僕はカトマンズからルクラまでの往路のチケットを買わなかったので詳しくはわかりませんが、恐らくタメルに無数に存在するツアーやトレッキングの代理店で買うことができると思います。代理店の表にはヒマラヤやパラグライダーやラフティングの写真、もしくは飛行機の写真なんかが大きく貼られていて、「Flight to Lukla」の様なこのが書かれているのですぐにわかると思います。料金は165ドルです。リコンファームについては下の方で説明しています。

早朝にタクシーが多い通り

飛行機やバスの出発はたいてい早朝になると思いますが、朝の5時頃でもたくさんのタクシーがいました。場所によるかも知れません。タクシーが多くとまっていた場所は「トリデビ・サダック」という大通りです。地球の歩き方に載っているお店「Nature Knit」や「Garden of Dreams」という庭がある通りです。上の地図では黄色いバルーンのところです。

ジリまでバスで行く場合は

ジリへのバスのチケットは、ネパールツーリズムボード近くの「オールド・バス・パーク」の窓口で購入します(場所は上の地図、緑色のバルーンです)。またこのオールドバスパークからバスに乗車します。僕が利用した時は乗車人数が少なかったので当日にチケットを買うことができたと思いますが、しかし暗いうちのオールドバスパークは何が何だかわからない世界ないので、事前に訪れて雰囲気を掴んでおくことが大事だと思います。昼間でもごちゃごちゃしているのでどこが窓口かもわかりにくいです。

オールドバスパーク ジリ行きのバスの窓口の場所

グーグルの衛星写真でオールドバスパークを拡大したものです。写真上の赤い丸辺りにジリ行きバスのチケットが買える窓口がありました。いくつかチケットカウンターがありますが、ジリ行きのものは一番左端に位置しています。正面にはトイレがあります。

バスのチケットは事前に入手するのがおすすめ

ジリへのバスは2種類、マイクロバスとエクスプレスが2つあると言われましたが、違いを聞くと「同じだ」ということだったのでエクスプレスバス、約600円のチケットを購入しました。朝の5時30分集合、6時出発です。当日はバスに乗ることができましたが、結局わけがわかりませんでした。どのバスかもわからないし、チケットの窓口には人だかりができていて騒がしくてどういう状況かわかりませんでした。
僕はやってきたアイルランド人にどうしたらよいかを訪ね、そのアイルランド人は近くのネパール人に訪ね、20分くらい待機して、そしてバスに乗るぞって話しになり乗車することできたのでラッキーでした。もし尋ねる人がいないのであれば、5分おきくらいに窓口のおじさんに声をかける方法しかないように思います。

カトマンズからジリ行きのエクスプレスバス
ジリ行きのエクスプレスバス

薬、地図、ウェア、装備、食料の調達

薬、アウトドアウェア、装備、行動食などは全てタメルで揃えることができます。極端に言えば手ぶらでも問題ないくらい、タメルは物であふれています。薬については下痢用、高山病用とおすすめのものがあります。下記のリンク先で詳しく紹介しています。

服装については、僕がタメルで買ったダウンやフリース、ナムチェで買ったメリノウールのシャツの値段などを紹介しています。

タメルではトレッキングの地図を扱う店も多く、数多くの種類から選ぶことができます。下記のページで僕が買った地図やおすすめの地図を紹介しています。

装備について

エベレストトレッキングの装備は、基本的に日本の山小屋泊登山の装備+防寒着、という考え方で良いと思います。ロッジが多いので食べ物や寝る場所に困ることはありませんし、トレイルも歩きやすいので特別な装備は必要ありません。
下記リンク先で装備の紹介をしていますが、こちらではいつもと違った装備、持っていって良かったなと思う物などを紹介しています。

現地での装備やウェアの入手

詳しくは見ていませんが、タメルでほとんどの装備を揃えることができると思いますが、多くはコピー商品だと思います。300ルピーでレキのトレッキングポールが売っていることもあれば、日本と値段の変わらないものも多くあります。飛行機を使用する場合は無理ですが、ガスストーブ用のカートリッジも売っていました。中国製のものなのでバルブが合うかどうかわかりません。なおガソリンは商店でペットボトルに入ったものを購入できると思います。

タメルだけではなくルクラ、ナムチェでも装備を買うことができます。タメルよりは少なくなってしまいますがだいたいのものは揃っています。ちなみに同行したウォーリーはナムチェでザックカバーを買い、また雪が積もっているということだったのでメンバー全員でゲーターとアイゼンを買いました。

食料について

タメルには商店やスーパーマーケットも多いので行動食になる様なお菓子、またナッツは簡単に買うことができます。ですがルクラでもナムチェでも、途中途中通過する集落やロッジでもスニッカーズやマーズバーなどを売っています。値段は多少高くなると思いますが、タメルからわざわざ持っていく必要はないと思います。
なおナムチェ以降は通過するロッジも少なくなり値段も上がりますので、出費を抑えるならナムチェでの行動食の買いだめがおすすめです。

サガルマータ国立公園入場料

エベレスト街道をトレッキングするためには「サガルマータ国立公園入場料(Sagarmatha National Park Entry Fee)」3000ルピーを支払う必要があります。入場料を支払う場所はモンジョをちょっと過ぎたジョーサレと言う地にあります。 大きくて立派な建物なのですぐにそれだとわかります。ここでパスポートやTIMSカードを提示し、そして入場料を支払います。ルクラからトレッキングを始める場合、たぶん2日目にこのジョーサレを通過します。

サガルマータ国立公園入場料を払う建物

ジリからのトレッキングの場合

Gaurishankar Conservation Area 入場許可証
Gaurishankar Conservation Areaの入場許可証

ジリからトレッキングをする場合、サガルマータ国立公園入場料の他に「Gaurishankar Conservation Area」の入場料2000ルピーも支払わなければなりません。場所はシバラヤです。トレッキング中、この「Gaurishankar Conservation Area」をちょこっとしか通過しないのですが、それだけでも払わなければならない様です。

検問(ポリスチェックポスト)でTIMSカードの提示

エベレスト街道のポリスチェックポスト

検問という言い方が正しいかわかりませんが、トレッカーが警察にチェックされるポイントが3箇所あります。チュモア、ナムチェの手前、テンボチェの手前辺りに迷彩服を来た警察のいる小屋があります。何をされるわけではありませんが、そこでパスポートかTIMSカードを提示し、用紙に名前や国籍、目的地などを記入します。僕はいちいちザックを下ろすのが面倒だったので、小さなポーチがあれば良かったなと思いました。

ルクラでリコンファーム、航空券の購入

トレッキング後、ルクラにて航空会社にリコンファームをしなければなりません。僕は前もってチケットと買っていなかったのではっきりとしたことがわからないのですが、ルクラの宿を決めた際宿のスタッフが「リコンファームはもうしましたか?しましょうか?」的なことを聞いてきました。なのできっとルクラの宿ではスタッフがリコンファームしてくれるのだと思います。尋ねられなければお願いすれば良いと思います。

ルクラでカトマンズ行きの航空券を買う場合

自分がどれくらいの期間トレッキングをするのかわからなかったので、僕はルクラで帰路の航空券を買うことにしました。”ルクラで買える”という情報しかなくて不安でしたが問題なく買えましたし、問題なくカトマンズに帰ってこれました。料金は165ドル。その翌日の朝イチの便に乗ることができました。

現地のガイドさんが言うには「15時から16時頃に航空会社のオフィスに行けば買える」とのことで、僕もその時間に買いました。何時までに買わなければならないのか正しい情報はわかりません。もちろん、場合によっては購入できなくて翌々日の便になることもあるでしょう。ガイドさんは「大丈夫です、買えますよ。」という、何の問題もなさそうな雰囲気ではありました。

ルクラの航空会社 SITA AIR

航空会社は「SITA AIR」というところです。特に選んだ訳ではなく、ナムチェ方面から歩いてきて一番近いところにあるのがシタエアーでした。他にも数社あり、たぶんそのオフィスもルクラにありそこでもチケットを手に入れることができるのだと思います。支払いは米ドルで、ネパールルピーは使えないと言う話しです。ストロングカレンシーは使えるという記事をどこかで読んだので、もしかしたら日本円もありかも知れませんが、ドルの方が無難だと思います。
またナムチェからルクラまで一日で行こうとした場合、距離があるのでタフな一日になります。僕はゆっくりしていたら後半バタバタでしたので、充分な時間を用意することをおすすめします。